アンティーク編みチェーン(woven chain)

幻のゴールドの編みチェーン シェルシュミディではこれまで多くのアンティークチェーンを扱ってきましたが、類似した編み方のチェーンを見たことがありません。
敢えて言えば、イギリスジョージアンに作られたWoven chain(織り)に似ています。
その多くは9カラットゴールドか15カラットゴールドで編まれたものですが、このチェーンは18カラットゴールドでフランス製。
ジョージアンより後世の19世紀後期頃の作品だと思われます。
編みチェーンは渋い色と雰囲気のイギリスアンティークチェーンが主流ですので、このようにハイカラットで華やかな色合いのものはとても珍しいです。
また編み目も細かいです。
チェーンの全方位がゴールドの筒のように編まれていて、中が空洞です。
中が空洞とはいえ編みの表面積が大きいので持った感じもずしりと重いです。
編みチェーン自体がアンティーク市場でも元々数が少ない上に、現代ではありえない奇跡的な金細工技術はコレクターに高く評価されるアイテムですので近年出会うこと自体が稀です。
しかもこのような立体的でハイカラットの編みチェーン。
出会えたことが奇跡のような珍しい作品ですので、細工ものが好きな方にご検討頂きたいです。 ゴールドのスパンコール ただのwoven chainではなく表側にゴールドのスパンコールがチェーンのラインに沿って入っています。
その数、140粒以上。
全体の編まれたチェーンはゴールドの艶を抑えていて、スパンコール部分は艶やかなゴールドを用いています。
スパンコールはローズゴールドを帯びた華やかな色のゴールドで華やぎを添えています。
留め具の状態もオリジナルで素晴らしいです。
編みチェーンは華奢なものも多く良い状態で残ったものは少なくなってきていますが、この編みチェーンは編みが細かいというところも功を奏して、とても良い状態で堅牢さもしっかりあります。
19世紀後期のフランス製。
長さは40.5センチ。

  • 幅:405mm 
    重量:16.7g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:売り切れました。

アンティーク編みチェーン(woven chain)

  • 長さは40.5センチ、太さは4.5ミリ。実物のほうがずっと見応えのあるチェーンです
  • 厚さもあり立体的で1本で様になるチェーンです
  • 留め具部分は一見どこか分かりません。きれいにしなります
  • スパンコールと編み部分のテクスチャーの違いも面白いです
  • 重量があるためフランス18金の刻印が4つも押されています
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アンティーク編みチェーン(woven chain)

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アンティークエピソード

アンティークチェーンの魅力

アンティークチェーンと現在のチェーンはまったく別物と言ってよいほど価値が異なります。
アンティークチェーンは基本的にはハンドメイドです。
20世紀に入りますと部分的にマシンメイドされたものなども出てきますが、それでもハンドメイドでの作業が入っています。

オールハンドメイドのチェーンは簡単に言えば、一つ一つのゴールド(あるいは銀やプラチナ)の輪を叩きながら形成し、溶接作業でつなぎ合わせてチェーンを作っています。

下記は当店で販売済み、19世紀前半-半ばまでのゴールドチェーン。
細かなパーツの一つずつがハンドメイドで作られているのが、写真からも伝わってくると思います。
よく見ると微妙にパーツが同一ではないのです。

金細工ゴールドチェーンネックレス(19世紀前半ー半ば)

それに対して現在のチェーンはすべての作業が機械化されています。
機械の先から編みこまれたチェーンが出てきます。
これによって丈夫さも美しさも着け心地も変わってくるのです。
機械による作業では均一的にしか金属が流れませんので、金属独特のしなり等に対応しきれません。
金属は叩くことで強度を出ますから(分子に強度が出るため)、機械化されたチェーンでは力のかかるところでチェーンが切れやすいのは当然と言えます。

