アンティーク真珠ネックレス(養殖真珠 1880-1900 オリジナル留め具)

古い時代の刻印が押された真珠のネックレス このネックレスは資料としてとても興味深い事例です。
その理由は留め具に押されている刻印で、旧式のゾウリムシの刻印がされています。
この刻印は1893年までに用いられていた刻印で、つまりこのネックレスは1900年以前に作られたと推定されます。
日本では「1920年以前のアンティーク真珠=すべて天然真珠」というのがまことしやかに言われていますが、事実としてこれは異なります。
私の感覚では1900年以降の特にこのようにある程度の粒の大きさのある特にネックレスにおいては、初期の頃の良質な養殖真珠が用いられているケースが非常に多いです。
更にこのネックレスはその少し前、つまり1900年以前に既に上質な超初期の養殖真珠が用いられていたと言うことを証明しています。
ヨーロッパのプロフェッショナルの中では、どうも1880年頃から部分的にヨーロッパにおいて真珠の養殖がはじまっていたのではないかと言われています。
おそらく日本のどこのお店でもこのネックレスは通常、天然真珠として売られると思います。
一つには古い時代の刻印が判別できること、そして何より真珠がまさに内側からイリッデンスが湧き出る素晴らしい粒揃いの真珠だからです。
色もほぼオフホワイト、オールノットでつながれた素晴らしい正真正銘のアンティーク真珠ネックレス。
昨今、1940年頃までの初期の養殖真珠は欧米で非常に評価(価格)があがってきています。
まして1900年ほどまで遡るこのレベルの真珠は、当時の粒が小さく不揃いな天然真珠よりむしろ評価としては高いほどです。

金細工の美しい旧式の留め具 アンティークパールネックレスの醍醐味の一つは、そのオリジナルの留め具です。
一般的に時代を遡れば遡るほど、小さく華奢な留め具になります。
その例に漏れず、小ぶりでアンティークらしさが良く出た留め具です。
楕円形の留め具はわずか5ミリx1.2センチ程。
その狭く薄い面積の中に、ぎっしりと彫金が施されていて、ぱっと見たときは小粒なダイヤモンド画埋め込まれているように見えます。
留め具部分は18金ゴールド。
小さなローズゴールドの爪を押すと(爪の部分だけゴールドの色が変えられているのも古い時代の留め具であることが分かります)、今でも良い状態で開閉ができます。
こうした細部の作りの良さこそまさにアンティークジュエリーの本質で、そのスムーズな動きにうっとりします。
長さは47センチとゆったりめ。
オリジナルのゴールドのセキュリティーチェーンもついた完品です。
セキュリティーチェーンの凸状のツマミ部分からも(6番目のお写真をご覧ください)、この部分も古い時代のものであることが分かります。
1880-1900年頃のフランス製。

  • 幅:470mm 
    重量:13g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:売り切れました。

アンティーク真珠ネックレス(養殖真珠 1880-1900 オリジナル留め具)

  • グラデーションになった美しい粒、下部に向かってストンと落ちます
  • アンティーク真珠のネックレスとしては比較的長めなのが嬉しいところです
  • 最大の粒で直径7.5ミリ、最小の粒で直径3ミリ弱です
  • ほぼオフホワイトの美しい珠がオールノットでつながれています
  • 赤部分に刻印、留め具の縁にはミルが打たれてます
  • アンティーク真珠ネックレス(養殖真珠 1880-1900 オリジナル留め具)
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アンティークエピソード

アンティーク=天然真珠は大きな間違い

アンティークジュエリーに詳しい方でしたら「昔は養殖の技術がなかったのだから、アンティークジュエリーで使われている真珠は全て天然真珠ですよ」といったことを聞かれたことがあるでしょう。
これはアンティークジュエリーの業界のセール文句になっているようですが必ずしも正しくはありません。
アンティークジュエリーに使われている真珠の多くが天然真珠です。
しかし全てが天然真珠ではありません。

上記の「アンティーク真珠=全て天然」説はヨーロッパで養殖真珠が本格的に市場に出始めるのは、一般的に1920年代頃からと言われていますからそれに基づいた論拠ということになります。
しかし養殖真珠はそれ以前にヨーロッパに存在し、一説には1880年頃から存在していたと言われています。
実際に1900年頃のヨーロッパのアンティークジュエリーから一部に使われています。
例えば下記をご覧ください。

こちらはフランスの有名なジュエリー専門のオークション会社のカタログからの抜粋です。
クリスティーズを初め世界の著名なオークション会社の競売では、真珠に関して天然か養殖か明記します。
この「真珠とダイヤモンドの指輪」は「1900年頃に製作されたと」推定されていますが、ジュエリーの説明文のところに「Perles de culture(養殖真珠)」と言う記載があります。


同じカタログから別の事例をご紹介いたしましょう。
こちらは花綱模様の美しい典型的なベルエポック時代のダイヤモンドと真珠のペンダントです。
こちらは1910年頃の推定と先ほどの作品より僅かに後年になりますが、こちらは「une perle en pampille(天然真珠の房飾り)」と記載があります。
天然真珠になります。



天然真珠の評価がもっとも高かったのは、20世紀の初頭です。
1900-1920年頃は非常に美しい天然真珠のジュエリーが作られた時代であるのと同時に、初期の頃の養殖真珠がジュエリーに使われはじめた時代でもあります。

この時代に天然真珠として最大に近い大きさの最高級の天然真珠を使ったロングネックレスは、現在の貨幣価値に換算して約10億円で取引されたと言う記録が残っています。

養殖真珠が多く市場に出回るようになったのは、1920年頃からです。
1940年代にはもう養殖真珠が凌駕していき戦後は言うに及びませんので、美しい天然真珠が用いられたアンティークジュエリーを探すのであればやはり1930年代頃までというべきでしょう。

「養殖真珠」といっても本当の初期の頃(20世紀初頭)の養殖真珠は真珠層が厚くとても出来がいいです。
例えば下記は、1920年前後に英国で製作された養殖真珠のネックレス。
真珠の粒は0.8センチ程です。

1920年養殖真珠

現代の養殖真珠とは雲泥のレベルの差があり、それはそれで近年では高額に取引をされています。
天然真珠への評価が高まる昨今では、初期の頃の養殖真珠はヨーロッパのオークション等で非常に高価な値段がついてきています。
養殖真珠へのイメージが大きく変わるのではないでしょうか?

アンティーク真珠に関して更に詳しい情報は、アンティーク真珠についてをご参考ください。

アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。

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