天然パール(真珠)とダイヤモンドのアンティークリング

ねっとりとした質感の美しい天然真珠 ここ数年美しい天然真珠のジュエリーはなかなか入手できずにいたのですが、前回の買い付けではなぜか久しぶりに美しい天然パールのジュエリーを数点仕入れることができました。
天然パールのジュエリーが枯渇しているのは近年中国からの需要が増えているためでもあるのですが、イギリスに比べてフランスの市場は定期的な市場などもないため中国のディーラーさんに荒らされていません。
真珠の大きさは直径4ミリ弱。
シルクのようなこっくりとした天然パールは正面から見るとほぼ真円に見えるのですが、横から見るとちょっといびつな形をしていてそれも味わいです。 円形とスクエアが絶妙に混ざったデザイン ダイヤモンドもきれいな石が用いられています。
デザイン上のポイントが天然パールとダイヤモンドの台座の形です。
パールの台座は円形、パールの隣のダイヤモンドの台座も円形。
その横のダイヤモンドの台座とショルダーへと続く部分はスクエアになっています。
いずれの台座も縁に細かなミルが打たれていて、上質な細工も魅力です。
横長で細身のフェイス部分の中に、円形と四角がたくみに混ざっていて洗練されたデザインです。
刻印は、残念ながら消えてしまっています。
フランスの刻印は指輪の場合、フレームの外側に押されます。
2ミリぐらいですのでサイズ直しの際に消えてしまうことは多いです。
18カラットゴールド。
1900年頃のフランス製。
指輪サイズは12号(有料でサイズ直し可)。

  • 高さ:4mm 
    重量:2.1g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:売り切れました。

天然パール(真珠)とダイヤモンドのアンティークリング

  • 黒背景でずいぶんクリーム色に見えますがほぼオフホワイトの真珠です
  • 宝石が指いっぱいに広がりながら細身で上品なリングです
  • 隣り同士のダイヤモンドの台座が円形と四角になっているところが面白いです
  • 白背景での真珠の色のほうが実物の色に近いです
  • 真珠は半分ほどクローズドされたセット、ダイヤモンドはオープンセッティング
  • 天然パール(真珠)とダイヤモンドのアンティークリング
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アンティークエピソード

アンティーク=天然真珠は大きな間違い

アンティークジュエリーに詳しい方でしたら「昔は養殖の技術がなかったのだから、アンティークジュエリーで使われている真珠は全て天然真珠ですよ」といったことを聞かれたことがあるでしょう。
これはアンティークジュエリーの業界のセール文句になっているようですが必ずしも正しくはありません。
アンティークジュエリーに使われている真珠の多くが天然真珠です。
しかし全てが天然真珠ではありません。

上記の「アンティーク真珠=全て天然」説はヨーロッパで養殖真珠が本格的に市場に出始めるのは、一般的に1920年代頃からと言われていますからそれに基づいた論拠ということになります。
しかし養殖真珠はそれ以前にヨーロッパに存在し、一説には1880年頃から存在していたと言われています。
実際に1900年頃のヨーロッパのアンティークジュエリーから一部に使われています。
例えば下記をご覧ください。

こちらはフランスの有名なジュエリー専門のオークション会社のカタログからの抜粋です。
クリスティーズを初め世界の著名なオークション会社の競売では、真珠に関して天然か養殖か明記します。
この「真珠とダイヤモンドの指輪」は「1900年頃に製作されたと」推定されていますが、ジュエリーの説明文のところに「Perles de culture(養殖真珠)」と言う記載があります。


同じカタログから別の事例をご紹介いたしましょう。
こちらは花綱模様の美しい典型的なベルエポック時代のダイヤモンドと真珠のペンダントです。
こちらは1910年頃の推定と先ほどの作品より僅かに後年になりますが、こちらは「une perle en pampille(天然真珠の房飾り)」と記載があります。
天然真珠になります。



天然真珠の評価がもっとも高かったのは、20世紀の初頭です。
1900-1920年頃は非常に美しい天然真珠のジュエリーが作られた時代であるのと同時に、初期の頃の養殖真珠がジュエリーに使われはじめた時代でもあります。

この時代に天然真珠として最大に近い大きさの最高級の天然真珠を使ったロングネックレスは、現在の貨幣価値に換算して約10億円で取引されたと言う記録が残っています。

養殖真珠が多く市場に出回るようになったのは、1920年頃からです。
1940年代にはもう養殖真珠が凌駕していき戦後は言うに及びませんので、美しい天然真珠が用いられたアンティークジュエリーを探すのであればやはり1930年代頃までというべきでしょう。

「養殖真珠」といっても本当の初期の頃(20世紀初頭)の養殖真珠は真珠層が厚くとても出来がいいです。
例えば下記は、1920年前後に英国で製作された養殖真珠のネックレス。
真珠の粒は0.8センチ程です。

1920年養殖真珠

現代の養殖真珠とは雲泥のレベルの差があり、それはそれで近年では高額に取引をされています。
天然真珠への評価が高まる昨今では、初期の頃の養殖真珠はヨーロッパのオークション等で非常に高価な値段がついてきています。
養殖真珠へのイメージが大きく変わるのではないでしょうか?

アンティーク真珠に関して更に詳しい情報は、アンティーク真珠についてをご参考ください。

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