ペルピニャンガーネット アンティークロケットリング

ペルピニャンガーネットのロケットリング 皆さんから圧倒的なご指示を頂くフランス南西部でかつて取れたペルピニャンガーネット。
ペルピニャンガーネットのジュエリーの大半はブローチです。
それ以外ではペンダントやネックレスは時々ありますが、それ以外のリングやピアスはとても少ないです。
珍しいペルピニャンガーネットのリング。
そして何と・・・開きます。
ロケットリング自体が構成的に難しいジュエリーで、アンティークジュエリーでも希少ですが、ペルピニャンガーネットのロケットリングなんてシェルシュミディでも初めて見ました。 大きなペルピニャンガーネットを小さなペルピニャンガーネットが囲んでいます 真ん中のペルピニャンガーネットは直径1.1センチ程と大きな石です。
「ザ・ペルピニャンガーネット」と呼ぶべき、明度の明るい典型的なペルピニャンガーネットの色です。
周囲の小さなガーネットもペルピニャンガーネットですが、色のトーンが少し薄い石も混ざっています。
この色のトーンの違いがむしろ魅力的です。
ロケットになっているせいか、ベゼルには非常に厚みがあります。
ロケットは内側もきれいな状態です。
ショルダーには葉のモチーフが入っていて、ぽってりとしたボリュームあるベゼルとショルダーがきれいなシルエットでつながっています。
19世紀後期のフランス製。
18カラットゴールド。
指輪サイズは7号(有料でサイズ直し可)。

  • 幅:15mm 
    高さ:15mm 
    重量:6.7g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:売り切れました。

ペルピニャンガーネット アンティークロケットリング

  • 脇石は少し色がバラバラですが一体に少しピンクを帯びた淡い色です
  • 真ん丸で直径が1.5センチ。重みがあり通常のリングの3倍程の重さがあります
  • 光が差すと、石の内部からさらに明るい赤色がぐっと差します
  • 大きなガーネットのパーツを3点で留めて、小さな円形は脇石の台座です
  • フランス18金の刻印あり
  • ペルピニャンガーネット アンティークロケットリング
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アンティークエピソード

ペルピニャンガーネットとフランス南西部のアンティークジュエリー

イギリスのでもフランスでもアンティークジュエリーでもに使われているガーネットの大半がボヘミア産。
ボヘミアンガーネットはちょっと黒っぽい赤色をしており、アンティークガーネットと言うとそのイメージを強くお持ちの方も多いのはないでしょか?
しかしペルピニャンガーネットの用いられたアンティークジュエリーを見れば、そのイメージは払拭されるはずです。

ペルピニャンガーネットとは、フランス南西部ペルピニャン地方で産出されていた希少な美しいガーネットのことです。
カタランの文化歴史を象徴する宝石で、その歴史は1750年に遡ります。
ペルピニャンガーネットが採掘されたのは、18世紀半ばから1920年代にかけてです。
鉱山からガーネットが採掘されることはもうありません。
ペルピニャンガーネットは、深いピンクがかった赤ワイン色をしており、同じサイズのルビー以上の価値があると言われるずば抜けた宝石です。
昔から数は少なく、フランスアンティークジュエリーにしか(しかもそのほんのごく一部)存在しません。

フランス現地でもやはりアンティークでしか手に入らないペルピニャンガーネットは、まさに幻の石です。
まさにフランスのアンティークジュエリーに限定された美しいアンティークガーネットです。
下記は当店で数年前に販売済みのペルピニャンガーネットのピアスですが、いまだに多くお問い合わせを頂きます。

ペルピニャンガーネットのピアス(アンティーク、ベルエポック)ス

ペルピニャンガーネットのセッティングは、この地方独自のもので、「ペルピニャンセッティング」と呼んだりします。
石の下をゴールドで閉じます。

ペルピニャンガーネットアンティークブレスレット(18金ゴールド)

ガーネットそのもののカッティングも独特で、石が閉じられているので見にくいですが下は平らで、上にたくさんのファセットをつけています。
パピヨンと呼ばれるヴェルメイユの破片をガーネットとゴールドの間にいれて、美しい反射を起こすこともあります。

ペルピニャンガーネットは、真っ赤のものから、ピンク帯びた赤、ワイン色がかった赤と複数の色があります。
いずれの色もボヘミアンガーネットよりずっと明るい色調の赤が特徴的です。
下記のリングでは、真っ赤なペルピニャンガーネットとピンクを帯びたガーネットの両方が用いられていますが、どちらもボヘミアンがーネットにはない明るい色調です。

ペルピニャンガーネットアンティーク指輪(ダブルクローバー 三つ葉 )

ペルピニャンガーネットが生まれたペルピニャンという街はフランス南西部の都市です。
ペルピニャンの歴史は極めて古く、ローマ時代から人が定住していたといわれています。
中世になってペルピニャンの街の建設が始まり、1276年から1344年までは、マヨルカ王国の王国の首都として栄えます。
時代の中でマヨルカ王国に組み込まれたりバルセロナ伯領となったり、過酷な歴史を生きつつも、いつの時代もペルピニャンは複数の文化が入り乱れる工芸品の中心地でした。
ジュエリーもパリを中心としたジュエリーとはまた異なる味わいのジュエリーが作られました。

一つにはこの地域は鉱物的に非常に豊かな地域であったからです。
古くは銀、ゴールド(共に閉山しています)、そして宝石ではガーネットが産出され、この地域においてジュエリーは一大産業でした。
そしてその主役がガーネットでした。
ペルピニャンガーネットの一部はスペインに運ばれかの地でジュエリーにされたものもありました。
これはやはりスペイン国境の約20キロに位置する地理的要因も大きかったことでしょう。

「ペルピニャンガーネット」と言う呼称は産地による呼称であり、いわゆる鉱物名ではありません。
産地を取って「カシミールサファイヤ」と呼ぶのと同じロジックです。

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