何とモチーフはフランス地図
見つけたときに思わず声を上げそうになりました。
この特有のヘキサゴン(六角形)の形、そうフランスです。
ペンダントがフランスの形に、ペンダントがフランス地図になっているのです。
面白いのが描かれている町の名前です。
パリの他は、Le Havre(ルアーブル)、 Nantes(ナント) 、Bordeaux(ボルドー)、Lyon(リヨン)、Marseille(マルセイユ)、Nice(ニース)です。
現在のフランスの主要都市と被っているところもありますが、やはりドイツと長年領土争いをしていたストラスブールが入っていなかったりとやはり昔の地図です。
今でしたら南西部の大きな都市のトゥールーズあたりを入れそうですし、ルアーブルは逆に入れないかなとか・・・いろいろ考えると止まらなくなってしまいます。
彫金によって描かれた川
町の名前は彫金で手書きで書かれていて、その文字も味わいがあります。
また川も割とざっくりとした曲線で描かれています。
フランスの地図を簡略化するとこんな感じかと思うと、面白いです。
表面も裏面も程よく艶消しが施されています。
小さいペンダントですが厚みはしっかりとられていて、堅牢さはあります。
ゴールドだけでできていますので、チャームやキーホルダーのようにかなり擦れたりする場所でも耐用性がありそうです。
19世紀のフランス製。
注:チェーンは付いていません。
小さな写真をクリックすると大きな写真が切り替わります。
アンティークジュエリーで時々「メダイユ」という言葉が出てくると思いますが、これはフランス語で「メダル」という意味の言葉です。
このような小さくて丸い金のメダルをチェーンに通してネックレスやブレスのチャームとして使います。
メダイユは、聖母像や十字架、聖人像など宗教的なモチーフのものが多いです。
下記はカルティエ社による聖人のメダルです。
国家が発行した愛を伝えるメダイユ「la maddaille d'amour」もあります。
またフランスの愛を伝えるメダイユで有名なのが、「augis」というジュエリーメーカーがあります。
フランスのリヨンで長年、愛のジュエリーを製作しました。
下記のように「+」と「-」を用いて愛のメッセージを伝えています。
「Je t'aime +(plus) qu'hier -(moins) que demain(昨日より多く愛していて、明日の愛よりは少ない)」、つまり日を追うごとにあなたへの愛が深まるという愛のメッセージになります。
フランスの著名な詩人ロスモンド・ジェラール(Rosemonde Gerard)のロマンチックな詩が元になっています。
Augisはメダイユ(メダル)の他にも、やはりロマンチックな愛の言葉を刻んだバーブローチやブレスレット、指輪を製作しました。
19世紀から1960年頃にかけて製造を行ったメーカーです。
Augisは現在も存続するメーカーで、現在では特に子供の初聖体拝領用のジュエリーを手掛けていることで知れています。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。