18世紀ジュエリーコレクター垂涎の指輪でしょう。
18世紀の指輪でかなりしっかりとした大きさのテーブルカットダイヤモンドが用いられています。
古い時代のジュエリーがお好きな方は、絶対見逃せない作品でしょう。
ある程度の大きさがあるこのようなテーブルカットダイヤモンドのリングは私も初めて入手します。
指輪サイズは13号(有料でサイズ直し可)。
買い付け後の催事にて販売済み。
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ダイヤモンドは紀元前6世紀から宝飾品として用いられていたのではないかと言われています。
しかし現存している最古のダイヤモンドは古代ローマの時代のものです。
この頃はダイヤモンドと言っても、この世で最も硬い物質であるダイヤモンドをカットする技術はありませんでした。
古代のダイヤモンドは原石のままで、八面体の結晶の形のまま使われています。
カッティングによって八面体になったのではなく、ほとんど原石の形のままセットされたのですが、こうした八面体のダイヤモンドは「ポイントカット」と呼ばれるようになります。
ダイヤモンドのカッティングが最初に生まれるのは、13世紀のことです。
ここで最もシンプルなファセットカットが生み出されます。
これが「テーブルカット」と呼ばれています。
テーブルカットはポイントカットのてっぺんと底をカットして、ダイヤモンドのダストでダイヤモンドを磨いたものです。
このテーブルカットは、中東ないしヴェネチアで考案されたものと考えられています。
下記は当店でもこれまで唯一扱う17世紀のテーブルカットダイヤモンドのリング。
下記は18世紀のテーブルカットダイヤモンドリング。
下記もやはり18世紀のフランスのダイヤモンドネックレス。
南仏の作品です。
基本的には18世紀までのダイヤモンドにしか見られませんが、19世紀のジュエリーにも時々部分的に見かけることがあります。
これは、当時ダイヤモンドの数は絶対的に少なく、19世紀よりもっと古い年代のダイヤモンド・ジュエリーから外されて石を使っているからなのです。
テーブルカットダイヤモンドは、ダイヤモンドの極みというべき贅沢なカットです。
なぜなら傷やインクルージョンが非常に目立つカットで、当時はそうした内包物を人工的に消すことはしていませんでしたから、きわめて上質なダイヤモンドに限ってしかできないものだからです。
またファセットが少ない分、ブリリアンカットそしてローズカットと比べても、ダイヤ特有のファイヤーが出にくいです。
それでも尚、ジュエリーとしてテーブルカットにできるダイヤモンドとは最高級のものでなければならなかったのです。
またこの時代は、19世紀と比べてもダイヤモンドが想像も出来ないぐらい希少で貴重なものでした。
テーブルカットのダイヤモンドを手に入れることが出来た人と言うのは、当時の相当な権力者であることは間違いありません。
テーブルカットダイヤモンドは一見地味に見えますが、光を受けたり身に着けて動いた時に強い輝きを放ちます。
オリジナルのテーブルカットのアンティークダイヤモンドは数が極めて少ないので出てくること自体、奇跡的と言えます。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。