ローズカットアンティークダイヤモンドリング(1800-1820年頃、フランス)

とても古い時代の良質のローズカットダイヤモンド 19世紀初頭のフランス製。
1800-1820年頃ととても古い時代に作られた指輪で、19世紀後期以降のローズカットとは一味異なる、高低の少ない独特のローズカットが味わいがあります。
カット面がとても綺麗です。
ダイヤモンドはこの時代のグレーの内包物はあるもののとても透明で、クローズドセッティングであるにもかかわらずよく輝く上質の石です。
現存するアンティークのダイヤモンドリングの大半は19世紀後期以降のもので、やはりこの時代にまで遡るリングはとても珍しいです。
ぽっちゃりとした台座とほっそりとしたフレーム ダイヤモンドの台座はもちろん銀で、台座の裏面が18金ゴールド。
ダイヤモンドは銀の台座に全周をすっぽりと囲まれて、ぽっちゃりとした円形の台座に、当時らしい温かみを感じます。
またフレームはとても華奢で、ショルダーが二手に分かれています。
重さも1.2グラムと華奢なのに、二箇所でフレームと接合されていることでより安定感が出ています。
細身で華奢な指輪の中で、きらりと輝く一粒のダイヤモンドが控えめな美しさ。
他にあまりない日本人の琴線に響く美しさです。
指輪サイズは14.5号(有料でサイズ直し可)。

  • 幅:7mm 
    高さ:6mm 
    重量:1g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:売り切れました。

ローズカットアンティークダイヤモンドリング(1800-1820年頃、フランス)

  • 台座にすっぽり覆われて裏も閉じているのに、光り輝く美しいダイヤモンド
  • 縦幅が6ミリしかなく細身で横長にラインが拡がる、控えめで上品なデザイン
  • ぽっちゃりとした銀の台座と細身のゴールドフレームが対照的で良いバランス
  • 裏面はクローズドで裏面がゴールドになっています
  • ダイヤモンドは4ミリx5ミリと実はさり気なくとても贅沢な大きさがあります
  • ローズカットアンティークダイヤモンドリング(1800-1820年頃、フランス)
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ローズカットアンティークダイヤモンドリング(1800-1820年頃、フランス)

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アンティークエピソード

ローズカットダイヤモンド、ダッチローズカットのアンティークジュエリー

ローズカットダイヤモンドとは
ローズカットダイヤモンドは、ブリリアンカットが主流となっている現在においては珍しい存在で、「アンティークジュエリー」ならではの味わいのあるものとして人気があります。
ローズカットとは、底辺が平らでドーム上にもりあがった上部に三角形のファセットカットが施されたカッティングのことです。
表面に細かなファセットが入っていて、ダイヤモンドの上部にテーブル(平らな面)がなく、バラのつぼみが開いたように見えます。

ローズカットダイヤモンドリング(レイトジョージアン 1830年頃

ローズカットダイヤモンドの歴史
フランスでローズカットのダイヤモンドジュエリーは特に18世紀から19世紀半ばのジュエリーに見られますが、ブリリアンカットが19世紀半ばに登場してからも完全になくなるわけではなく、特に小さなダイヤモンドでは度々用いられ続けます。
ダイヤモンドのカッティングは大まかに言いますと
「ポイントカット→テーブルカット→ローズカット→ブリリアンカット」と変遷していきます。

ところでローズカットダイヤモンドはアンティークジュエリーの代名詞のように語られることが多いですが、現代でもカッティングそのものは可能です。
「ローズカットダイヤモンドだから必ずしもアンティークジュエリー」とは限らないということぜひ気に留めておかれてください。

ローズカットダイヤモンドは煌めかない?
またローズカットダイヤモンドはブリリアンカットのように「どこから見ても輝くよう計算されたカッティング技法」ではありませんので「ローズカットダイヤモンドは光らない」とおっしゃる方もいます。
しかし良質なローズカットダイヤモンドは控えめな輝きながらも、綺麗に煌きます。
下記は当店で販売済みの大粒のローズカットダイヤモンドのピアスですが、燦々と煌めくダイヤモンドが印象的です。

大粒ローズカットダイヤモンドのピアス(1.2センチ、1910年頃フランス、18金ゴールド)

2種類のローズカット
また驚かれるかもしれませんが、一言で「アンティークダイヤモンドのローズカット」と言っても、実はローズカットも何種類かありそれぞれ異なります。 例えば下記は「ダッチローズカット(Holland cutting)」と呼ばれるものです。

dutchrosecut.jpg

ダッチローズカットブレスレット

ダッチローズカットは普通のローズカットよりカット面数が多く、ダッチローズカット・ダイヤモンドは、優れたカットの石が使われていることが多いです。
ちなみにその名前からも分るようにダッチローズカットはオランダで生まれましたが、オランダに限らずフランスなどのアンティークジュエリーでも見られます。
ダッチローズカットはよくローズカットの見本のように示されていますが、実際のアンティークジュエリーではもっとファセット面が少なく簡略化されたローズカット(「シンプルローズカット」と呼ばれることもあります)の方がむしろ多く見られます。

シンプルローズカット
シンプルローズカット

18世紀ダイヤモンドピアス

他にも底がちょっと厚みがあるものとか、上部がドーム状にふくらんでいるもの等々、ローズカットも色々違いがあります。


ローズカットダイヤモンドの年代
ローズカットは主に17世紀半ばから19世紀半ばにかけてジュエリーに用いられます。
17世紀半ば以前はダイヤモンドはテーブルカットや原石に近いダイヤモンドが用いられており、1850年以降はオールドヨーロピアンカット(ブリリアンカットの一種)が登場します。
しかしながらその後も特に脇石などの小さめのダイヤモンドにはローズカットが施されることも多く、「ローズカット」と言うカッティングだけからそのジュエリー(あるいはダイヤモンド)の年代を特定することは難しいです。
下記は比較的後年の20世紀に入ってからのローズカットダイヤモンドのリングです。

アンティークローズカットダイヤモンドリング(プラチナとゴールド)



ダイヤモンドのカッティングは年代を特定する大事な要素の一つには違いありません。
18世紀のローズカットと19世紀のローズカットには違いも見られます。
一般的に18世紀のローズカットのカッティングは19世紀のそれよりずっと平坦で、またダイヤモンドももっと中に黒い内包物の見られるものが多いです。

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