希少なスターサファイヤのリング
サファイアの中には、光を当てると特別な光り方をするものがあります。
これはスター効果、あるいはアステリズム効果や星彩効果と呼ばれ、サファイアに白い六条の光が現れるのです。
このリングのグレイブルーのカボションカットされた宝石は、スターサファイヤです。
写真ではなかなかうまく映せなかったのですが、光の当たり具合によってうっすらとスターが見えます。
スター効果は鉱物学上もっとも不思議で魅力的な現象の一つで、スター効果の見られるサファイアは「スターサファイア」と呼ばれ、高価に取引されます。
スターサファイアがアンティークジュエリーに使われていることはとても珍しく、当店でも初めての扱いです。
スターサファイヤとブルーサファイヤの競演
4石の青石はブルーサファイヤです。
スターサファイヤとブルーサファイヤの夢の競演。
貝のような柔らかいカーブを描いたシルエットは、他のアンティークリングにもあまり見かけない特徴的なデザインです。
9カラットゴールド。
フランスの「9金の刻印」と「輸入印」が押されていることから判断して、イギリス製です。
指輪サイズは12.5号(有料でサイズ直し可)。
こちらのリングは動画も撮影しています。
アンティークスターサファイヤリング(ブルーサファイヤ 9カラットゴールド)
小さな写真をクリックすると大きな写真が切り替わります。
アンティークジュエリーでは時々、とても珍しい希少性の高い宝石を用いたジュエリーを見つけることがあります。
その一つが「スター効果」の見える宝石です。
スター効果とは、、光を受けることで石の中心に線が浮かびあがる宝石のことです。
その名前の通り、「星」のように見える効果のことを差します。
スター効果を示す「スター石」に、サファイヤ、スタールビー、スターガーネット等が挙げられます。
と呼ばれ、宝石としてとても高い価値の付く、サファイアジュエリーとなります。
スター(アステリズム)の原因
もちろんすべてのコランダムやガーネットがスター効果を示すわけではなく、自然の偶然の賜物でスター効果が表れる宝石というのは非常に少ないです。
神秘的なスター効果(星彩効果)は、その宝石に含まれる針状のインクルージョン(内包物)が原因です。
この非常に珍しい現象は、極小の針状のインクルージョンが平行して並んでいることによって起こります。
光が当たると、星の形が浮かび出ます。
starサファイヤは、カボションカットにされるのが常で、それはこの珍しい視覚現象が最も引き立てるカッティングだからです。
下記はファベルジェ製作のさたーサファイヤを用いたペンダントブローチ(1899-1903年製作)。
(c) christies.com
運命を表すスターサファイア
スターサファイアは、3本の光の線が運命と信頼、そして希望を表していると言われていて、古くからお守りのように愛されてきた宝石です。
スターサファイアは恋のお守りと考えられていました。
トロイのヘレネはスターサファイアを持っていて、それによって男性を射止めていたと言われています。
17世紀のドイツでは、スターサファイアは「勝利の石」を意味する「ジークシュタイン」とされていました。
他の場所では、スターサファイアは「運命の石」で、交差する光の帯が信頼、希望、運命を象徴すると信じられていました。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。