ピンク帯びた明るい色のアンティークガーネット指輪
ピンク帯びたバイオレットのような、とても綺麗な色のガーネットです。
トルマリンにも似た色です。
アンティークガーネットの中でもあまり見かけない珍しい色で、改めて自然のガーネットの色の豊かさを感じます。
光が当たるとよりピンクの色がはっきりし、石の内側から綺麗なピンク色がキラリキラリと挿します。
艶があり、滑らかな素晴らしいクオリティー。
ファセット面も綺麗でとても状態が良い、美しいガーネットは、ゴールドで覆輪留めにされています。
デコラティブなショルダーを持つクラスターリング
ガーネットは13粒の真珠で囲まれ、全体でお花を表現したクラスターリングです。
真珠は貝の形のような台座に一粒ずつセットされていますが、よく見るとこの台座は完全に均一的ではなく、味わい深いです。
また台座は一つの面の上に作られたのではなく、一つ一つがガーネットを留めているゴールドの枠から伸びています。
このためにガーネットと真珠の間に絶妙な透かしができていて、この部分がとても愛らしいのです。
ショルダー部分もとてもデコラティブで、4つの円形を透かしで作りこんでいます。
またガーネットの裏に1つ外枠を作り、それがやはりギザギザのお花の形になっているのには、驚きました。
見えないところまで愛らしい細工が施されているのは、嬉しいものですね。
19世紀中ー後期のフランス製。
地金は18金ゴールド。
指輪サイズは14号(有料でサイズ直し可)。
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アンティークジュエリーでは宝石のセッティングに特徴のあるものがいくつかあります。
代表的なものに「覆輪(フクリン)留め」が挙げられます。
「覆輪(フクリン)留め」とは、筒状の台の中に石を入れて縁を倒して石をセットする留め宝石のとめ方です。
「覆輪(ふくりん)留め」は爪の引っ掛かりが少なく、石も外れにくいという利点があります。
一方、「覆輪(ふくりん)留め」にされた宝石は、アンティークディーラーには頭が痛い面もあります。
ボリュームのある宝石で、宝石をメインな価値になるアンティークジュエリーの場合、鑑定をしたいのがやまやまなのですが。
宝石を鑑定をする場合はその宝石を台座から外して、裸石(ルース)の状態にする必要があります。
「覆輪(フクリン)留め」のような回りから囲い込んでセッティングされた宝石の場合は、宝石を外す時にダメージは必ず出てしまうものですので、鑑定をするというのは大きなリスクを背負うことになります。
現代では比較的大きめのサイズの石に用いられる事が多いようですが、アンティークジュエリーでは、小さな石のセッティングにも頻繁に用いられています。
また現代では、カボションカット(カット面のない丸い状態の石)の石に使われることが多いようえすが、アンティークジュエリーではファセットカットされた石にも好まれて使われた技法です。
筒状の台の中に石を入れて縁を倒して石をセットするには技量が要りますので、現在では採算性を考え、小さい石に施すことは難しいのでしょう。
「覆輪(フクリン)留め」は、コレットセットとも呼ばれることがあります。
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