GUY LAROCHE(ギラロッシュ)のヴィンテージリング
パリを象徴するファッションブランド、ギラロッシュ(guy laroche)のヴィンテージリングです。
ギラロッシュは創業1957年のメゾンですが、このリングが製作されたのは1970-1980年頃です。
今のギラロッシュにはない風格。
実はこのようなフランスを代表するファッションブランドも現代では大きくはアメリカ資本に組み込まれてしまったところが多いです。
当店では何度かモープッサンの昔のジュエリーを紹介してきましたが、モープッサンも近年アメリカ資本に買収されてからはかつての宝飾レベルや雰囲気を持つジュエリーの製作はされなくなってしまいました。
ヴィンテージ(エステートジュエリー)も、良いものがやはり1980年代以前のもので探されると良いです。
3カラーゴールドのリング。
棒状の部分がホワイトゴールド、全体がイエローゴールド、正面の円形の部分がわずかにピンクを帯びたゴールドです。
重さのあるリングで肉厚なゴールドを贅沢に用いたリングです。
アールデコをを思わせる幾何学的なデザイン
1970年代、フランスの宝飾界では1920-1930年代のモダンに解釈したデザインが流行しました。
アールデコの直線的なシルエットを継承し、より一層大胆でモダンで1920年代より少し大ぶりなジュエリーが好まれました。
このリングも20世紀初頭のアールデコらしい直線的で幾何学的なシルエットを継承しながら、より肉厚でダイナミックなシルエットが魅力です。
リングのフレーム上部にサインがしっかり残っています(5番目のお写真をご参照ください)。
またフレームの後ろ部分には、工房印とフランス18金の刻印も押されています。
リングサイズは14.5号(有料でサイズ直し可)。
動画も撮影しています。
GUY LAROCHE(ギラロッシュ)ヴィンテージ ゴールドリング
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どこまでが「アンティーク」でどこからが「ヴィンテージ」なのか?
アンティークやヴィンテージという言葉はよく耳にしますね。
ではどこまでを「アンティークジュエリー」と呼び、どこからを「ヴィンテージジュエリー」と呼ぶのでしょうか?
「アンティークは100年以上たったもの」という定説はありますが、今日ではジュエリーに関しては1930年代のアールデコまでを含んで「アンティークジュエリー」と呼ぶのが一般的です。
1930年代と言いますと厳密に言えば100年を経ていないですが、ジュエリーの素材や製造過程、デザインがその時代特有のものか、量産を目的としたジュエリーか否かがアンティークとヴィンテージを分けるひとつの基準で、それが1930年代で分かれると考えられています。
それでは1940年以降のジュエリーに価値がないかというとそういう訳ではありません。
特に1940年代のジュエリーには戦火の迫る中、その時代にしかない特徴的なデザインで高く評価されています。
下記は1940年代を代表する指輪デザイン「タンクリング」です。
1940年代というと、第二次世界大戦を思い浮かべる人が多いようです。
ですので40年代ジェエリーというと、「戦争中にジュエリーなんて作っていたのですか?」と質問をされることがあります。
40年代ジュエリー(フォーティーズスタイル)とは正確に言うと、1939-1943年当たりに作られたジュエリーを指します。
1940年代はリングで特に特徴的なジュエリーが作られましたが、ピアスも大ぶりで磨き上げられたゴールドが鮮やかな華やかな作品が作られました。
1940年代のカクテルジュエリーと戦後エステートジュエリーに関して更に詳しい情報は1940年代のカクテルジュエリーと戦後エステートジュエリーをご参照ください。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
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シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。