ありそうでないガーネットx真珠のクラスターリング
1850年頃のフランス製。
ガーネットの周りを真珠が囲った、お花の形をしたクラスターリング。
優しい愛らしい色石を使ったクラスターリングは、フランスのアンティークジュエリーでありそうでなかなか見かけないです!
ガーネットの色がピンクであり、紫の色調も含む明るくてとても綺麗な色です。
光の当たり方によって微妙に色の見え方が異なるのですが、蛍光の下ではよりピンク色が強くでます。
言葉にするのが難しいですが、「ピンクバイオレット」と言う言葉がいちばんしっくりきます。
艶のある艶やかな美しいこの色合いのガーネットはアンティークガーネットならではの色の一つです。
大粒でフラットなカッティングのガーネット
ガーネットは6ミリ近くと非常に大粒で良い石が使われています。
そしてこの指輪の独特の愛らしさの秘密は、ガーネットの面がとても大きく取られているためです。
これだけの大きさの石になりますと、凹凸をつけてファセットを入れることが多いですが(それだけ結晶の大きな宝石は少ないので)、とても貴重な使い方です。
ゴールドの枠の中は僅かな端の部分を除いて、ほぼ1つの面が平坦に広がっているのです。
そして裏面で細かくファセットを入れています。
石自体が非常に透明感があるため裏面からのファセットが映りこみとても綺麗です。
そして正面からパッと見たときは、表面がこれだけ大きな一面から成るとは思わないのです。
このあたりも現代ジュエリーにはない面白さですね。
また周囲を囲う真珠も、よく粒が揃っています。
ゴールドを編みこんだようなデコラティブなショルダーも凝っていて、良い意味でアンティークらしいとても愛らしいリングです。
地金は18金ゴールド。
指輪サイズは11号(有料でサイズ直し可能ですが、極端に大きくしないほうが良さそうです。)
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クラスターリングとは、中央の石を中心に周りを一回り小さい石で囲むお花のようなデザインの指輪のことです。
石と石の間が同じ間隔で詰まっています。
19世紀後期に、イギリスやフランスで特にクラスターリングが流行しますが、それ以前からあった伝統的なデザインです。
現代でも使われ続けているデザインで、クラスターエンゲージリングといってプロポーズの時に贈られることも多い指輪デザインです。
「ヴィクトリア王朝時代末期のクラスターリング ダイヤモンド」
「クラスターリング」といっても、場所も時代も変われば雰囲気は大きく異なります。
下記はフランスで20世紀初頭に製作された、大きなブルーサファイヤをダイヤモンドで囲ったクラスターリング。
先ほどのヴィクトリアンのクラスターリングに比べて大ぶりで、よりモダンな雰囲気が出ています。
下記はオランダ製のクラスターリング。
下記は何と2重のクラスターリング。
中心の石を2周、小さい石で囲っています。
クラスターの「Cluster」とはお花や果実などの「房」「かたまり」のことです。
アンティークのクラスターリングでは、ダイヤモンドのものが多いですが、「ルビーxダイヤモンド」「サファイアxダイヤモンド」等、ダイヤモンドと色石の組み合わせの指輪も多いです。
下記はブルーサファイヤをダイヤモンドが囲っています。
下記は色石x色石のパターンで、すべてがガーネットでできています。
下記は真珠xダイヤモンドのパターンです。
また「クラスターピアス、イヤリング」と言って、同じデザインのアンティークジュエリーでピアスになったものも存在し、やはりとても人気があります。
「アンティーククラスターピアス(ダイヤモンド、お花)」
ブローチでも存在します。
アンティーククラスターピアス(ダイヤモンド、お花)。
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