19世紀のフランス製。
ロケットのように中が空くように作られています。
「ヴィネグレット(vinaigrette)」と呼ばれる、気付け薬入れを入れるために作られたとても珍しいアンティークジュエリーです。
地金はゴールドで、14-18金になります。
モチーフは「ペガサス」。
鳥の翼を持ち、空を飛ぶことがでる馬が描かれています。
ギリシア神話はフランスのアンティークジュエリーでよく描かれるアイコンの一つです。
ペガサスは「水」との関わりが深く、相手の心を見抜く特殊能力が高かったとされていますので、そうしたことに関連する護身の意味も込められていたのでしょう。
透かしを入れながらこれだけ生き生きとペガサスをゴールドだけで描くことは、現代の技術では間違いなくできないです。
このヴィネグレットは通常のタイプの物より小型で、女性が日常生活の中で使った物かも知れません。
現代でも自分の好きな香水を布に染み込ませて使っても良いでしょうし、ロケットとして使っても素敵です。
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ヴィネグレットとは、中の布の部分に、ヴィネグレット(気付け薬)を入れるジュエリーです。
ヴィネグレットはフランス語で「vinaigrette」で、日常的にこの単語は「酢(す)」を意味するのですが、ジュエリー用語においては「気付け薬入れを入れるために作られたアンティークジュエリー」を意味します。
下記は当店扱いの19世紀のヴィングレットペンダントです。
当時、意中の人の目を引く為に女性が卒倒する仕草をして、側にいた男性がヴィネグレット(気付け薬入れ)を使って快方しました。
そして恋が育まれます(本当に具合が悪かったというより、両者とも暗黙の了解で芝居を楽しんでいます)。
ヴィネグレットは19世紀初期-中期に上流階級社会でのみ流行した物なのです。
そのためアンティークジュエリーにおいてもその知名度のわりに、数はとても少ないジュエリーです。
貴族のためだけに作られたものであるため、アンティークジュエリーにおいても例外なく造りが良く、特に内蓋など透かしが魅力的なものが多いです。
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アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。