小さなローレルリース
月桂樹の花輪(ローレルリース)がモチーフのペンダントです。
ローレルリースを描いたアンティークジュエリーは時々見かけますが、このペンダントはとても小さなサイズです。
流れるような花のモチーフが美しいペンダントです。
ローレルリースが横8ミリというプチサイズ。
面白いのは上部にゴールドの輪っかがついていて、この部分も明らかにオリジナルであるということが分かるという点です。
この部分にはダイヤモンドが3石セットされています。
すべてローズカットです。
小さいだけに作るのが大変であっただろうと思われるペンダントです。
赤い部分はエナメル
ローレルリースの部分は葉の真ん中部分のラインにそって赤い石が入っているように見えます。
小さなルビーのようにも見えますが、こちらはエナメル彩です。
最下部と最上部に少し剥げてしまっていますが、色合い的に一瞬ルビーのように見えるアクセントカラーです。
全体は銀製で、上部のダイヤモンドの入った輪っか部分がゴールド。
小さく軽量の作品でありながらこの部分に刻印まで入っています。
またその先にペンダント通しがついていて、ペンダント通しも割としっかりとした大きさがあるので通しやすいです。
ペンダントとしてはもちろんのこと小さいのでポーチにお守りのように付けたり、様々に楽しんで頂けそうなプチプリのアンティークジュエリーです。
19世紀後期のフランス製。
注:チェーンは付いていません。
小さな写真をクリックすると大きな写真が切り替わります。
ローレルリース(laurel wreath)、月桂樹の花輪をモチーフにしたペンダントです。
月桂樹の枝と葉を重ね合わせた円形状のモチーフで、ギリシア神話では光明神アポロンが頭にローレルリースを冠としてかぶっていたとされています。
古くから勝利と名誉のシンボルとされてきました。
ローレルリースとベルエポック時代
ローレルリース(月桂樹の冠)はフランスではベルエポック時代(隣国イギリスではエドワーディアンの頃)に花綱(ガーランド模様)やリボン模様と共にジュエリーのモチーフに好まれて用いられるようになります。
ベルエポック時代の宝飾界で起こっていた動きとしては、18世紀ルイ16世時代のブルボン王朝時代への回顧がありました。
そこから伝統的で貴族的なジュエリーへのリバイバルが起こります。
ローレルリースは同時期にやはり一世風靡したガーランド模様と同様、古代ギリシャのリバイバルからジュエリーモチーフとして用いられるようになります。
下記も当店扱いのローレルリースのネックレス。
ガーランドもローレルリースも非常に短い期間しかジュエリーのモチーフにされなかったこともあり、現地でも大変探されていて高価なことが多いです。
まさに最後の貴族時代、ベルエポックを代表するジュエリーです。
同じベルエポック時代にやはりジュエリーモチーフとして一世風靡したベルエポック時代のジュエリーに関して更に詳しい情報は、ベルエポック時代のガーランド様式(花綱)のジュエリーをご参照ください。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
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シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。