一方のハンドメイドのチェーンは接合部分が作りこまれていると丈夫なのはもちろん、自然にチェーンが流れて装着した時も綺麗なラインを描いてくれます。
すべての網目が一様になった現代のチェーンは光があったときも均一的に輝き、特にイエローゴールドのものはギラギラしてしまって上品とは言えませんが、1つ1つのパーツが手作業で仕上げられたアンティークチェーンは、それぞれが完全に均一ではなく、光が当たった時も一様にはギラギラと光らずもっと鈍い輝きになります。
それが品の良い落ち着きをもたらしています。
下記も当店扱いのこちらは19世紀半ば頃のアンティークチェーン。
光の当たり方が一様でないのが分かると思います。

アンティークゴールドチェーン(ハンドメイド 18金ゴールド 古色ゴールド)

当店にご連絡を下さるお客様でアンティークチェーンをお探しの方は非常に多いです。
特に多いのが下記のようなフィリグリー細工のチェーン。

フィリグリー細工アンティークチェーンネックレス(ソートワール、ロングネックレス)

また下記のようなプラチナのアンティークチェーンは製作された期間が非常に短く(1910-1920年代)、その分お探しの方も多いですし非常に見つけずらいアイテムです。

プラチナのアンティークチェーン

また先日、「アンティークチェーンの価格」についてお電話でご質問を受けました。
近年、円安傾向にありますね。
「円安を受けてアンティークチェーンの価格も2-3割上がってしまうのでは?」と言ったご質問でした。
価格に関してはもちろん高騰していますが、チェーンはまず価格というより非常に見つけずらくなってきています。
まず出てこないのです。
そして希少になってきているために、為替の問題だけでなくユーロ建てでも非常に値段があがってきてしまっています。
アンティークジュエリー全体にこうした傾向はありますが、アンティークチェーンは特にその傾向が強いです。
もちろん良いものをなるべくリーズナブルに仕入れられるよう頑張りますし幸運に恵まれることもありますが、一般的な状況は上記の通りです。

また「ちょうど良いチェーンの長さの計り方」についてもご質問を頂きました。
HPに○センチと記載がされていても、装着時のイメージが湧きにくく困ってらっしゃる方も多いと思います。
そんな時にお薦めなのが、糸を使った計測方法です。
糸をそのチェーンの長さに切っていただいて、首にぐるりとかけて頂きます。
お手持ちのチェーンをあわせられたいということでしたら、ペンダントも是非その糸にかけてみてください。
ご紹介をするのも申し訳ないほど原始的な方法なのですが、やってみるとやはり視覚的にイメージがつかめます。
ペンダントトップは垂れる部分がありますので、少し短めのほうが綺麗だったりと色々と発見があると思います。

もちろんブレスなどにも応用ができますが、チェーンは特に細いものなので、糸とのイメージの違いが起こりにくく特に有効です。
侮れない方法ですので、ぜひ一度お試しください。

繊細なイメージの強いアンティークチェーンかもしれませんが、実はお手入れも可能です。
特に宝石のついていない、18金のゴールドチェーン(YGでもWG)、また高カラットのプラチナチェーンについては、下記のような洗い方が出来ます。
「食器用の中性洗剤で洗う」です。

チェーンをぬるま湯につけてから、いわゆる家庭用な中性洗剤で、指のはらで丁寧に該当箇所を軽くこすります。
それからまたぬるま湯で丁寧に洗い流してください。
それからティッシュや布などでざっくり拭いて、ドライヤーなどでよく乾かしてください。

繊細な作りなのにそんなことをして大丈夫?と思われるかもしれませんが、18金ですので大丈夫です。
ポイントは丁寧にゆっくり洗うことと、よく乾かすことです。
また上記は非常に負担の少ない洗い方で、市販のジュエリークリーナーよりも負担は少ないです。

工房の方いわく、日常の中でつく汚れは主に皮脂の汚れ(油汚れ)であることが多いので、上記の方法は有効だそうです。

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