19世紀前期のかなり古い時代のリングです
19世紀前期と、かなり古い時代に遡る指輪です。
王政復古時代の直後、1840年頃の製作のリングです。
フェイスとフレームが直接つながったような、いわゆるショルダー部分のない指輪スタイルは、この時代のフランスに特有です。
基本的にこの時代はクローズドセッティングのものが多く、この指輪もほぼクローズドですが、面白いことに石の裏面は上下にわずかな隙間が作られています。
透明度の高い1石のローズカットダイヤモンド
中心にダイヤモンド1石のみ、ダイヤモンドローズカットにされています。
ローズカットの中でもファセット面の多いダッチローズカットです。
ローズカットは破片のように薄い石が用いられたことも多いですが、このダイヤモンドは厚みがあり立体的なローズカットです。
透明感のあるダイヤモンドで、それほど大きくはありませんが遠くから見ても、肉眼でみてもキラリキラリとダイヤモンドがよく煌きます。
いわゆるショルダーも台座さえもなく、ダイヤモンドを留める爪がフレームから直接伸びたような独特の構造です。
アンティーク指輪でも珍しいデザイン。
オリジナリティが強いリングでありながら、宝石が1石で凛としていて使いやすいリングです。
18カラットゴールド。
指輪サイズは13.5号(有料でサイズ直し可)。
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アンティークジュエリーの王様と言えばやはり「アンティークダイヤモンドリング」です。
一言でアンティークダイヤモンドと言っても年代や国場所等によって実に様々なダイヤモンドリングが作られました。
年月と共に見て行きましょう。
1)まずは17世紀末まで遡るダイヤモンドリング。
この時代のダイヤモンドのカッティングは、テーブルカットが主流です。
2)次に少し年代があがり、18世紀後期のリングです。
18世紀のダイヤモンドはテーブルカットにされることもありましたが、ローズカットのことも多いです。
このリングのダイヤモンドは、ローズカットにされています。
3)こちらも同時代、やはり18世紀後期のリングです。
このリングではダイヤモンドはテーブルカットになっています。
4)少し年代があがって1800年頃のリング。
こちらのリングは南仏のものです。
5)イギリス、ジョージアン王朝時代後期(1820-1830年頃)のリング。
大きめのローズカットダイヤモンドです。
6)第二帝政期(1860年頃)のダイヤモンドリング。
ブルーエナメルも効果的に用いられています。
7)19世紀後期(1880年頃)ローズカットのダイヤモンドリング(フランス)。
8)アールヌーボーの特徴が出たダイヤモンドリング。
9)イギリスで言うところのエドワーディアン(1910年頃)のダイヤモンドリング。
プラチナ細工が美しいです。
10)アールデコのデザインと技術が秀逸な個性的なリング。
11)ヴィンテージと呼ぶべき、1940年代のリング。
国や地方によって特徴的なリングが見つかるのも、ダイヤモンドリングの面白さです。
11)下記は南仏アルルの作品。
12)下記はオランダの典型的なダイヤモンドリング。
ダイヤモンドはもちろんダッチローズカットです。
いかがでしょう?
一言でアンティークダイヤモンドと言いましても、ダイヤモンドのカッティングに始まり地金の違いやデザインのバリエーション等々、ダイヤモンドリングを見ればアンティークジュエリーのバラエティの豊かさを感じていただけたことと思います。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
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