久しぶりに入荷できましたフィリグリーのゴールドネックレス!
1880-1900年頃のフランス製。
よくお客様とのやり取りで「どのようにして当店のことを知ってくださったのですか?」とお伺いしますと。
「実はフィリグリーのネックレスを探していて、それで検索していて見つけました」とおっしゃって頂くことがあります。
確かに当店では何度もこのフィリグリーの18金のフランスのゴールドネックレスを扱ってきまして、いつもすぐに売り切れてしまいます。
こうしたフィリグリー細工のチェーンは、イギリスのアンティークジュエリーにはないものです。
フランスアンティークジュエリーの十八番ですので日本では必然的に扱っているところが少なく、お探しの方が多いようです。
当店としましても仕入れますと必ず売れますしあればあるだけ欲しいのですが、昨今はなかなか出てきません。
今回2年ぶりぐらいだと思います。
フィリグリー細工を駆使した、トライアングルのドラップリーのネックレス。
今回も早めに売切れてしまうと思います。
是非お見逃しなくチェックください!
こだわる3つのポイント
当店でこのようなフィリグリーのネックレスを仕入れるときは、3つのこだわりがあります。
1番目。
まず同じ18金ゴールドでも非常に薄いものも多いのですが、ある程度、重量感があるものを選んでいます。
ゴールドの重量、これは金銭的な価値だけではありません。
ある程度しっかりとゴールドが使われたものでないと、造形的な美しさに欠けるからです。
例えば厚み、メインの5つのトライアングルのモチーフもその両端の小さな半円のモチーフも、触れると分かりますが真っ平ではありません。
トライアングルモチーフはゴールドをうねらせて作られており、両方とも外枠のゴールドがかなりしっかりとした作りになっていて、対照的に内側で華奢で繊細な金細工で仕上げています。
ラインも外側の方が厚く、内側が薄め。
これは強度を出すダメにも必要なことですし、良いデザインを作るにはやはり強弱が必要なのです。
アンティークジュエリーでももう少し安価でその代わり薄い(軽い)ゴールドネックレスが売られていることもあるのですが、やはり美しさはだいぶ異なります。
2番目。
細工の美しさ、これは絶対的です。
細工もアンティークだから絶対細かいということでもなく、かなり優劣があります。
例えばこのネックレスは内側のモチーフの線のような細いゴールドの上に、細かく表面にミルグレインが打たれていますが、これは表面にも裏面にも打たれています。
凝っていないものですと表面だけ、それもぎっしり打たれていないものなどもあります。
3番目。
もちろんネックレスとして見たときのデザインの美しさが大事です。
トライアングルモチーフの内側には、流れるようなラインの葉っぱのモチーフになっています。
日本の唐模様にも通じるような、硬いゴールドで描いているとは思えない曲線美。
そしてこのネックレスが素晴らしいと思うのはそこに、ゴールドの捩りを加えているところです。
ルーペで見ないと気づかないかもしれませんが、上部のほうで葉っぱのぐるぐるとしたラインを更に捻っています。
そしてその上面ではなく、両側面の縁にミルグレインが施されています。
これほど細かなフィリグリーを横に捻り、さらにミルも打った作品なんて、初めて見ました。
ネックレスの長さは45.5センチです。
(ネックレスの長さは短くすることは簡単です。
長くすることも違うチェーンを足すことででしたら可能です。
あらかじめご相談ください。)
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アンティークジュエリーの醍醐味の一つはその手の込んだ繊細な金細工です。
あまりに緻密な細工であるため、時として肉眼では見切れないほどです。
肉眼で見切れないほどの金細工を当時、どのようにして職人さんは製作していたのでしょう?
それは手の感覚だったと言います。
熟練した職人さんは最後は手の感覚で、金細工を仕上げていったのです。
フィリグリー細工とは、金や銀を糸のように細くして巻きあげ模様をつくる金細工の一技法です。
可鍛性(かたんせい)といって、衝撃や圧力で破壊されることなく変形できるゴールドの性質を利用した加工方法です。
繊細な金細工で、20世紀初頭以前のジュエリーに見ることができます。
プラチナがジュエリーの世界で実用化されていくにつれ、このような手のかかる金細工技法は徐々に消えていきます。
フィリグリー細工は作られた時代が長期に及ぶので年代の特定が難しいところですが、下記の「マーユ」と呼ばれ楕円形の編みにフィリグリー細工を施したネックレスやブレスレットの大半は、1880-1900年頃のフランスで作られました。
まるで糸のように自由自在に美しいラインを描いています。
このようなフィリグリー金細工のゴールドあるいはシルバーの「チェーン」はほとんどがフランス製になります。
同時代のイギリスではまず見られません。
下記はやはりフランス製の銀製のフィリグリーチェーンです。
一方、大陸ヨーロッパではフランスの他にも数は少ないですがドイツやオーストリアハンガリー帝国でもフィリグリー細工を用いたジュエリーは作られました。
しかしチェーンではなくブローチ等が多く、作品の雰囲気もフランスのフィリグリー細工とは異なります。
下記はロンドン、ヴィクトリアアルバート美術館所蔵のドイツ製のシルバーフィリグリーのブローチです(1872年製作)。
(c)Victoria and Albert Museum, London 2018
銀製のフィリグリー細工はこの他、ポルトガル、エジプト等でも見られます。
下記はやはりフィリグリー細工のブレスレットで、素晴らしいフィリグリー細工に加えて更に金線に芥子真珠がセットされています。
年月とともにこうした芥子真珠は欠けていくことが多いのですが、非常に状態が良く残った希少な例です。
下記はエナメルと共にフィリグリー細工が施された例です。
特にフィリグリーのアンティークチェーンは皆様から多くのご要望をいただきますが、需要においつけていないアイテムです。
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アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。