希少なフランスのエタニティーリング
20世紀初頭のフランス製。
現在でも指輪のデザインとして人気のある「エタニティーリング」。
発祥は1900年頃のヨーロッパに遡ります。
ただフランスのアンティークジュエリーにおいて「エタニティーリング」はとても少ないです。
フランス人はエタニティーリングのことを「alliance americane(アメリカの婚約指輪)」と呼ぶことがありますが、どうやらこの時代ヨーロッパに影響を受けたアメリカ人に好まれたデザインのようです。
こちらの指輪はフランスの刻印が入っておりますので、希少な当時のフランス製です!
指輪全体ではなく、全体の3分の2ぐらいぐらいがエタニティーになっています。
正面から見たときも横から見たときも指いっぱいにダイヤモンドが広がり、やはり一つは欲しい憧れのリングです。
ダイヤモンド10粒の競演
中心のダイヤモンドが3.5ミリ強、末端のダイヤモンドが直径3ミリ。
ほぼ同じような大きさでありながら、若干グラデーショのように大きさの変化するダイヤモンドが並んでいるのには恍惚とします。
ダイヤモンドはいずれも無色透明の20世紀らしい素晴らしいクオリティーのダイヤモンド。
いずれの石もオールドヨーロピアンカットされており、光を受けてそれぞれが共鳴しあっています。
地金は爪部分も含めてすべて18金ホワイトゴールド。
当時らしく1石ずつ手作りの台座を少しずつ大きさを変えながら作り上げられています。
その美しいグラデーションはダイヤモンドの裏側「石の窓」を見ても気持ちが良いです。
手にすると思いの他、重量感があります。
フレーム部分にもたっぷりゴールドが使われており、ちょっとぽっちゃりとした柔らかみのあるフレームも、今のエタニティーリングにはない魅力です。
ひし形のフランスの工房印まで入っており、しっかりと作りこまれたジュエリーです。
指輪サイズは13.5号(有料でサイズ直し可)。
小さな写真をクリックすると大きな写真が切り替わります。
現在でも「エタニティーリング」と呼ばれて愛されている指輪デザインの歴史は古く、フランスでは18世紀のジュエリーに既にエタニティリングを見つけることが出来ます。
この指輪デザインのことをフランス語では「Alliance(結婚指輪=マリッジリング)」と呼びます。
この「alliance」という言葉は元々は、「同盟」とか「協定」といった意味のフランス語で、そこから転じて「結婚」、「結婚指輪」を指します。
下記は当店で販売済みの18世紀のエタニティリング。
緑石はペーストガラスです。
アンティークのエタニティーリングはダイヤモンドだけでありません。
古くは上記のようなペーストガラスも用いられましたし、下記はマルカジットを用いたエタニティリングです。(19世紀初頭)
エタニティリングはまた、20世紀初頭にアメリカ人に愛されオーダーされた指輪デザインです。
フランスのアンティークジュエリーでもこの頃に作られたエタニティーリングが数としてはもっとも多いです。
そのため、フランスでは「Alliance Americaine(アメリカの結婚指輪)」とも呼ぶことも多いです。
半周だけ宝石が巡らさせたものは、半分と言う意味の「Demi」が前について「Demi-alliance」と呼ばれています。
フルエタニティーダイヤモンドリング(フランス、20世紀初頭)。
セミエタニティーリング(フランス、20世紀初頭)。
ダイヤモンド以外の宝石もエタニティーリング(セミエタニティーリング)に用いられました。
下記はガーネットのフルエタニティリング(フランス、1840年頃)。
そしてフランスだけでなく、下記はロシア製作のトルコ石をあしらったエタニティーリング。
下記のように2つのまったく同じサイズのエタニティリングをあらかじめ重ねづけするように作ったリングも作られました。
これは今日では別々に着けることもでき、とても重宝ですね。
アンティークのエタニティリングは当店でもよくお問い合わせを頂きますが、そもそも数が少ないのに加えて、フルエタニティリングの場合はサイズ直しができないのが難しいところです。
指にぴったりの特にフルエタニティのアンティークリングで気に入られたものを見つけられたときは、迷わずにご購入をお薦めいたします!
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。