アクアマリンペンダントトップ(ボール状)

何とアクアマリンのボールです 緑を帯びた水色、ぱっと見ただけで何の宝石か分かる方は多くないと思います。
実際、私もフランスでなじみのディーラーさんのところで見たとき分からず、実は売っていたご本人もまだ鑑別をしておらず分からず。
「うーん、クリスタルかもしれないし、分からない」とのこと。
別の旧知のディーラーさんで、宝石のことなら何でもわかる方が近くにいましたので見てもらいましたところ「アクアマリンだと思うな」とこっそり教えてもらいました。
帰国して鑑別してもらったところ本当にアクアマリンで、アクアマリンのわりにリーズナブルに仕入れることができて幸運でした。
今回、実は同じディーラーさんのところでいくつかこのようなボール状のペンダントトップを入手しました。
アクアマリンは全部で3つ入手しました。
2つがほとんど同じ色で(その内の1つがこちらです)、もう1つもう少し色が強めに出たものがあります。
水のような淡い中間色 淡い水色と珠の中に見ることができる天然の内包物が、神秘的です。
今日、アクアマリンはもっと濃い色のイメージがあると思います。
しかしながら昔のアクアマリンはその名前の通り、「水」のような淡い水色をしていることが大半です。
これは当時、今日のような超高温加熱による色の調整が行われていなかったからです。
シェルシュミディも職人さんとも、馴染みのディーラーさんたちともこのような昔のアクアマリンの色にむしろ慣れているので「昔のアクアマリンは品がよくていいね」とよく話しています。
鉱物的にはエメラルドの仲間であるベリル系の宝石であるアクアマリンは、昔も高級な宝石です。
アンティークジュエリーでもアクアマリンが使えなかったときは、ブルートパーズを使用していた経緯があります。
これだけ大きなアクアマリンのボールは、宝石として当時も貴重です。
ファセットがない分、一層淡い色に見え幻想的です。
アクアマリンを全方位から堪能できるのが魅力です。
振れるとかなり重いです。
1900-1930年頃のフランス製。
普遍的なシルエットで時代特定しづらいアイテムですが、ゴールドの色合いと旧式の刻印からやはりかない古い時代のものであることが分かります。
18カラットゴールド。
アクアマリンの直径は1.4センチ程。
注:チェーンは付いていません。

  • 幅:16mm 
    高さ:19mm 
    重量:5.1g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:売り切れました。

アクアマリンペンダントトップ(ボール状)

  • 石の内部に内包物を見ることができるのが、ボール状ならではの醍醐味です
  • 家でお守りにしたくなりますが、ゴールドチェーンにあわせると素敵です
  • 四隅を抑えているゴールドフレームが堅牢でがっしりしたつくりです
  • 白背景ではより淡く見えます。合わせるお洋服の色により表情が変わります
  • フランス18金の刻印あり
  • アクアマリンペンダントトップ(ボール状)
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アクアマリンペンダントトップ(ボール状)

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アンティークエピソード

アクアマリンのアンティークジュエリー

3月の誕生石アクアマリン
「アクアマリン」の名前はラテン語から来ています。
アクアマリンは、アンティークジュエリーにおいても非常に価値の高い宝石の一つです。
その愛らしい透明感、耐久性からアクアマリンは古代から愛されてきました。
またアクアマリンを使用したジュエリーはアンティークジュエリーにおいても非常に数が少なく、それゆえにいつも探されています。

ベリル系宝石、アクアマリン
アクアマリンがエメラルドと同じベリルという鉱物であることはあまり知られていません。
ベリルの中で、クロム着色の緑色はエメラルド(クロム着色以外の緑色はグリーンベリル)、海水青色はアクアマリン、黄色〜緑色はヘリオドール、無色はゴシェナイトと分類されます。

アンティークアクアマリン アールデコリング

「海水青色」と表現される、わずかに緑味を帯びた淡青色がアクアマリン本来の色で、その魅力です。
緑柱石のうち透明でスカイブルーの色調のものを、アクアマリンと呼んでいます。

