ダッチローズカットダイヤモンド 線の指輪(19世紀初頭)

古い時代のダイヤモンドリング 時々コレクターのお客様から「18世紀や19世紀初頭など、より古い時代のアンティークジュエリーの入荷はありませんか?」というお声を頂戴します。
10年ほど前までは18世紀のアンティークジュエリーも時々は仕入れることができたのですが、最近は滅多に入れることができなくなっていて申し訳ないです。
やはり古い時代のものほど、ご紹介できるぐらいの良い状態のものが流通しなくなってきています。
こちらのリングは銀の台座の装飾が18世紀のリングデザインに非常に類似しています。
しかしながらオープンセッティングであったり、いわゆるショルダーのない線のリングのデザインであることから、もう少し後年の19世紀初頭のリングと推定できます。
19世紀初頭に遡るアンティークジュエリーも近年では数えるほどしか入荷できていないです。 大粒で透明感のあるローズカットダイヤモンド ローズカットなのに、大きさのあるダイヤモンドが印象的です。
横が5.5ミリ、縦が6ミリとちょっと縦長です。
ローズカットの中でもファセット面の多い、ダッチローズカットでこんもりとしたシルエットがボリュームがあります。
この時代にして素晴らしく透明度の高いダイヤモンドです。
年月を経て渋みを増した銀の台座の中にあって、一層その透明感が引き立ちます。
いわゆるシャンク(腕)がなく、直接指輪のフェイス部分につながっている特徴的なデザインの、「線のリング(bague de fil)」と呼ばれる独特のリングデザインです。
線のリングは1800-1830年頃のフランスのリングでよく見られます。
19世紀初頭の推定フランス製。
刻印は19世紀を通じて発展していきますので、刻印はありません。
指輪サイズは16号(有料でサイズ直し可)。
動画は下記をクリックしてご覧ください。
ダッチローズカットダイヤモンド 線の指輪(19世紀初頭)

  • 高さ:9mm 
    重量:2.7g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:275,000円(税込み)

ダッチローズカットダイヤモンド 線の指輪(19世紀初頭)

  • 大きなダイヤモンド、渋い銀の台座、ショルダーのないすっきりとしたシルエット
  • 指輪の直径は9ミリほどの正円です。ショルダーのないすっきりとしたデザイン
  • この銀の台座と爪のような独特の模様は18世紀ジュエリーによく見られます
  • 驚くほど透明感あるダイヤモンド。渋い銀の台座との対比でさらに引きたちます
  • 銀の台座の表面だけがゴールドになっている手の掛けられ方です
  • ダッチローズカットダイヤモンド 線の指輪(19世紀初頭)
  • ダッチローズカットダイヤモンド 線の指輪(19世紀初頭)
  • ダッチローズカットダイヤモンド 線の指輪(19世紀初頭)
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ダッチローズカットダイヤモンド 線の指輪(19世紀初頭)

275,000円  [通販価格:税込]
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アンティークエピソード

ローズカットダイヤモンド、ダッチローズカットのアンティークジュエリー

ローズカットダイヤモンドとは
ローズカットダイヤモンドは、ブリリアンカットが主流となっている現在においては珍しい存在で、「アンティークジュエリー」ならではの味わいのあるものとして人気があります。
ローズカットとは、底辺が平らでドーム上にもりあがった上部に三角形のファセットカットが施されたカッティングのことです。
表面に細かなファセットが入っていて、ダイヤモンドの上部にテーブル(平らな面)がなく、バラのつぼみが開いたように見えます。

ローズカットダイヤモンドリング(レイトジョージアン 1830年頃

ローズカットダイヤモンドの歴史
フランスでローズカットのダイヤモンドジュエリーは特に18世紀から19世紀半ばのジュエリーに見られますが、ブリリアンカットが19世紀半ばに登場してからも完全になくなるわけではなく、特に小さなダイヤモンドでは度々用いられ続けます。
ダイヤモンドのカッティングは大まかに言いますと
「ポイントカット→テーブルカット→ローズカット→ブリリアンカット」と変遷していきます。

ところでローズカットダイヤモンドはアンティークジュエリーの代名詞のように語られることが多いですが、現代でもカッティングそのものは可能です。
「ローズカットダイヤモンドだから必ずしもアンティークジュエリー」とは限らないということぜひ気に留めておかれてください。

ローズカットダイヤモンドは煌めかない?
またローズカットダイヤモンドはブリリアンカットのように「どこから見ても輝くよう計算されたカッティング技法」ではありませんので「ローズカットダイヤモンドは光らない」とおっしゃる方もいます。
しかし良質なローズカットダイヤモンドは控えめな輝きながらも、綺麗に煌きます。
下記は当店で販売済みの大粒のローズカットダイヤモンドのピアスですが、燦々と煌めくダイヤモンドが印象的です。

大粒ローズカットダイヤモンドのピアス(1.2センチ、1910年頃フランス、18金ゴールド)

2種類のローズカット
また驚かれるかもしれませんが、一言で「アンティークダイヤモンドのローズカット」と言っても、実はローズカットも何種類かありそれぞれ異なります。 例えば下記は「ダッチローズカット(Holland cutting)」と呼ばれるものです。

dutchrosecut.jpg

ダッチローズカットブレスレット

ダッチローズカットは普通のローズカットよりカット面数が多く、ダッチローズカット・ダイヤモンドは、優れたカットの石が使われていることが多いです。
ちなみにその名前からも分るようにダッチローズカットはオランダで生まれましたが、オランダに限らずフランスなどのアンティークジュエリーでも見られます。
ダッチローズカットはよくローズカットの見本のように示されていますが、実際のアンティークジュエリーではもっとファセット面が少なく簡略化されたローズカット(「シンプルローズカット」と呼ばれることもあります)の方がむしろ多く見られます。

シンプルローズカット
シンプルローズカット

18世紀ダイヤモンドピアス

他にも底がちょっと厚みがあるものとか、上部がドーム状にふくらんでいるもの等々、ローズカットも色々違いがあります。


ローズカットダイヤモンドの年代
ローズカットは主に17世紀半ばから19世紀半ばにかけてジュエリーに用いられます。
17世紀半ば以前はダイヤモンドはテーブルカットや原石に近いダイヤモンドが用いられており、1850年以降はオールドヨーロピアンカット(ブリリアンカットの一種)が登場します。
しかしながらその後も特に脇石などの小さめのダイヤモンドにはローズカットが施されることも多く、「ローズカット」と言うカッティングだけからそのジュエリー(あるいはダイヤモンド)の年代を特定することは難しいです。
下記は比較的後年の20世紀に入ってからのローズカットダイヤモンドのリングです。

アンティークローズカットダイヤモンドリング(プラチナとゴールド)



ダイヤモンドのカッティングは年代を特定する大事な要素の一つには違いありません。
18世紀のローズカットと19世紀のローズカットには違いも見られます。
一般的に18世紀のローズカットのカッティングは19世紀のそれよりずっと平坦で、またダイヤモンドももっと中に黒い内包物の見られるものが多いです。

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