イルカがモチーフのペンダント
モチーフはイルカ(海豚)です。
アンティークジュエリーでは動物がモチーフにされたものが少なからず存在し、イギリスでは動物のアンティークジュエリー専門のディーラーさんもいるほどです。
このペンダントは年代としては1960-1970年代頃の作品で、アンティークと言えるほど古くはないのですが、海豚モチーフが珍しく愛らしかったので仕入れました。
これまで様々な動物モチーフのアンティークジュエリーを扱ってきましたが、海の動物は初めて扱います。
ドルフィンならではの滑らかな曲線が愛らしいペンダントです。
彫金でストライプの模様が入ってます
イルカの身体全体にストライプの模様が入っています。
数本の縦ラインを彫金で描いています。
イルカの身体が曲線的なので難しいラインですが、美しい仕上がりです。
この縦模様は尻尾や腕の部分にも入っています。
眼もゴールドの細工で描かれています。
すっと伸びたイルカらしいクチバシはゴールドの造形によって描かれています。
ストライプ模様でマットな質感になった部分と、内側の艶のある部分の質感の違いも味わいです。
1960-1970年代のフランス製。
18カラットゴールド。
注:チェーンは付いていません。
動画は下記をクリックしてご覧ください。
海豚(イルカ)ゴールドペンダント
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アンティークジュエリーでは時々、そのモチーフとして動物が登場します。
こうした動物をモチーフにしたジュエリーは、センチメンタルジュエリーの一つです。
ヨーロッパでは愛する人、親しい人を「私の可愛い子猫ちゃん」「私のおてんばなお猿くん」等、動物にちなんだ呼び方をすることが昔から多くあります。
動物のジュエリーが19世紀の後期以降作られたのも、ヨーロッパでセンチメンタルジュエリーが流行した時期と重なります。
造形的に愛くるしい動物のシルエットを持つジュエリーは、ノベルティのように、愛する人への(特に男性から女性へ)プレゼント、記念品にされました。
よくモチーフとされたのは、犬、馬、猿、鹿、虎、狼,猫あたりです。
身近な動物たちが、贅沢で愛らしいジュエリーに仕上げられました。
下記は当店で販売済みの「狼」のペンダントトップ。
下記は当店扱いの「猿(モンキー)」のペンダントトップ。
猿(モンキー)」は東洋では「神聖な動物」とされており、ルネサンス時代以降にインドやエジプトからヨーロッパへ連れてこられ、当時の宮廷で珍重されていました。
イギリスやフランスで特に19世紀後期以降、猿をモチーフにした指輪やブローチ、ペンダントなどが度々作られました。
猿のボディをダイヤモンドで埋め尽くしたものなど、贅を尽くした作りのものも多いです。
下記は数年前にクリスティーズに出展された猿のブローチ。
ローズカットダイヤモンドとオールドヨーロピアンカットがパヴェセッティングされ、目にはピンクサファイヤが入っています。
1890年頃のフランス製。
(c) CHRISTIE'S 2017
下記はウサギをモチーフにしたチャームです。
下記は猫をモチーフにしたブローチです。
1950年前後は、肉厚のゴールドを用いた、旧来のアンティークジュエリーで描かれた動物とは一線を画す、とても明るいテイストのジュエリーが特にグランメゾンを中心に製作されました。
その中でもアイコン的な存在なのが、ヴァンクリーフアーペル社による猫やパンテールのジュエリーです。
下記は1950年代に製作されたヴァンクリーフアーペル社の猫のブローチで数年前にササビーズに出展されたジュエリーです。
目にはエメラルド、鼻にルビー、腹部にカボションカットされたオニキス。
この時代のこうした小動物のジュエリーは、鮮やかなイエローゴールドと宝石がしっかり使われているところがポイントです。
(c) Sotherby's
下記はまた鴨(かも)をモチーフにした指輪です。
一見蛇のように見えるのですが、鴨であるあたりがまた面白くフランスらしいです。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。