大粒オパールのアンティークリング(オーストラリア産カボションカットオパール)

最高級のアンティークオパールリングです 19世紀後期-1900年頃のフランス製。
大粒の素晴らしいオパールが主役の指輪です。
写真ではその微妙な色合いと遊色効果を映しきれないのですが、水色を主体に黄緑、青色、紫色の色が出たオパールで、しかも石の下側からはっきりとピンク赤色のファイアーが差します。
8ミリx1.1センチという、アンティークオパールでほぼマックスの大きさで美しい楕円形。
しかもぷっくりとしっかりとした厚みがあるという、アンティークオパールでも最上級のクオリティー。
これだけのオパールはなかなか出てきません。
オパールはカボションカットになっていて、ゴールドの枠で全周をしっかり留められています。
このゴールドの枠にはよく見ると、ミルが打たれていてどれだけの敬意を持ってこのオパールがセットされたのかが分かります。
20個のローズカットダイヤモンドがずらり オパールも楕円形なら、指輪全体も楕円形でしっくり落ち着いたデザインです。
最高級の大きなオパールを囲うのは20個のダイヤモンド。
ダイヤモンドは全てローズカットされています。
こうした19世紀のダイヤモンドにありがちな黒ずみがなく、クリアで透明度の高いやはりクオリティーの良い美しいダイヤモンドが使われています。
またダイヤモンドの台座にはホワイトゴールドを使い、オパールの周りにはイエローゴールドとゴールドの色を巧みに切り替えているのもこの時代のフランスらしい、抜群のセンスです。
楕円形の比較的シンプルなデザインは一歩間違えると陳腐になってしまいそうですが、こうした細かなところが違いを生むのです。
ベゼルの下側はまたイエローゴールドに戻り、この部分には可憐な透かしになっています。
良質な素材と丁寧で上級の技術により、オーソドックスなオパールとダイヤモンドの指輪が、芸術品のような、他にない洗練された指輪へと昇華しています。
地金はすべて18Kゴールド。
指輪サイズは14.5号(有料でサイズ直し可)

  • 幅:12mm 
    高さ:15mm 
    重量:3.8g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:売り切れました。

大粒オパールのアンティークリング(オーストラリア産カボションカットオパール)

  • 指輪全体は1.2センチx1.5センチ、ダイヤモンドの外ぶちにもミルが打たれてます
  • 水色を中心にピンク、緑、紫、青の遊色効果が見られる模範的なオパールの色
  • 写真では映しきれないですが、下の方からピンクオレンジのファイアーが差します
  • ゴツゴツとした20粒のローズカットダイヤは光を色んな方向へ反射して煌きます
  • フレームは、ベゼルの上と下に二手に分かれてついた凝った作りです
  • 大粒オパールのアンティークリング(オーストラリア産カボションカットオパール)
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大粒オパールのアンティークリング(オーストラリア産カボションカットオパール)

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アンティークエピソード

オパールのアンティークジュエリー

オパールの歴史
妖艶な美しさを持つオパール。
オパールの語源は、サンスクリット語で「宝石」を意味する「upala」とする説や、ギリシャ語で「目」を意味する「opthalmus」である等、数説存在します。

古代の東洋では神聖なものと考えられていました。
そして古代ギリシャでは、持ち主に洞察力と予言の才能を与えて、病気から守ってくれる石として重宝されます。
幸運と対話をもたらす、物事を変化させる力を持つと言われる、珍しい宝石です。

しかしそんなオパールは18世紀から19世紀にかけては、当時の著名な小説家ウォルタースコットの書いた「ガイエルスタインのアン」(オパールを所持するヒロインがそのオパールを海に投げ捨てるまで不幸に見舞われ続けたという話)の影響で不吉の石と考えられ不評となってしまいます。

オパールとアールヌーボー
再びオパールが脚光を浴びるのは、フランスのアールヌーヴォー期。
ラリックをはじめとるする当時の一流フランスジュエラーの手によって、オパールは随一の人気宝石の地位を取り戻したのです。
下記は19世紀末、アールヌーボー全盛の頃のフランスで作られたオパールの指輪。

オパール アールヌーボーリング(ダイヤモンド)

続いて下記はもう少し後、1920年頃のアールデコの影響が強く見られるオパールの指輪です。
同じオパールで時代としても数十年の違いですが、雰囲気がまったく異なります。
オパールはその柔和な中間色から、他の宝石以上にデザインによって大きくその雰囲気を変える宝石です。

