アンティークエメラルド トゥルビヨンリング(渦巻きリング)

珍しいエメラルドのトゥルビヨンリング フランスで1900年頃に流行した指輪デザインに「トゥルビヨン(トウールビヨン)」があります。
トゥルビヨンリングは、「渦巻き」をイメージしています。
台風のように渦を巻いたデザインが特徴的で、「台風の目」の箇所にメイン宝石があります。
ダイヤモンドを用いたものが多いのですが、何とこちらはエメラルドのトゥルビヨンリングです。
透明感のある緑色も明るいきれいなエメラルドの石です。
直径3.5ミリときっちりとした大きさがあり、無色のダイヤモンドに比べて渦の真ん中でくっきりとした緑色が存在感があります。
短命に終わったため、数が少ないトゥルビヨンリング トゥルビヨンリングは短命に終わった指輪デザインで、1900-1910年以降パタッと見なくなります。
渦巻く曲線が面白みがあり、そして左右も上下のバランスも良いリングデザインなので長く飽きず楽しむことのできる指輪デザインです。
実は私も個人的にトゥルビヨンのアンティークリングを愛用しています。
他のリングと替えたりもしますが、結構長いことそのままつけっぱなしにしてしまうことも多いぐらい違和感なくどんな洋服にも馴染んでくれます。
全体はイエローゴールド。
エメラルドの台座のみが、プラチナになっています。
エメラルドの台座はお花の形をしていて、当時の指輪やピアスでよくみられるバターカップの形になっています。
1900年頃のフランス製。
指輪サイズ13号(有料でサイズ直し可)。

  • 高さ:12mm 
    重量:3g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:売り切れました。

アンティークエメラルド トゥルビヨンリング(渦巻きリング)

  • 指輪のベゼルは縦幅が1.2センチ程。同心円状にシルエットが広がってきます
  • 人目を引くエメラルドのくっきりとした緑。一方で透かしがあり重くありません
  • 明度の高いきれいな緑色の円形のエメラルドです
  • 渦巻きには厚みがあり安定感があります。エメラルド周りのみプラチナ
  • フランス18金の刻印とフランスのプラチナの刻印の両方が入ってます
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アンティークエピソード

アンティークエメラルドについて

アンティークジュエリーで使われる貴重な宝石の一つにエメラルドがあります。
ベリル宝石の一種で、同種の宝石にアクアマリンがあります。
5月の誕生石であり、心に安らぎを与える「愛の石」としても有名なエメラルド。

エメラルドの歴史 エメラルドの宝石としての歴史は、紀元前4000年前のバビロンまで遡ります。
これは宝石の中で最も古い歴史といわれており、エメラルドはまさに人類最古の宝石なのです。

バビロンとは、現在のイラク周辺にあたります。
当時バビロンはバビロニア帝国の首都でエメラルドは既にこの時代に「ヴィーナスに捧げる宝石」として取引があったという、文献が残っています。
エメラルドの最古の採掘場があったのはエジプトと言われていますが、エジプトの女王クレオパトラもまた、エメラルドの魅力に取り付かれた人物です。
自ら、エメラルドの鉱山を所有して宝飾用や、砕いて粉末状にしてお化粧用のパウダーとして使用したと言われています。
かのジュリアスシーザーが、その若さを保つためにこよなく愛したことでも知られています。 古くはインカ帝国でも既にエメラルドが使われていたそうです。

エメラルドはまたヨーロッパの王族にも愛された宝石です。
下記は19世紀初頭、 アンリ・ドルレアン (オマール公)(1822-1897)が所蔵していたエメラルドのネックレスです。

1880年エメラルド
c) Christies

エメラルドの組成 エメラルドは性質の異なる火成活動が重なることで始めてできる宝石です。
貴石の中でもインクルージョンに富む宝石で、「石れい」と呼ばれる内包物や、細かい傷があるのが一般的です。

「欠点のない人はいないのと同じように、 エメラルドの完全無傷の石はない」とよく言われるとおり、エメラルドの組成上インクルージョンは避けられないものです。

現代ではそもそも良い品質のエメラルドが取れなくなってきているということもあり、それらの欠点を補うために、ほとんどの物がオイルトリートメント処理をされていますが、オイル処理が本格化するのは戦後ですのでアンティークジュエリーで用いられているエメラルドは(それらが取り替えられていない限り)、オイル処理はそれほどなされていません。
また戦後のエメラルドでオイル処理よりずっと問題なのは、しかし、色を濃くするために石を色づけしていまうこと。
これは石自体を変えてしまうことになりますから、宝石の価値に大きく影響します。

