大粒のレモン色アンティークトパーズ
1920年頃のフランス製。
色艶の良いレモンイエローが爽やかなトパーズの指輪です。
一見シトリンのようにも見える明るい黄色トパーズ。
7ミリx1.2センチに大粒です。
日本では不思議なことにそれほど認知されてませんが、トパーズは所謂ブルーサファイアとルビーに次ぐ高価な色石の代表です。
しかもこれだけの大きさのアンティークトパーズ、コストパフォーマンス的にも素晴らしい指輪です。
ザ・アールデコの20年代デザイン
指輪全体は初期アールデコの典型的なデザインです。
よく見るとフェイス全体はお花の形になっているのですが、可愛らしい要素は控えめでアールデコらしいクールなデザインです。
周囲のダイヤモンドは17粒。
ほぼ無色透明のよく澄んだローズカットダイヤモンドです。
指輪全体にもしっかりとしたボリュームがあり、宝石の大きさと言い、大人の女性の贅沢に相応しい指輪です。
イエロー系の宝石は肌なじみがよく、身に着けた時の満足感がとても高くお薦めです。
地金は18金ゴールド。
指輪サイズは14号(有料でサイズ直し可)。
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トパーズは古代の人々にも崇められ、西洋では古くから「美と健康の宝石」と信じられてきました。
しかし「トパーズ」と言う言葉は古くは黄色系の宝石全般を指すことが多く、今日の本来のトパーズのみが「トパーズ」と呼ばれるようになったのは18世紀中ごろになってからです。
(例えば16世紀には、イエローサファイヤがトパーズと呼ばれることもありました。)
トパーズの語源はサンスクリット語の「tapas 火」に由来し、太陽の加護を受けた、気高さを象徴する宝石として、また闇夜への恐怖を吹き飛ばし、悪を退ける力を持つとされ、古くから身を守る護符として用いられてきました。
トパーズを見につけると、周囲に惑わされる事なく、常に冷静に毅然としていられる力が身に着くと信じられてきました。
産出地である紅海の島の周辺が霧深く、島を探すのが困難だったからとされています。
トパーズ(topaz) は硬度8の硬い鉱物系宝石です。
日本名を「黄玉(おうぎょく)」というように、黄色の宝石を代表していますが、フッ素やアルミニウムを含み、様々な色のトパーズが存在します。
自然界で一番多く存在するのは黄色ではなく無色に近いトパーズ、色がほとんどない水色のトパーズです。
続いて黄色、茶色系のトパーズ。
その他、青色、緑色、ピンク等の豊富なカラーバラエティを持ちます。
もっとも希少性が高いのが、イエロートパーズ、ピンクトパーズ、レッドトパーズです。
とりわけコレクターの関心を引くのは「インペリアルトパーズ」と呼ばれる色のトパーズです。
インペリアルトパーズの色を何と表現するかは難しいですが、西欧では「ゴールデンシェリーの色、あるいはマルメロゼリー(花梨ゼリー)の色に黄色もしくはピンク色が透けたような色」と表現されます。
言葉では表現が難しいですが、下記はインペリアルトパーズの一つの典型的な色です。
こうした無加工のナチュラルなインペリアルトパーズは非常に価値があります。
ヨーロッパでトパーズが人気を博したのは18世紀にブラジルの鉱山が見つかってからで、1800年頃からイエロートパーズおよびピンクトパーズが、大流行します。
トパーズは17世紀の末からオープンセッティングにされたものもありますが、多くのアンティークトパーズはクローズドセッティングにされています。
これは、裏面に箔(フォイルバック)を入れて色を調整するのが目的であったことが多く、それは特に複数のトパーズを1つのジュエリーで色あわせする際に有効でした。
ピンクトパーズは自然無加工でも存在しえますが、その多くは無色に近いピンクで、自然のままで綺麗なピンク色のトパーズは非常に少ないです。
そのため色の薄いピンクトパーズはクローズドセッティングで裏面に赤い箔を入れることで色が濃く見えるようにセットされることが多くありました。
下記は当店で扱いのナチュラルピンクトパーズのペンダント。
1820年頃のイギリス製。
イエロートパーズ、ピンクトパーズがジュエリー界を席捲していました。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。