杖を持った聖人
アンティークメダルで描かれるキリスト教関係の人物は、圧倒的に大天使ラファエルと聖母マリアが多いのですが、時々例外があります。
このメダルで描かれているのは洗礼者ヨハネ。
大天使ラファエルと聖マリア以外で比較的見るのが、洗礼者ヨハネと旅の守護神である聖人クリストフォルスです。
洗礼者ヨハネの特徴は「杖」で、キリスト教絵画では必ず十字架が先端についた杖をもって描かれています。
よくあるアンティークメダルよりずっと重みがあり、聖書のシーンが重厚に描かれたメダルです。
作家の署名入り、希少なサインドピース
中心に両手で杖を抱えた聖人が描かれています。
ヨハネはラクダの毛の衣をまとっていたと言われています。
動物の毛皮のようなテクスチャーを見事に金細工で描いています。
外周の模様と聖人の部分が相当凸になっていて、凹凸の出た立体感のあるメダルです。
また鏨打ちで細やかに艶消しが施されておりマットな質感です。
メダルの右端に作家のサインが彫られています。
「C.TRICARD」と読めます。
アンティークメダルでは時々このように作家の名前が彫られた作品を見つけることがありますがやはり数は少ないです。
署名はハイクラスの作品で見ることが多いです。
19世紀のフランス製。
18カラットゴールド。
注:チェーンは付いていません。
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アンティークジュエリーで時々「メダイユ」という言葉が出てくると思いますが、これはフランス語で「メダル」という意味の言葉です。
このような小さくて丸い金のメダルをチェーンに通してネックレスやブレスのチャームとして使います。
メダイユの題材として一つ大きなのは、聖母像や十字架、聖人像など宗教的なモチーフです。
キリスト教関係で特に見るのが、天使ラファエルと聖母マリアのメダルです。
それ以外の聖人では、これまで洗礼者ヨハネ。
旅の守護神St.Christophe(サンクリストフ)を扱ったことがあります。
下記はカルティエ社による聖人のメダルです。
メダルは宗教的なもの以外にも、「愛」を描いたラブメダルもあります。
下記のフランスで著名なレイモン・ペイネ(ペイネの恋人たち)のラブメダルです。
ラブメダルとしては、AUGIS社のメダルを思い浮かべられる方も多いことでしょう。
AUGISのラブジュエリーに関しましては
Maison Augisのラブジュエリー(愛のメダル、愛のリング)をご参照ください。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
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シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。