コロンビア産エメラルド 1538年からスペインの開拓者たちがコロンビアでエメラルドを採掘し、世界中に輸出をします。
アンティークジュエリーでは、コロンビア産と思われるエメラルドをよく見ることができます。

下記は数年前にササビーズで高額な値段で取引された17世紀初期、ルネサンスの頃のスペインのジュエリー。
コロンビア産のエメラルドが用いられています。

コロンビアのエメラルド

コロンビアエメラルドの色と鉱山 初期のエメラルドは、コロンビア西部にあるMuzo鉱山から来ています。
初期のMUZOエメラルドはその素晴らしい温かみのある色が特徴です。
その柔らかい温かみのある色の秘密は、石にほんの僅かに含まれる黄色の色素です。

MUZO鉱山のエメラルドは早々に枯渇して、それ以降に採掘されたコロンビア産のエメラルドはChivor鉱山のエメラルドになります。
Chivor鉱山のエメラルドは、Muzoのエメラルドに比べて僅かに青みを帯びています。

以降、Chivor鉱山も枯渇してそれ以降に採れたエメラルドは、上記の2つの鉱山のエメラルドに比べて暗い色になります。
モダンジュエリーに用いられているエメラルドはこれらのエメラルドです。

コロンビア産以外のエメラルド コロンビアエメラルド以外のアンティークジュエリーで使われうるエメラルドの産地としては古くはエジプト、そしてロシア(1830年代にウラル山脈で発見される)です。
下記は1840年頃のフランス製エメラルドの指輪です。
ロシア産の淡い緑色のエメラルドが用いられています。

ロシアンエメラルド

ブラジルでもエメラルドは取れますが、20世紀に入ってから鉱山が発見されていますので、アンティークジュエリーにはほとんど使われていません。

エメラルドのカッティング エメラルドのカッティングはスクエアのいわゆる「エメラルドカット」にされることが多いです。
これはなぜかと言いますとエメラルドの組成上、四角形のいわゆるエメラルドカットが一番無駄がないからです。
下記はアールデコ期の非常に短い期間にカルティエなどのハイジュエラーが好んだカリブレカットに施されたエメラルド。
やはりスクエアカットにしたエメラルドを爪を用いずにセットしています。

カリブレカットエメラルド バーブローチ(アールデコ)

下記は1880年頃のエメラルドとダイヤモンドのペンダント。
数年前にクリスティーズのオークションに高値で出展されていました。
エメラルドカットのダイヤモンドと洋ナシの形にカットされたエメラルドでショーメのサイン入り。
これだけの作品でありながらエメラルドは完全な透明でないことがお分かりいただけますでしょうか?
エメラルドは組成上、ある程度の大きさになりますとインクルージョンは避けられなくまったくの透明であることが難しい宝石です。

1880年エメラルド

アンティークジュエリーでは円形にカットされたものなど、現代のエメラルドジュエリーではあまり見ないカッティングの石も存在します。
下記は当店にて販売済みのカボションカットされたエメラルドです。
カボションカットにするということは、光の反射に頼らない分、資質の良い宝石が必要になります。
それが前述しましたように組成上、インクルージョンが多くなりがちなエメラルドでカボションすると言うのはきわめて高品質なエメラルドが必要になります。
カボションカットされた美しいエメラルドは特に20世紀初頭、カルティエの作品で時々見られますが、アンティークジュエリーにおいてもきわめて稀な存在です。

カボションカットエメラルド

エメラルドの価値 宝石の価値を損ねてしまう人口処理がなされていないカラーストーンは、近年すざまじく値上がりしています。
特にルビー、そしてエメラルドはその代表です。
天然のカラーストーンの価値が上がるにつれて、無処理のアンティークジュエリーのカラーストーンも(残念ながら)評価が高まっています。

下記は当店にて販売済みの18世紀のエメラルドの指輪。
これだけ古い時代のしかもある程度大きさのあるエメラルドが用いられたジュエリーをご紹介するのは非常に困難になってきています。

18世紀エメラルドリング(スクエアカットエメラルド、ダイヤモンド、銀)

アンティークジュエリーで特に石にある程度大きさのあるエメラルドのジュエリーは今後ますます貴重になっていくでしょう。

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