自然のトルコ石にはいろいろな色が存在します
1830-50年頃のフランス製。
緑から水色、ブルーと多様なトルコ石の自然の色合いの美しいこと。
昔のこうした自然のトルコ石と、現代の練り物でできているトルコ石では、その美しさも価値も雲泥の差です。
自然のトルコ石はこれほど豊かな色彩を持ち、これほど美しい宝石だったのです。
真ん中には透明度の高いとても美しいダイヤモンドが、小さな爪で大事に留められています。
ギリシャ模様のブラックエナメル
細工もとても手が込んで、かつ珍しいものです。
両シャンク部分にはギリシャ模様のブラックエナメルが施されています。
ブラックエナメルの部分は彫ってあり、そこにエナメルを流し込まれています。
とても手が込んでおり、手の込んだ手法です。
トルコ石のブルーや緑に、黒エナメルを持ってきているところが抜群の色彩効果を生んでいます。
ゴールドの上に手作業で入れた打撲模様も見事です。
触感でしか感知できないほど細かな金細工が施されています。
19世紀前期のフランスで作られたものですが、ブラックエナメルのギリシャ模様といい、ゴールド(18金)のすべらかな色あいといい、古代ジュエリーからインスピレーションを受けています。
指輪サイズは11号(有料でサイズ直し可)。
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エトルリア人は北イタリアを中心に繁栄した民族です。
エトルリア文明は中央イタリアで紀元前750年ごろから発展し始めました。
言語や社会はいまだに多くが謎に包まれたままですが、その最盛期であった紀元前600年-350年の間には既に高度な金細工が発達しています。
その高度な技術と斬新なデザインは現在の装身具にすら影響を与えています。
ローマ人はエトルリアの征服を紀元前311年に始まった戦争の間に開始し、エトルリア人最後の都市はローマにより紀元前265年に征服されたました。
この年こそエトルリア文明の最後の年です。
エトルリア人は、ギリシャとフェニキア文明の影響を受けています。
エトルリア人はギリシャから影響を受けて、スカラベ付きスイベルリングを使い始めます。
特に有名なのが微細な粒金細工と撚り線細工で、指輪を飾るのにグラニュレーションを用いました。
ヨーロッパの宝飾界では、1850年以降から「エトルリア様式」が流行しはじめます。
イタリア各地で発掘された古代の遺品から当時を模したジュエリーが生みだされました。
特に有名なのがカステラーニ一族、ジュリアーノ一族です。
フォルトゥナート ・ピオ・カステラーニ(1794-1865)(1793ー1865年)はローマのゴールドスミス、19世紀イタリアの著名な宝飾家です。
ミケランジェロやカエターニと協力して、エトルリアと古代ギリシャのジュエリーの研究と再現に専念し様々な技法を駆使したゴールド・ジュエリーで有名となり、大成功を収めます。
カステラーニが、古代エトルリアのジュエリーに関心を深めたのは1820年代の後期といわれています。
ゴールドのグラニュレーションの復活に専念して、息子のアレッサンドロ(1822-83)およびアウグスト(1829-1914)とともに模造の製作に成功、世界的に有名になります。
カステラーニは1851年に引退。
2人の息子たちが考古学ジュエリーにまでその活動を広げ、ビザンチンおよびカロリング朝スタイルもそのカステラーニ家のジュエリーに取り込んでいきます。
彼らの細工品はイギリスで非常に人気を博すとともに、当時のイタリアやフランスで広範に模倣され、エトルリアブームが起こるのです。
またフランスのアンティークジュエリーには、ギリシャの影響が見られるジュエリーもあります。
1850-70年頃は、フランス文化は、ナポレオンのエジプト遠征時代によって、古代ギリシャやローマから多大な影響を受けます。
当時エギゾティックなアーカンサスの葉やパルメット模様、ギリシャの壺、凱旋門や鷲、月桂樹、ローマの文様などが好んでフランスのジュエリーに取り入れられました。
ところで19世紀に古代を模倣して作られたアンティークジュエリーではなく、オリジナルの古代ジュエリーは市場にはほとんどでてこないものですが、どこへ行ったら見ることができるのでしょうか?
お薦めなのが、国立考古学博物館です。
ギリシャのアテネにある世界屈指の美術館です。
保有しているジュエリーは古代のものなので、石のついたジュエリーではなく、ほとんどが金の細工品です。
古代ギリシャ文明に作られた金細工が特に充実しているそうです。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
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シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。