プラチナ製エタニティーリング
エタニティーリングは現代でも作られる指輪デザインですが、本格的に作られ始めたのは20世紀初頭のヨーロッパにおいてです。
ダイヤモンドが全周にセットされたフルエタニティーリングです。
ダイヤモンドはオールドヨーロピアンカットにされています。
石によってはオールドマインカット(クッションシェイプ)に近い、やや角ばった円形です。
一つずつのダイヤモンドの大きさや形が微妙に異なるのも味わいです。
このエタニティリングはプラチナ製です。
アンティークエタニティリングは製作された時代が短く、ホワイトゴールドがプラチナで存在しますが、
プラチナのアンティークエタニティリングはより少なく希少です。
アールデコ様式の側面の模様
アンティークエタニティリングの醍醐味の一つが、彫金です。
特にプラチナ製のエタニティリングで、リングの側面に彫刻が施されていることが多いです。
試着した状態でいえば指輪の上下に当たる部分です。
ここに2ミリほどの幅があり、この部分に彫金がぎっしり施されています。
様式化された葉模様が上下にぎっしりと全周施されていて、アンティークならではの細工の美しさです。
典型的なアールデコ様式のプラチナ製のエタニティティリングです。
1920-1930年頃のフランス製。
プラチナ製。
指輪サイズは12号(サイズ直しは不可)。
動画も撮影しています。
オールドヨーロピアンカットダイヤモンドエタニティリング(アールデコ プラチナ製)
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現在でも「エタニティーリング」と呼ばれて愛されている指輪デザインの歴史は古く、フランスでは18世紀のジュエリーに既にエタニティリングを見つけることが出来ます。
この指輪デザインのことをフランス語では「Alliance(結婚指輪=マリッジリング)」と呼びます。
この「alliance」という言葉は元々は、「同盟」とか「協定」といった意味のフランス語で、そこから転じて「結婚」、「結婚指輪」を指します。
下記は当店で販売済みの18世紀のエタニティリング。
緑石はペーストガラスです。
アンティークのエタニティーリングはダイヤモンドだけでありません。
古くは上記のようなペーストガラスも用いられましたし、下記はマルカジットを用いたエタニティリングです。(19世紀初頭)
エタニティリングはまた、20世紀初頭にアメリカ人に愛されオーダーされた指輪デザインです。
フランスのアンティークジュエリーでもこの頃に作られたエタニティーリングが数としてはもっとも多いです。
そのため、フランスでは「Alliance Americaine(アメリカの結婚指輪)」とも呼ぶことも多いです。
半周だけ宝石が巡らさせたものは、半分と言う意味の「Demi」が前について「Demi-alliance」と呼ばれています。
フルエタニティーダイヤモンドリング(フランス、20世紀初頭)。
セミエタニティーリング(フランス、20世紀初頭)。
ダイヤモンド以外の宝石もエタニティーリング(セミエタニティーリング)に用いられました。
下記はガーネットのフルエタニティリング(フランス、1840年頃)。
そしてフランスだけでなく、下記はロシア製作のトルコ石をあしらったエタニティーリング。
下記のように2つのまったく同じサイズのエタニティリングをあらかじめ重ねづけするように作ったリングも作られました。
これは今日では別々に着けることもでき、とても重宝ですね。
アンティークのエタニティリングは当店でもよくお問い合わせを頂きますが、そもそも数が少ないのに加えて、フルエタニティリングの場合はサイズ直しができないのが難しいところです。
指にぴったりの特にフルエタニティのアンティークリングで気に入られたものを見つけられたときは、迷わずにご購入をお薦めいたします!
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
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シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。