アールデコブルーサファイヤリング(スクエアカット)

クールなアールデコのリング 1930年頃のフランス製。
「ザ・アールデコ」と呼ぶべき、アールデコのデザインがくっきりと出たリングです。
真ん中の青石はサファイヤ。
スクエアにカットされたサファイヤが斬新で、かっこいいリングです。
色はアンティークのブルーサファイヤでよく見かける、色が濃いめの青色です。
明るい青色ではないですが、かっこよさが全面に出たこのリングによく合っています。
ブルーサファイヤの両隣はダイヤモンド。
ダイヤモンドは円形の台座に埋め込まれるようにセットされていて、幾何学的なデザインが決まっています。 重量感があり、レジストレーションナンバー入り 指輪の内側には「3453」という番号が彫られています。
宝飾店よるレジストレーションナンバーです。
このようなレジストレーション番号は20世紀以降の、一定レベル以上の宝飾店によるジュエリーに対して打たれていることが多いです(例えば20世紀初頭のカルティエの作品などにはほぼ例外なく打たれてれています)。
もちろん素晴らしい宝飾店の作品にも打たれていないことも多いですが、このようなレジストレーション番号を見つけると私たちディーラーは喜びます。
重量のあるリングで、重さも平均的なアンティークリングの2倍ほどある高級感ある作りです。
リングのどこにも凸部分がなく、宝石が全部深く埋め込まれているデザインは、日常の中でも使いやすいです。
18カラットホワイトゴールド。
指輪サイズは16号(有料でサイズ直し可)

  • 高さ:6mm 
    重量:6.5g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:売り切れました。

アールデコブルーサファイヤリング(スクエアカット)

  • スクエアにサファイヤをカットするのは高度な技がいります。横6.5ミリ、縦5ミリ
  • 対照的な色彩と、すっきりとしたシルエットでかっこ良く、遠くからも映えるリング
  • サファイヤもダイヤモンドも台座に深く囲まれていて一切、凸部分がありません
  • 深みのある青色のサファイヤ、石の底の方からより明るい色が差します
  • フレーム外側にフランスの18金の刻印、内側にレジストレーション番号
  • アールデコブルーサファイヤリング(スクエアカット)
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アンティークエピソード

ブルーサファイヤ(サファイア)のアンティークジュエリー

ブルーサファイヤとコランダム アンティークジュエリーの貴石の中で、もっとも高い価値がありもっとも人気があるの宝石の一つがブルーサファイヤ。
9月の誕生石であるサファイアは、ルビーと同じくコランダム系の鉱物の変種です。
赤いコランダム(鉱物名)をルビーと呼び、その他はすべての色名を冠してサファイアと呼んでいます(宝石名)。
色によってピンクサファイア、ブラックサファイア、ブルーサファイアなどと呼びます。
鉱物名がコランダム、宝石名がサファイアになります。
サファイヤと言う人もサファイアと言う人も両方いて、両方正しいです。

アンティークジュエリーで使われているコランダム(サファイア)には、ブルーサファイアとルビー。
そしてピンクサファイア、ブラウンサファイアなど中間色のサファイアもわずかですが存在します。

良いサファイヤとは 良質なブルーサファイヤの特徴は、主に下記になります。
1)何より、透明感があること。
2)色は、深く澄んだ青色やわずかに紫色味を帯びた中明度の青色がもっとも良い。
3)深み
濃い青色ほどよいものとされています。

ブルーサファイヤの加熱処理 現在産出されるブルーサファイヤのほとんどは、日常的に超高温での加熱が行われているので本来の色合いを示すものは少ないです。

ちなみにこの超高温での加熱(1500度ぐらい)によるサファイヤの色の調整が始まったのは1960年頃からであると言われています。
現代ブルーサファイヤに行われている人工的なトリートメントとしては、超高温での熱加工、加熱だけでは変わらないサファイヤに外部からの拡散加熱処理を施すという技術があります。

下記は当店で販売済みの「コーンフラワーブルー(矢車草の花の青色)色」のブルーサファイヤです。
現代のような超高温での加熱が行われていなかった当時のサファイヤは、宝石本来の色を見ることができます。

