他に見ないユニークなデザインのアンティークリング
ダイヤモンド5石のリングですが、1石ずつ別々の台座にセットされています。
5つの台座の内、3つがお花の形になっていて2つが円形になっています。
中心の台座が最も大きく、両側に向かって小さくなっています。
スプリットになったフレームの隙間に、「島」のように5つの台座が浮かび上がっています。
他にない珍しいデザインでありながら落ち着きがあり、奇をてらったような感じではないところが良いです。
ダイヤモンドはいずれもローズズカットにされています。
重みのあるしっかりとした作りのリングです
愛らしいデザインでありながら、作りは重厚です。
触れると意外なほどずしりと重みがあります。
フレーム部分も厚みがあり、二手に分かれたフレームは後ろで一体化していますがこの部分にもスリットが入っています。
全体はイエローゴールドで、ダイヤモンドの台座のみ薄くプラチナになっています。
両端の台座は円形で、円筒状になった台座の中にすっぽりとダイヤモンドが埋め込まれています。
イエローゴールドとプラチナの張り合わせ。
また円筒の台座の縁にはミルグレインが打たれていたり、手がかけられた作りです。
お花の形の台座は、花びらの形に溝がついていて、見応えがあります。
随所に見応えがある味のあるアンティークリングです。
なかなかこのようなリングはお目にかかりません。
1900年頃のフランス製。
18カラットゴールド。
指輪サイズは15.5号(有料でサイズ直し可)。
動画も撮影しています。
ローズカットダイヤモンド アンティークゴールドフラワーリング
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ローズカットダイヤモンドとは
ローズカットダイヤモンドは、ブリリアンカットが主流となっている現在においては珍しい存在で、「アンティークジュエリー」ならではの味わいのあるものとして人気があります。
ローズカットとは、底辺が平らでドーム上にもりあがった上部に三角形のファセットカットが施されたカッティングのことです。
表面に細かなファセットが入っていて、ダイヤモンドの上部にテーブル(平らな面)がなく、バラのつぼみが開いたように見えます。
ローズカットダイヤモンドの歴史
フランスでローズカットのダイヤモンドジュエリーは特に18世紀から19世紀半ばのジュエリーに見られますが、ブリリアンカットが19世紀半ばに登場してからも完全になくなるわけではなく、特に小さなダイヤモンドでは度々用いられ続けます。
ダイヤモンドのカッティングは大まかに言いますと
「ポイントカット→テーブルカット→ローズカット→ブリリアンカット」と変遷していきます。
ところでローズカットダイヤモンドはアンティークジュエリーの代名詞のように語られることが多いですが、現代でもカッティングそのものは可能です。
「ローズカットダイヤモンドだから必ずしもアンティークジュエリー」とは限らないということぜひ気に留めておかれてください。
ローズカットダイヤモンドは煌めかない?
またローズカットダイヤモンドはブリリアンカットのように「どこから見ても輝くよう計算されたカッティング技法」ではありませんので「ローズカットダイヤモンドは光らない」とおっしゃる方もいます。
しかし良質なローズカットダイヤモンドは控えめな輝きながらも、綺麗に煌きます。
下記は当店で販売済みの大粒のローズカットダイヤモンドのピアスですが、燦々と煌めくダイヤモンドが印象的です。
2種類のローズカット
また驚かれるかもしれませんが、一言で「アンティークダイヤモンドのローズカット」と言っても、実はローズカットも何種類かありそれぞれ異なります。
例えば下記は「ダッチローズカット(Holland cutting)」と呼ばれるものです。
ダッチローズカットは普通のローズカットよりカット面数が多く、ダッチローズカット・ダイヤモンドは、優れたカットの石が使われていることが多いです。
ちなみにその名前からも分るようにダッチローズカットはオランダで生まれましたが、オランダに限らずフランスなどのアンティークジュエリーでも見られます。
ダッチローズカットはよくローズカットの見本のように示されていますが、実際のアンティークジュエリーではもっとファセット面が少なく簡略化されたローズカット(「シンプルローズカット」と呼ばれることもあります)の方がむしろ多く見られます。
シンプルローズカット
他にも底がちょっと厚みがあるものとか、上部がドーム状にふくらんでいるもの等々、ローズカットも色々違いがあります。
ローズカットダイヤモンドの年代
ローズカットは主に17世紀半ばから19世紀半ばにかけてジュエリーに用いられます。
17世紀半ば以前はダイヤモンドはテーブルカットや原石に近いダイヤモンドが用いられており、1850年以降はオールドヨーロピアンカット(ブリリアンカットの一種)が登場します。
しかしながらその後も特に脇石などの小さめのダイヤモンドにはローズカットが施されることも多く、「ローズカット」と言うカッティングだけからそのジュエリー(あるいはダイヤモンド)の年代を特定することは難しいです。
下記は比較的後年の20世紀に入ってからのローズカットダイヤモンドのリングです。
ダイヤモンドのカッティングは年代を特定する大事な要素の一つには違いありません。
18世紀のローズカットと19世紀のローズカットには違いも見られます。
一般的に18世紀のローズカットのカッティングは19世紀のそれよりずっと平坦で、またダイヤモンドももっと中に黒い内包物の見られるものが多いです。
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シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。