アクアマリンの色と、現代の過熱処理
現代のアクアマリンに見慣れてしまっていると、アンティークのアクアマリンは「淡い色」が多いように感じるかもしれません。
アンティークアクアマリンは概して、現代のアクアマリンに比べてその名の通りより本来の水色に近い、淡い透き通った色をしています。

下記は当店で販売済みのフランス製のアクアマリンネックレス。
アクアマリンの水色の色相が淡いのに素晴らしい艶と輝き。
そのカッティングもありまさに「水の雫」のようで、いわゆるアンティークアクアマリンの見本のような色です。

フランス製アンティークアクアマリンネックレス(1910年頃/フランス/アクアマリン、18金ゴールド)

現在のアクアマリンは緑色から黄褐色の緑柱石を熱処理したものがほとんどで 、アンティークジュエリーで使われているアクアマリンと大きくクオリティーが異なるるからです。
現代では本来淡いグリーン帯びたアクアマリンの色を、摂氏425度で加熱すると言うことが日常的に行われています。
しかし実際の天然無加工のアクアマリンは青みがかった淡いグリーンから、ダークブルーまでの美しい青色の色彩を持ちます。
天然無処理のアクアマリンならではの優しい色合いが楽しめるのも、アンティークアクアマリンならではの醍醐味です。

アクアマリンの産地
アンティークアクアマリンの主なアクアマリンの産地は、ブラジルのミナスジェライス鉱山でした。
それ以外ではパキスタンの高山がもう一つの主要な産地でした。

アクアマリンのジュエリーが作られた時代
アンティークジュエリーでアクアマリンの使われたジュエリーは19世紀末から、アールデコ期に向かった作られた作品が多いです。
イギリスですとエドワーディアンの頃、フランスですとベルエポック時代からアールデコ期にかけて好まれて作られました。

下記はかなり珍しい、革命前のロシア(1900年頃)の作品です。
ロシア製アクアマリンネグリジェネックレス(1900年頃/ロシア/アクアマリン、14金ゴールド、銀)

下記はアールデコ期のアクアマリンのピアス(フランス製)。
アンティークアクアマリン指輪(アールデコ、ダイヤモンド)

下記は当店で販売済みのアクアマリンとルビーのアールデコ指輪。
販売して何年も経ているのですが、いまだにお問い合わせをよく頂く、青と赤の対称色の使い方が美しい指輪です。
アンティークアクアマリンリング(カリブレカットルビー、18金ゴールド、フランス製)

こちらもやはりルビーとアクアマリンの色の対比を上手に使った、オーストリアの作品です。
アクアマリンとルビーのネグリジェネックレス(1910年頃 オーストリア製)

清涼感あるアクアマリンは、アールデコのジュエリーには特にぴったりの宝石です。
アクアマリンをメイン石に据えたジュエリーが作られた期間が短いということも、アンティークアクアマリンジュエリーの数が圧倒的に少ない要因の一つでしょう。

アクアマリンとブルートパーズ
余談になりますがアンティークジュエリーで現代のいわゆる「アクアマリン色」を探していて見つけるのがブルートパーズになります。
トパーズというと、黄色の宝石のイメージが強いと思いますが、実際は豊富なカラーバリエーションを持っています。
特にブルーは現在、最も人気のあるトパーズのカラーバラエティになりました。

このブルートパーズという石、かつては天然の淡青色のトパーズが産出されていたにもかかわらず、以前はアクアマリンの代用品のようにしか考えられていませんでした。
しかし近年、放射線照射による濃色のブルーが登場すると(現在では天然のブルートパーズは産出されません)、たちまち人気の石となったそうですから、何とも皮肉です。
それだけにアンティークジュエリーではアクアマリンの代用品にすぎなかったアンティークの無加工のブルートパーズは、現在では高い価値を持っているといえます。

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