最も使いやすいタイプのアンティークダイヤモンドリング
1900年頃のイギリス製。
5石の美しいオールドヨーロピアンカットのアンティーク一文字指輪です。
一文字指輪とは当時、流行した横一列に宝石が連なるタイプの指輪で、細身で横長のデザインであるため目立ちすぎ、さり気なく身につけられるリングです。
そのさり気なさの中にダイヤモンドがキラリ。
中心のダイヤモンドが直径3.5ミリ程と実はダイヤモンドにかなりしっかりとした大きさがあります。
端に行くに従い、ダイヤモンドは少し小さくなっていきますが、それでも末端のダイヤモンドでも直径3ミリ。
横一列にセットされたダイヤモンドが、流れる河のように煌きます。
絞りの効いたフレームと透かしの入った台座
ダイヤモンドの左右に直接フレームがついたデザインになっています。
このフレームのラインがエドワーディアン時代らしい、洗練されたラインです。
ベゼルに向かってフレームが細く絞りこまれたラインがシャープ。
強度を保つためにそのため、横から見ると横の厚みを大きくとっているのが分かります。
これは当時流行したナイフエッジの応用です。
またダイヤモンドの台座には意外なほど高さがあり、ここに透かしが入れられています。
透かしの間からダイヤモンドを見ると、角度によってはダイヤモンドのキューレットまでを見ることができます。
さり気ないデザインでありながら、色々な仕掛けや作りこまれた細工等、見応えがあります。
地金は18金ゴールドで、現代のイエローゴールドよりピンクの強いローズゴールド。
ダイヤモンドの台座の部分のみホワイトゴールドになっています。
指輪サイズは16号(有料でサイズ直し可)。
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「一文字リング」とはアンティーク指輪のデザインの一つです。
ダイヤモンド等の宝石が一列に入ったタイプの指輪を指します。
大抵の場合は横一列に、指の上に乗る分だけ宝石がセッティングされています。
ダイヤモンドの一文字リングはアンティークジュエリーにおいて、特にイギリスのアンティークジュエリーにおいてよく見られるデザインですが、フランスのアンティーク指輪でも存在します。
使われているダイヤモンドの数は色々で5石のものが多いですが、時々8石と指のかなり横のほうまでダイヤモンドが乗っている指輪も見られます。
下記は18世紀と、とても古い時代の文字リングです。
一文字リングはアンティーク指輪にしては珍しく、比較的長い時代にわたって少しずつデザインを変化させながら作り続けられた指輪デザインです。
古くは18世紀末から、比較的よく市場で見るのは1880年-1900年頃に作られた一文字リングです。
下記は19世紀のダイヤモンド一文字リングです。
日常的に使いやすく日本女性にも人気があるタイプのアンティーク指輪です。
また縦幅は短く横に長いデザインですので、重ねづけもしやすいところがポイントです。
アンティーク一文字リングはダイヤモンド以外でも、ブルーサファイア、トルコ石が5石並んだもの、ルビー5石が並んだもの、ガーネット5石並んだものなどが存在します。
下記はトルコ石の一文字リング。
下記はルビーの一文字リングです。
「一文字リング」の指輪デザインは(もちろんまったく同じ形や同じレベルの細工ではありませんが)現代ジュエリーでも存在するようで、現代ジュエリーでも同じ呼称のようです。
アンティーク指輪のデザインはクロスオーバーリングにしても一文字リングにしても後年に影響を残し、現代でも似たようなデザインのジュエリーが製作されているものもあります。
逆に言えば現代の洋服やジュエリーの元になっているのが、特にベルエポックの時代の頃のファッションやジュエリーなのです。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。