素晴らしいクオリティーのダイヤモンドxルビーのネグリジェペンダント
1920年頃のフランス製。
「ネグリジェネックレス」と呼ばれる20世紀初頭に作られた、センターから2本の長さの違うドロップラインが、自由に動くように作られた洗練されたペンダント。
ネグリジェネックレスはとても数が少なく、世界中のコレクターに探されているアイテムです。
特にこのペンダントはルビーとダイヤモンド。
ルビーは合成のようですが(小粒な上にとても奥に入り込んでいるため、鑑別所でもはっきり判別がつきませんでした。)
1920-1940年頃に製造されたベルヌイ技法による合成ルビー(シンセティックルビー)はハイジュエリーにも使われた貴重なものでした。
天然ルビーでは、スクエアなカットを作るのが難しく、ベルヌイ技法で作られたルビーは当時、天然ルビーを使うのと同じぐらい高くついたのです)。
ダイヤモンドも贅沢に使われていて、左右のドロップラインに5石ずつ、またセンターパーツに4石セットされたダイヤモンドは全てローズカットにされています。
アールデコらしいカリブレカットとナイフエッジ
ネグリジェネックレス自体とても価値のあるものですが、このペンダントはアールデコジュエリーの特徴が極めて出ているところも素晴らしいです。
ルビーのカリブレカット、そしてドロップラインの外縁と内縁にぎっしりと施された薄く細いミルグレイン、ドロップラインのナイフエッジに代表される、シャープで幾何学的なデザイン。
アールデコジュエリーの美しさの法則をすべて叶えたようなペンダントです。
地金は18Kイエローゴールドで、ダイヤモンドの台座部分にのみプラチナが使われています。
左右のドロップラインのダイヤモンドの台座には、プラチナで非常に細やかな彫りが施されており、ルーペで見ても数え切れないのどの粒の細やかさです。
アンティークジュエリーの中でも最も探されたアイテムの一つで、とても珍しい貴重なアールデコ期のネグリジェペンダントです。
注:チェーンは付いていません。
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アンティークジュエリーで時々出てくるネグリジェネックレス。
ネグリジェ(Neglige)と言いますとパジャマを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、もちろん異なります。
フランス語でネグリジェとは、日中に着るウエストを締めないルーズな普段着のドレスのことを指します。
つまりネグリジェネックレスとは、20世紀初頭の上流階級の女性の、普段着の為のネックレスです。
イギリスやフランスで1910-20年頃に作られた瀟洒なネックレスデザインで、大変コレクターが多いアンティークネックレス。
宝石はダイヤモンドを用いたものが多いですが、下記の例のようにアクアマリンなどの色石を用いたネグリジェネックレスも作られました。
ダイヤモンドと色石を組み合わせものも存在します。
リボンのモチーフが取り入れられたものもあります。
色々な素材やデザインで存在しますがネグリジェネックレスは、センターから2本の長さの違うドロップラインが、自由に動くようになっているのが特徴です。
身体を動かすことで、それがエレガントに揺れるようになっているのです。
ネグリジェネックレスはアンティーク市場でも大変人気がありますが、短命に終わっため、数が出てこない貴重なネックレスです。
特にダイヤモンドのネグリジェネックレスは現代のお洋服との相性も良く女性なら一つは手に入れたいと思われるアイテムでしょうから、気に入ったものを見つけましたら手に入れることをお薦めいたします。
20世紀初頭、女性の洋服は、コルセットで縛られたドレスからウエストラインをゆったりとったストンと流れるラインへと変化します。
そんな現代の洋服の元が作られた時代に作られた、可愛くもモダンなネックレスデザインです。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。