ファッション性の高い1940年代タンクリング
シェルシュミディとしては新しめの1930年代後半-1940年代にかけてのフランスのタンクリングです。
膨らみのある立体的なデザインや重厚なイエローゴールドの用い方など、一目でこの時代のリングであることが分かります。
磨き上げられた艶やかなイエローゴールドを贅沢に用いることの多いフォーティーズのリングは、華奢な日本女性に大ぶりすぎてしまうこともありますが、このリングは横幅が抑えられているところが着けやすいです。
戦火の迫る時代にこのような華やかなジュエリーが作られたのは、フランスだけです。
物騒な時代だからこそ、底抜けに明るいジュエリーを作ったのではないか、当時のフランス宝飾界の人たちの矜持に思いをはせると、胸の熱くなるものがあります。
洗練されたデザインと、戦前の高いクラフトマンシップも魅力です。
オールドヨーロピアンカットとローズカット
全体が肉厚なイエローゴールドで指輪のベゼルの一部、ダイヤモンド周りを中心にプラチナを用いています。
メインダイヤモンドはオールドヨーロピアンカット、左右の脇石はローズカットです。
ローズカットダイヤモンドは19世紀に使われることが多かったので、40年代のジュエリーに用いられているのは珍しいです。
メインダイヤモンドは直径3ミリ、透明できれいなパーフェクトな石です。
台座に完全に埋め込まれていて、一切凸のない面白いデザインです。
ローズカットは左右4石ずつ、四つ葉のようにセットされています。
横から見ると分かりますが、いろいろなところが膨らんでいて台座には面白い形の透かしができています。
丸みを帯びた明るく優しいデザインです。
18カラットゴールド。
1930-1940年頃のフランス製。
指輪サイズは12.5号(有料でサイズ直し可)。
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どこまでが「アンティーク」でどこからが「ヴィンテージ」なのか?
アンティークやヴィンテージという言葉はよく耳にしますね。
ではどこまでを「アンティークジュエリー」と呼び、どこからを「ヴィンテージジュエリー」と呼ぶのでしょうか?
「アンティークは100年以上たったもの」という定説はありますが、今日ではジュエリーに関しては1930年代のアールデコまでを含んで「アンティークジュエリー」と呼ぶのが一般的です。
1930年代と言いますと厳密に言えば100年を経ていないですが、ジュエリーの素材や製造過程、デザインがその時代特有のものか、量産を目的としたジュエリーか否かがアンティークとヴィンテージを分けるひとつの基準で、それが1930年代で分かれると考えられています。
それでは1940年以降のジュエリーに価値がないかというとそういう訳ではありません。
特に1940年代のジュエリーには戦火の迫る中、その時代にしかない特徴的なデザインで高く評価されています。
下記は1940年代を代表する指輪デザイン「タンクリング」です。
1940年代というと、第二次世界大戦を思い浮かべる人が多いようです。
ですので40年代ジェエリーというと、「戦争中にジュエリーなんて作っていたのですか?」と質問をされることがあります。
40年代ジュエリー(フォーティーズスタイル)とは正確に言うと、1939-1943年当たりに作られたジュエリーを指します。
1940年代はリングで特に特徴的なジュエリーが作られましたが、ピアスも大ぶりで磨き上げられたゴールドが鮮やかな華やかな作品が作られました。
1940年代のカクテルジュエリーと戦後エステートジュエリーに関して更に詳しい情報は1940年代のカクテルジュエリーと戦後エステートジュエリーをご参照ください。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。