いくつものサプライズの詰まったアンティークロケット指輪
中心の水色の半透明の石が印象的なリングです。
淡い紫色の宝石。
石の下からはピンクとレモンイエロー色が挿す神秘的な宝石は、オパール。
オパールにしては透明度が高いように感じますね。
なぜかと言いますと裏に「ガラス」があるからです。
しかし所謂「タブレット」なのではありません!
裏側の指輪のフェイスの上にとても小さな金の爪がありそれを軽く引きますと、この指輪が実はロケットリングになっていることが分かります。
蓋部分がガラスでできているのです。
カボションカットにされていて、横から見たときもそのぷっくりとした膨らみを見ることができます。
横から見ますとカボションの膨らみも下のほうが厚みがあるのが分かります。
そうしたところも天然の宝石らしい味わいです。
角度によって濃青のファイヤーのような斑模様も見え隠れします。
半濁なロケットのボカシ効果
フェイス部分が半濁になった珍しいアンティークロケットリングです。
アンティークロケットリングは、フェイス部分がガラスになっているか(透明)、あるいはゴールドの蓋がされているか(不透明)のどちらかであることが多く、このように半透明になったロケットリングは私も初めて見ます。
色のついた紙を入れて試してみましたところ、輪郭は見えつつもぼかしが効いて、写真等もまるでそれ自体が芸術品のように見えます。
大切な人の写真や髪の毛などの思い出の何かを入れていても、表から見たときはそこまではっきり見えず、絶妙な視覚効果が生まれます。
自分だけが分かる秘め事のようでロケットには最適です。
愛する人の髪の毛や写真と言ったいわゆる愛の証になるものだけでなく、自分を守ってくれるお守りのようなものを入れても良いですね。
指輪の外周はクロワゾネエナメルになっていて、ロイヤルブルーの鮮やかな色が半透明のフェイスを額縁のようにひきしめいます。
その半透明な色から繊細なように感じられるかもしれませんが、オパールには宝石としての十分な硬度があり、日常的なご使用に耐える堅牢性もございます。
19世紀後期-1900年頃のフランス製。
18金ゴールド。
指輪サイズは10号(有料でサイズ直し可)。
小さな写真をクリックすると大きな写真が切り替わります。
アンティークロケットペンダントは最も人気の高いアンティークジュエリーの一つです。
その歴史は中世のヨーロッパまで遡ります。
この頃は宗教的意味合いが強く、聖像などを収めたりするものでした。
下記は当店扱いの何と18世紀の非常に古い時代のロケットペンダント、何と「鉄」でできています。
ジュエリーとして美しいロケットが出始めるのは、主に19世紀。
19世紀初頭に、イギリスやフランスを中心に大切な人の髪や形見の品などを入れる物としてロケットペンダントが普及します。
宝石をちりばめたものや細工の凝ったものなど、美しいロケットが作られます。
下記はエメラルドと真珠がセットされ、かつエナメルも施された宝飾品としての完成度が高いロケットです。
下記は1900年頃のフランス製のロケットペンダント。
ブルーエナメルと真珠とダイヤモンド、そして葉をモチーフにしたアールヌーボーらしい構図の美しいロケットです。
イギリス・ヴィクトリア時代(19世紀中ごろ)のロケットには積極的に愛のメッセージが込められているのが特徴です。
下記はヴィクトリア&アルバート美術館所蔵の1840年頃、イギリスヴィクトリア時代中期のロケットペンダントです。
ハートの形に南京錠、その鍵が描かれています。
その心は「私の心(ハート)の鍵はあなたが握っている」です。
使われている宝石にも愛のメッセージが込められています。
ルビー、エメラルド、ガーネット、アメジスト、ルビー、ダイヤモンドでその頭文字をとって「Regard」。
(c) Victoria & Albert Museum, London
下記もやはりハートをモチーフにした、こちらはフランスべルエポック時代に作られたロケットペンダント。
前述のヴィクトリアンのハートペンダントほどの重たさはなく、都会的で洗練されたロケットです。
ロケットのモチーフには時に、珍しい題材も選ばれました。
下記は当店で販売済みの、お酒のボトルをモチーフにしたロケットペンダントです。
下記は本に見立てたロケットで、何枚もめくっていける驚きの作りです。
写真を3枚入れることができます。
アンティークロケットでは金細工に優れたロケットが多いですが、金細工やエナメル細工が施されたロケットもアンティークジュエリーならではの醍醐味です。
下記はアールヌーボーの金細工が美しいロケットペンダント。
ギロシェエナメルのロケットペンダント。
ロケットジュエリーの大半はイエローゴールドで作られていますが中には例外もあります。
下記は銀製のロケットペンダント。
またアンティークロケットペンダントも非常に人気があり、常に品薄状態なのですが、それ以上に見つけにくいのが、ロケットリングです。
ペンダントに比べても細工を施す面積が少ない指輪で、このような細工を施すのは非常に大変なことで、作られた数も極めて少ないのです。
下記は当店で販売済みのバラをモチーフにしたロケットリング。
このロケットリングのように無色のガラスの場合、何も入れない状態で着けても美しいですし、押し花のように小さな葉などを入れてもよいと思います。
下記も当店にて販売済みのロケットリングで、ベルトの中を開くとロケットが出てくるという実に精巧な作りです。
とても小さなロケットで、この手の小さなロケットリングは、故人の髪を入れるためのものでした。
また下記は珍しくロケットチャームのついたバングルです。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。