コーンフラワーブルーサファイヤ アンティーク指輪(矢車草色 ダイヤモンド)

サファイヤの産地 ブルーサファイヤと言いますと、時々産地についてお客様からお問い合わせを頂きます。
最高級のブルーサファイヤの産地として知られるのは、カシミアです。
ただしカシミールサファイヤは1887年には鉱山が枯渇してしまっていて、アンティークジュエリーでもカシミアさんのブルーサファイヤはまずお目にかかることがありません。
うっとりするような、鮮やかなベルベット調のブルーの色彩は、カシミア地域のサファイヤにしか見られません。
カシミール以外では、セイロンあるいはビルマのものが使われました。
深みのある美しいロイヤルブルーカラーの良質なセイロンサファイアは、サファイアの最高峰である「カシミール産のブルーサファイア」に引けをとらない美しさ。
下記は当店で販売済みのセイロンサファイヤのリングです。

アンティークブルーサファイヤ指輪(セイロン産、ダイヤモンド、アールデコ)

しかしセイロンサファイヤもとても数は少なく、多くのアンティークジュエリーで使われている特に19世紀までのブルーサファイヤの多くがビルマ産です。
そしてビルマ産ルビーも非常に美しいです。
下記は19世紀後期のビルマ産ブルーサファイヤのブローチです。

19世紀ビルマ産サファイヤ

現代のブルーサファイヤの産地 ちなみに現代ではタイ産のブルーサファイアが多く出回っていますが、アンティークジュエリーにおいてタイ産のサファイヤが使われることはないです。
良質で天然無加工の美しいブルーサファイアを入手したいのなら、アンティークジュエリーの中で、お探しになることをお薦めいたします。

歴史的に有名なブルーサファイヤのジュエリー フランスアンティークジュエリーにおいてブルーサファイヤと言えばナポレオンの妻、ジョゼフィーヌが有名です。
ナポレオンがドイツ征服に成功したとき、ジョセフィーヌのために手に入れたものに「カール大帝の守護石のサファイア」があります。
(寺院側は敬意を称して見せるだけのつもりだったのですが、ジョゼフィーヌが所望してしまい、やむをえなく寺院側は渡したという話です)。
ジョゼフィーヌはこの宝石の歴史的価値を知らず、単純に宝石好きの夫がさぞ喜ぶだろうと考えてサファイアを所望したということですが、実は「持つ者を必ず皇帝にする」と信じられていた素晴らしい秘宝でした。

カール大帝の父、ピピンがイタリア半島をローマ教皇領として法王に謙譲した時法王からお礼にもらったという歴史的にも超一級の由緒あるものでした。
そんな素晴らしい秘宝をナポレオンは簡単に妻のジョゼフィーヌに渡すのですが、それには理由があったと言われています。
妻の浮気をおさめるためです。
ジョゼフィーヌは大変な浮気性で、サファイアは古来より浮気を封じ込めると信じられていたのです。

そのせいか、ジョゼフィーヌのジュエリーには非常に豪華なブルーサファイヤのジュエリーをいくつも所有していました。
下記は、1806年にHenri Francois Riesenerが描いたジョゼフィーヌの自画像。
胸元にブルーサファイヤとダイヤモンドのネックレスが煌きます。

ジョゼフィーヌのサファイヤ
ジョゼフィーヌのサファイヤ2

ブルーサファイヤのエンゲージメントリング また日本では婚約指輪と言うとダイヤモンドの印象がとても強いですが、ヨーロッパやアメリカではダイヤモンドに次いでブルーサファイヤを婚約指輪にする人も多いです。

イギリス、ウィリアム王子がケイト皇太子妃に贈ったのがやはりブルーサファイヤの指輪でした。
元々はウィリアム王子の亡き母、ダイアナ元皇太子妃のご婚約指輪だったサファイアのご婚約指輪です。
アンティークというほどは古くははありませんが、真新しいブランドの指輪などを贈るのではなく、一家の伝統が刻まれた指輪を受け継いでいくというのはやはりイギリス皇室らしい選択ですね。
ヨーロッパでは、結婚する際に花嫁がブルーの物を身に付けていくと幸せになれるという言い伝えもあるそうです。

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