1カラット以上の大粒クッションシェイプダイヤモンドリング
久しぶりにこの大きさのそして素晴らしいクオリティーのダイヤモンドリングを入手しました。
アンティークダイヤモンドのカッティングは色々ありますが、「最も好きなカッティング」と答えるアンティークディーラーが多いのがクッションシェイプ(オールドマインカット)です。
スクエアを帯びた厚みある、艶やかなダイヤモンド。
その石の良さを活かした端正なセッティングが魅力です。
ダイヤモンドは1カラットを超えるかいなかで、大きく価値が変わります。
0.99カラットと1.05カットではちょっと驚くほど価値が異なるのです。
こちらのリングのダイヤモンドは1.1カットほどですから文句なしです。
色もほぼ無色透明の艶のある綺麗なダイヤモンドです。
プラチナとゴールドの切り替えもこの時代ならではです
台座等、セッティングにも20世紀初頭の時代の雰囲気が出ています。
台座はプラチナ、フレーム等が18カラットイエローゴールドなのも、エドワーディアン(フランスで言うところのベルエポック時代)ならではの特徴が出てます。
ダイヤモンドは2つの対になった爪がワンセットになった爪で、4隅を留められています。
ダイヤモンドも爪もよい状態で、安定感のあるセッティング。
台座部分はプラチナを2枚、それぞれ別の方向に波打ったような形状を描いています。
アンティークならではのさりげなく凝ったセッティングです。
現代のリングは、仮に大きなダイヤモンドを使っていてもセッティングの面で手のかけられたものが少ないですね。
せっかくボリュームのあるダイヤモンドですから、それを活かした良質な細工は長く愛好していただくうえで大事なポイントだと思います。
1910年頃のフランス製。
サイズは12.5号(有料でサイズ直し可)。
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アンティークダイヤモンドには、現代のブリリアンカットとは異なるアンティークジュエリー特有のダイヤモンドのカッティングがいくつか見られます。
その中の一つがクッションシェイプカット(クッションカット)です。
なぜ「クッション」と言うかというと、まるでクッションのような形だからです。
円形とスクエアの混ざったような形のダイヤモンドカットです。
オールドマインカットより後年に出てくるオールドヨーロピアンカットとの違いはアウトラインが角ばっていて四角帯びていること。
オールドヨーロピアンカットはシンメトリーですが、オールドマインカットは完全なシンメトリーではありません。
またオールドマインカット方がオールドヨーロピアンカットに比べても更に、クラウンに厚みがあり、キューレットが長いです。
ともにテーブル面は小さいです。
オールドマインカットもオールドヨーロピアンカットも真ん中は、まるで穴が開いているように見えると思いますが、これはキューレットの先端をカットしているからです。
まるで「座布団」のような形で、長いアンティークの歴史の中でも限られた時代にしか見えない希少なカッティングです。
クッションシェイプのダイヤモンドには質で厚みのある石が使われたことが多く、美しいダイヤモンドジュエリーが多いです。
オールドマインカットの次に出てくるオールドヨーロピアンカットに関しては、オールドヨーロピアンカットダイヤモンドとはをご参照ください。
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