5石のダイヤモンド一文字リング
ほぼ同じ大きさの粒のしっかりとしたダイヤモンドがごろっと並んだ一文字リング。
ダイヤモンドは5石。
大胆にキューレットの先端が切り落とされた角ばったオールドマインカットダイヤモンド(クッションシェイプ)です。
クラウンに厚みがあるオールドマインカット。
このリングも後ろから見ても分かりやすいですが、ごろっとした厚みがあります。
一文字リングでそれもダイヤモンドで、1石ずつにこれほど大きさのあるダイヤモンドを用いているのは希少です。
希少なオールプラチナ製
フランスのアンティークジュエリーはイギリスに比べても、オールプラチナのジュエリーは20世紀に入ってもそれほど多くありません。
元々ゴールドが好きな国民性がその理由の一つです。
ヨーロッパの他の国に比べても、古くからハイカラットゴールド(18カラットゴールド)が用いられてきたという歴史も関係していると思います。
このリングはそんな中、希少なオールプラチナです。
横長にダイヤモンドが拡がり、プラチナの台座にはミルグレインが打たれています。
1920-1930年頃のフランス製。
指輪サイズは15.5号(有料でサイズ直し可)。
動画も撮影しています。
オールドマインカットダイヤモンド プラチナアンティークリング
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「一文字リング」とはアンティーク指輪のデザインの一つです。
ダイヤモンド等の宝石が一列に入ったタイプの指輪を指します。
大抵の場合は横一列に、指の上に乗る分だけ宝石がセッティングされています。
ダイヤモンドの一文字リングはアンティークジュエリーにおいて、特にイギリスのアンティークジュエリーにおいてよく見られるデザインですが、フランスのアンティーク指輪でも存在します。
使われているダイヤモンドの数は色々で5石のものが多いですが、時々8石と指のかなり横のほうまでダイヤモンドが乗っている指輪も見られます。
下記は18世紀と、とても古い時代の文字リングです。
一文字リングはアンティーク指輪にしては珍しく、比較的長い時代にわたって少しずつデザインを変化させながら作り続けられた指輪デザインです。
古くは18世紀末から、比較的よく市場で見るのは1880年-1900年頃に作られた一文字リングです。
下記は19世紀のダイヤモンド一文字リングです。
日常的に使いやすく日本女性にも人気があるタイプのアンティーク指輪です。
また縦幅は短く横に長いデザインですので、重ねづけもしやすいところがポイントです。
アンティーク一文字リングはダイヤモンド以外でも、ブルーサファイア、トルコ石が5石並んだもの、ルビー5石が並んだもの、ガーネット5石並んだものなどが存在します。
下記はトルコ石の一文字リング。
下記はルビーの一文字リングです。
「一文字リング」の指輪デザインは(もちろんまったく同じ形や同じレベルの細工ではありませんが)現代ジュエリーでも存在するようで、現代ジュエリーでも同じ呼称のようです。
アンティーク指輪のデザインはクロスオーバーリングにしても一文字リングにしても後年に影響を残し、現代でも似たようなデザインのジュエリーが製作されているものもあります。
逆に言えば現代の洋服やジュエリーの元になっているのが、特にベルエポックの時代の頃のファッションやジュエリーなのです。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
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