お探しの方が多いペアシェイプダイヤモンド、数は少ないです!
「ペアシェイプのダイヤモンドのジュエリー」と言いますとどんな女性をも恍惚とさせる魔力がございますね。
当店にも時々「ペアシェイプのダイヤモンドのジュエリーを探しています」と言ったお声を頂きます。
しかしアンティークジュエリーでペアシェイプのダイヤモンドのジュエリーは驚くほど少ないです。
良い石を見つけたときにやはり一番無駄のないようにその宝石を使おうとしますから、ダイヤモンドの場合、円形あるいはスクエアの形が多くなります。
比較的ありうるのは、古い時代の大粒のローズカットダイヤモンドだと思います。
前置きが長くなってしまい恐縮ですが、このリングもダイヤモンドそのものがペアシェイプなのではありません。
指輪のフェイスがペアシェイプになっています。
全体のデザインがペアシェイプになったアンティークジュエリーもほとんど見ることはありません。
そのせいかこちらの指輪を見つけたときは強い印象を受けました。
直径5ミリ強、驚くほど厚みもあるトップクオリティーのオールドマインカットダイヤモンド
ダイヤモンドは分かりずらいかもしれませんが、雫の形の台座の中に4石入っています。
いずれもがオールドマインカット(クッションシェイプ)にされています。
この時代、ハイクラスのダイヤモンドはオールドマインカット(クッションシェイプ)にされることが多かったのですがその例外に漏れず、完璧に美しい石です!
下部のもっとも大きなダイヤモンドは直径5ミリ。
この石は驚くほど厚みがあり、台座から溢れんばかりに煌きます。
オールドマインカットは通常の石より厚みがあることが多く(クラウンに厚みがあるのです)、そのためより強いシンチレーションを発します。
現代のカッティングと異なりますので正確なカラットは計れませんが、表面積で想像する以上に概してカラットも大きくなります。
その他の3石のダイヤモンドもとても「脇石」とは呼べないクラスの、艶やかな石です。
オールドマインカットは「クッションシェイプ」とも呼ばれ、その座布団のようなスクエアの形のカッティングなのですが、このペアシェイプの形にクッションシェイプのダイヤモンドがうまくパズルのように収まっているの見ごたえがあります。
光が当たるとそれぞれの石が発するシンチレーションが重なり合い、より強くダイナミックに煌きます。
20世紀初頭、1910年頃のフランス製。
地金は18金イエローゴールドで、ダイヤモンドの台座とショルダーの一部にのみプラチナが用いられてるのもこの時代らしい特徴です。
指輪のサイズ13.5号(有料でサイズ直し可)。
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アンティークダイヤモンドには、現代のブリリアンカットとは異なるアンティークジュエリー特有のダイヤモンドのカッティングがいくつか見られます。
その中の一つがクッションシェイプカット(クッションカット)です。
なぜ「クッション」と言うかというと、まるでクッションのような形だからです。
円形とスクエアの混ざったような形のダイヤモンドカットです。
オールドマインカットより後年に出てくるオールドヨーロピアンカットとの違いはアウトラインが角ばっていて四角帯びていること。
オールドヨーロピアンカットはシンメトリーですが、オールドマインカットは完全なシンメトリーではありません。
またオールドマインカット方がオールドヨーロピアンカットに比べても更に、クラウンに厚みがあり、キューレットが長いです。
ともにテーブル面は小さいです。
オールドマインカットもオールドヨーロピアンカットも真ん中は、まるで穴が開いているように見えると思いますが、これはキューレットの先端をカットしているからです。
まるで「座布団」のような形で、長いアンティークの歴史の中でも限られた時代にしか見えない希少なカッティングです。
クッションシェイプのダイヤモンドには質で厚みのある石が使われたことが多く、美しいダイヤモンドジュエリーが多いです。
オールドマインカットの次に出てくるオールドヨーロピアンカットに関しては、オールドヨーロピアンカットダイヤモンドとはをご参照ください。
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