オーストラリアオパールのアールデコ指輪(ダイヤモンド、スクエア)

オパールの産地
ご存知の方も多いことと思いますが、オパールは産地によって大まかに2つに分類されます。
オーストラリア産のオパール、そしてもう一つがメキシコ産のオパールです。
宝石業界ではオパールといえば、基本的にはオーストラリア産を指すのが普通で、メキシコ産はよく「メキ」などと省略して呼んでいることが多いです。
アンティークジュエリーで使われているオパールの大多数はオーストラリア産です。

しかしながらメキシコ産もほんの時々ですが、見かけます。
一般的には、メキシコ産オパールは、オーストラリア産オパールより品質が落ちますが、アンティークジュエリーでは稀ではありますが、美しいメキシコオパールが使われていることもあります。
メキシコオパールは一般的に、多彩な色合いがなく地色が無色透明に近いです。
水っぽい感じです(そのため「ウォーターオパール」とも呼ばれています)。
特に昔のオパールは現在のような「人工的なお化粧」がなされていませんので、すぐに見分けはつくかと思います。

オーストラリア産オパールは、1878年頃から本格的な輸出が始まっています。
1890-20世紀初頭のイギリスやフランスのアンティークジュエリーに、上質のオーストラリア産オパールを使ったジュエリーがあるのはそのためです。
この頃の良質なオパールは、石によって差はありますが、光に当てることにより赤色のファイヤーを発するものが多いです。
下記は1870-1880年頃のフランス製ですので、非常に初期の頃のオパールの指輪です。

アンティークオパールリング(10粒のオパール、ダイヤモンド)

ファイヤーオパール
オパールのファイアーというと「ファイアーオパール」と言う言葉が浮かぶ人がいるかもしれません。
ファイアーオパールとはまたアンティークジュエリーで見られるオーストラリア産オパールとは別のものです。
ファイアーオパールとは地色が燃えるようなオレンジ色をしたオパールのことで、そのほとんどがメキシコ産です。
地色が赤橙系の色のオパールの内、遊色効果を持ったものをファイアーオパールと呼んでいます。

オパールの遊色効果
オパールといえば、まずその美しい色合い、そして異なった角度や光で見た場合の色合いの変化、遊色効果(play of color)で有名です。

ではこの角度によって色が変化する遊色効果は、どうしてオパールにだけ見られるのでしょうか?
それは他の宝石とは異なる、オパールの組成にあります。
オパールは非結晶の宝石です。
ダイヤモンドやサファイア、ルビーといった宝石は、それぞれの成分となる元素が、その化学構造に基づいてしっかりとした結晶を作っているのに対して、オパールは珪素と水が混じりあって出来た粒子(つぶ)が集まって形作られているだけ。
元素同士が結びついてはいないのです。
規則正しい非結晶質の珪酸の球状粒子間を光が通る時に回折干渉して七色の光が遊色効果)が生まれるのです。
一つの石の中に「遊色効果」でいくつもの色調を見れるのが、最大の魅力です。

ローマの歴史家ブリニーは、オパールの美しさを「すべての宝石の美しさを一つにしたもの」と表現しました。
つまり、オパールにはルビーよりソフトな赤色のファイアーがあり、アメジストを思わせるパープルの色が見えることがあり、エメラルドのようなグリーンを見ることができるのです。
それらが単に存在するだけでなく、光の加減や角度などによってさまざまな色の組み合わせで輝くのが、まさに花火のようなのです。
下記は当店で販売済みのバングルですが、緑色が比較的強く見えるオパールでした。

オパールとエメラルドのアンティークバングルブレスレット

オパールは割れやすい?
ところで時々「オパールは割れやすいと聞いて心配なのですが・・・」とおっしゃる方がいます。

しかしアンティークオパールに関してはその心配はご無用です。
「割れるオパール」は第二次大戦後、メキシコから質の悪い石が入ったことがあり、それらの石が割れて問題になったからです。

これはメキシコ産オパールは「ウォーターオパール」と呼んで水分をたくさん含み、急激に内部の水分が蒸発することにより、ひび割れができて起こりました。
これは本当に一部のメキシコ産オパールに起こったことです。
しかし良質のオーストラリア産オパールは、簡単に割れるものではありません(実際100年以上も経ているのに、どのオパールも割れていません!)。
オパールは確かに硬度はあまりありませんが、特に割れやすい石ではありません。
よく「乾燥に弱いオパールは時々水につけたほうがよい」などという説もありませんが、それも必要ございません。

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