オールドマインカットダイヤモンドのクロスオーバーリング
1900年頃のフランスで流行した、2石の宝石が向かい合った「toi et moi(you and me)」と呼ばれるクロスオーバーリング。
ダイヤモンドは少し四角張った、オールドマインカットダイヤモンドです。
クロスオーバーリングは、圧倒的にオールドヨーロピアンカットが用いられたケースが多く、このリングのようにオールドマインカットが用いられているケースは希少です。
片方の石の方が、スクエアの形がよりはっきりと出ています。
オールドヨーロピアンカットに比べても更に、クラウンに厚みがあります。
上下にダイヤモンドが連なっています
クロスオーバーリングは2石の宝石が斜めに向かい合ったものが多いですが、このリングでは上下に連なっています。
通常のクロスオーバーリングより、縦に視線が広がり、2連リングのようなっているところが魅力的です。
メインのダイヤモンドの先には、ダイヤモンドが四つ葉の形の台座にセットされています。
この部分のダイヤモンドはローズカットにされています。
この部分はショルダーとは反対側に伸びていて、横のラインを一層長くしていてデザイン上のポイントになっています。
ショルダーも長めでなだらかなラインを描いていて、この部分にも左右3石ずつのローズカットダイヤモンドがセットされています。
横に縦にラインがなだらかに伸びる、美しいシルエットのクロスオーバーリングです。
18カラットゴールド。
1900年頃のフランス製。
指輪サイズは9.5号(有料でサイズ直し可)。
動画も撮影しています。
オールドマインカットダイヤモンド クロスオーバーリング
小さな写真をクリックすると大きな写真が切り替わります。
アンティークダイヤモンドには、現代のブリリアンカットとは異なるアンティークジュエリー特有のダイヤモンドのカッティングがいくつか見られます。
その中の一つがクッションシェイプカット(クッションカット)です。
なぜ「クッション」と言うかというと、まるでクッションのような形だからです。
円形とスクエアの混ざったような形のダイヤモンドカットです。
オールドマインカットより後年に出てくるオールドヨーロピアンカットとの違いはアウトラインが角ばっていて四角帯びていること。
オールドヨーロピアンカットはシンメトリーですが、オールドマインカットは完全なシンメトリーではありません。
またオールドマインカット方がオールドヨーロピアンカットに比べても更に、クラウンに厚みがあり、キューレットが長いです。
ともにテーブル面は小さいです。
オールドマインカットもオールドヨーロピアンカットも真ん中は、まるで穴が開いているように見えると思いますが、これはキューレットの先端をカットしているからです。
まるで「座布団」のような形で、長いアンティークの歴史の中でも限られた時代にしか見えない希少なカッティングです。
クッションシェイプのダイヤモンドには質で厚みのある石が使われたことが多く、美しいダイヤモンドジュエリーが多いです。
オールドマインカットの次に出てくるオールドヨーロピアンカットに関しては、オールドヨーロピアンカットダイヤモンドとはをご参照ください。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。