デンマーク Nils Erik Fromのサインドピース
欧米の市場で一定の評価が定まっているヴィンテージジュエリーに、スカンジナビアを中心としたモデルニストの作家たちのサインドピースがあります。
このネックレスはエリック・ニールセン・フロム(N.E.フロム)の作品です。
日本でも知名度の高いジョージジェンセンらと同世代で活躍した、デンマークの銀細工士です。
モデルニストと呼ばれる機械的なストリームラインが特徴です
フロムのデザインはこのブローチが製作されたと推定されるちょうど1950年頃から、急激に変化していきます。
それまでの自然からインスピレーションを受けた有機的なラインから、ロマンチックな自然モチーフのデザインは消え、その代わりに、端正でジェオメトリックで抽象的なシルエットのジュエリーが生み出されます。
自然界からは相変わらずインスピレーションを受けますがこのネックレスもしかり、それを抽象的にデザイン化したものが多いです。
ミニマリスト的なデザインプロダクションの始まりで、この頃のフロムのジュエリーデザインがもっとも
評価が高いです。
このネックレスのパーツの根元にカップ状に規則的に黒っぽい色がついているところがあります。
これは部分的に銀を酸化することで作り上げて、お花を抽象的に表現しています。
立体的なカーブと相まって、素晴らしい陰影が生まれています。
時を経ても斬新なかっこよさを持つ、フロムのヴィンテージジュエリー。
特に欧米の市場で既に高い評価を得ています。
スターリングシルバー。
1950年頃のデンマーク製。
ネックレスの長さは41.5センチ。
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欧米の市場で一定の評価が定まっているヴィンテージジュエリーに、スカンジナビアを中心としたモデルニストの作家たちのサインドピースがあります。
代表的なデザイナーに、 Georg Jensen(ジョージジェンセン)、Hans Hansen(ハンスハンセン)、Hennng Koppel(ヘニング コッペル)らがいます。
N.E.FROM(Nils Erik From)は1908年にデンマークに生まれたシルバー職人です。
1931年のわずか23歳で自らの工房を持ちます。
以降40年に渡り、デンマークを牽引するデザイナーとなります。
キャリアの前半は葉や花のボタニカルモチーフを半貴石を用いて手掛けています。
これらはフランスのアールヌーボーやイギリスのアーツアンドクラフツから発展した、デンマーク版のアールヌーボー運動と見られています。
フロムのデザインは1950年頃から、急激に変化します。
それまでの自然からインスピレーションを受けた有機的なラインや、ロマンチックな自然モチーフのデザインは消えていきます。
その代わりに、端正でジェオメトリックで抽象的なシルエットのジュエリーを生み出します。
下記は当店扱いのN.E.FROM(フロム)、1950年代の作品です。
自然界からは相変わらずインスピレーションを受けますが、抽象的にデザイン化したものが主流になっていきます。
ミニマリスト的なデザインプロダクションの始まりで、この頃のフロムのジュエリーデザインがもっとも評価が高いです。
下記はHennng Koppel(ヘニング コッペル)が1950年頃に製作したブローチです。
このシルバーブローチはイギリスのヴィクトリア&アルバート美術館に所蔵されています。
下記は当店扱いのほぼ同時代のハンスハンセンのシルバーブローチです。
へニング・コッペルもハンス・ハンセンも同時代にジョージジェンセン社のために働いたデザイナーです。
シンプルで、アンシメトリーな有機的なフォルム、彫刻的な美しさ。
これらがその後、「スカンジナビアスタイル(北欧デザイン)」と呼ばれるようになる、非常に革新的なデザインの始まりです。
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