長さ143センチの銀製ロングチェーン
素晴らしい銀製のフィリグリーチェーン、長さは何と143センチあります。
フィリグリー細工のチェーンといいますと皆様、ゴールド製をイメージされるかもしれません。
確かにゴールドでできたこのようなフィリグリー細工のチェーンの方が多いですが、このように銀製のものも存在します。
凝った細工がほどこさえれていて、長さだけでなくボリュームもありとても見映えのするチェーンです。
1重、2重はもちろんのこと、多くの女性が3重にもつけていただけるのに十分な長さです。
カジュアルなお洋服ともよくあい、出番多く使っていただけることは間違いありません。
こうした銀製のアンティークチェーンも特に長さがあり細工の良いものは(実はイマイチのものでさえ!)近年非常に価格が高騰しています。
このお値段は運よくとてもリーズナブルに出せています。
2種類のデコラティブなモチーフ
チェーンは2種類のモチーフを交互につなげて作られています。
1つが草花をモチーフにしたフィリグリー細工で、これは同時代のゴールドのフィリグリーチェーンでもよく見られるタイプのモチーフです。
もう一つは中心部に窪みをつけたオーバル(楕円形)のモチーフです。
上記の二つが交互に連なります。
草花モチーフの中心部分の螺旋のようなモチーフには、ミルグレインも打たれています。
それも表裏に打たれています。
楕円形(オーバル)モチーフには、数箇所に窪みと絞りが入っていて、しなり方まで美しいです。
いずれのモチーフも銀がしっかり用いられていて薄すぎず、程よいボリューム感があります。
程よい重量感と存在感が、かっこいいチェーンです。
1800-1900年頃のフランス製。
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アンティークジュエリーの醍醐味の一つはその手の込んだ繊細な金細工です。
あまりに緻密な細工であるため、時として肉眼では見切れないほどです。
肉眼で見切れないほどの金細工を当時、どのようにして職人さんは製作していたのでしょう?
それは手の感覚だったと言います。
熟練した職人さんは最後は手の感覚で、金細工を仕上げていったのです。
フィリグリー細工とは、金や銀を糸のように細くして巻きあげ模様をつくる金細工の一技法です。
可鍛性(かたんせい)といって、衝撃や圧力で破壊されることなく変形できるゴールドの性質を利用した加工方法です。
繊細な金細工で、20世紀初頭以前のジュエリーに見ることができます。
プラチナがジュエリーの世界で実用化されていくにつれ、このような手のかかる金細工技法は徐々に消えていきます。
フィリグリー細工は作られた時代が長期に及ぶので年代の特定が難しいところですが、下記の「マーユ」と呼ばれ楕円形の編みにフィリグリー細工を施したネックレスやブレスレットの大半は、1880-1900年頃のフランスで作られました。
まるで糸のように自由自在に美しいラインを描いています。
このようなフィリグリー金細工のゴールドあるいはシルバーの「チェーン」はほとんどがフランス製になります。
同時代のイギリスではまず見られません。
下記はやはりフランス製の銀製のフィリグリーチェーンです。
一方、大陸ヨーロッパではフランスの他にも数は少ないですがドイツやオーストリアハンガリー帝国でもフィリグリー細工を用いたジュエリーは作られました。
しかしチェーンではなくブローチ等が多く、作品の雰囲気もフランスのフィリグリー細工とは異なります。
下記はロンドン、ヴィクトリアアルバート美術館所蔵のドイツ製のシルバーフィリグリーのブローチです(1872年製作)。
(c)Victoria and Albert Museum, London 2018
銀製のフィリグリー細工はこの他、ポルトガル、エジプト等でも見られます。
下記はやはりフィリグリー細工のブレスレットで、素晴らしいフィリグリー細工に加えて更に金線に芥子真珠がセットされています。
年月とともにこうした芥子真珠は欠けていくことが多いのですが、非常に状態が良く残った希少な例です。
下記はエナメルと共にフィリグリー細工が施された例です。
特にフィリグリーのアンティークチェーンは皆様から多くのご要望をいただきますが、需要においつけていないアイテムです。
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