重量感あるアンティークフィリグリーチェーン
ご要望の多いフィリグリーチェーン。
ゴールドがたっぷり用いられた非常に重さがあるチェーンです。
同程度の長さのフィリグリーチェーンでも軽量のものはこのチェーンの5分の1以下です。
いかに重さのあるチェーンであるかお分かり頂けるでしょう。
特にコロナ明けはゴールド価格の暴騰もあり、近年は重さのあるゴールドチェーンの入手が非常に困難です。
今後ももっと難しくなるであろうことが予想されています。
現地でも非常に値が張りますので、このような重量感のチェーンはずっと仕入れていなかったのですが、今回リタイアされるディーラーさんのチェーンをまとめて買い受けました。
企業年金等のないアンティークディーラーさんで古参の方は、このようなチェーンを老後のために何本か蓄えてらっしゃった方が少なくないです。
このようにして仕入れることのできたチェーンは決まってゴールドで重さがある良質なものが多く、まさにプロの選ぶ一生もののゴールドアンティークチェーンなのです。
元々はウォッチチェーンです
大きさのある独特の留め具と少し短めの長さから、当時のウォッチチェーンであることが分かります。
当時、懐中時計を着用するためのものでした。
懐中時計は重さがあるので、ウォッチチェーンは重量があり堅牢なチェーンであることが多いです。
このようなタイプのウォッチチェーンは、近年アメリカで大変人気があります。
少し短めに着けて、大きめの留め具に複数のアンティークメダルを通すのが流行だそうです。
元々インフルエンサーの方がそのように着けだして、あっという間に流行したそうです。
大きめの留め具はあえて顔の前や首元で見せるのだそうです。
もちろん従来のように留め具を後ろにして着けたり、長さ的に2重にしてブレスレットにしても、それこそ懐中時計を着けるのにもぴったりです。
1880-1900年頃のフランス製。
長さは36.5センチ。
18カラットゴールド。
動画も撮影しています。
アンティークフィリグリーゴールドチェーン(ウォッチチェーン)
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アンティークジュエリーの醍醐味の一つはその手の込んだ繊細な金細工です。
あまりに緻密な細工であるため、時として肉眼では見切れないほどです。
肉眼で見切れないほどの金細工を当時、どのようにして職人さんは製作していたのでしょう?
それは手の感覚だったと言います。
熟練した職人さんは最後は手の感覚で、金細工を仕上げていったのです。
フィリグリー細工とは、金や銀を糸のように細くして巻きあげ模様をつくる金細工の一技法です。
可鍛性(かたんせい)といって、衝撃や圧力で破壊されることなく変形できるゴールドの性質を利用した加工方法です。
繊細な金細工で、20世紀初頭以前のジュエリーに見ることができます。
プラチナがジュエリーの世界で実用化されていくにつれ、このような手のかかる金細工技法は徐々に消えていきます。
フィリグリー細工は作られた時代が長期に及ぶので年代の特定が難しいところですが、下記の「マーユ」と呼ばれ楕円形の編みにフィリグリー細工を施したネックレスやブレスレットの大半は、1880-1900年頃のフランスで作られました。
まるで糸のように自由自在に美しいラインを描いています。
このようなフィリグリー金細工のゴールドあるいはシルバーの「チェーン」はほとんどがフランス製になります。
同時代のイギリスではまず見られません。
下記はやはりフランス製の銀製のフィリグリーチェーンです。
一方、大陸ヨーロッパではフランスの他にも数は少ないですがドイツやオーストリアハンガリー帝国でもフィリグリー細工を用いたジュエリーは作られました。
しかしチェーンではなくブローチ等が多く、作品の雰囲気もフランスのフィリグリー細工とは異なります。
下記はロンドン、ヴィクトリアアルバート美術館所蔵のドイツ製のシルバーフィリグリーのブローチです(1872年製作)。
(c)Victoria and Albert Museum, London 2018
銀製のフィリグリー細工はこの他、ポルトガル、エジプト等でも見られます。
下記はやはりフィリグリー細工のブレスレットで、素晴らしいフィリグリー細工に加えて更に金線に芥子真珠がセットされています。
年月とともにこうした芥子真珠は欠けていくことが多いのですが、非常に状態が良く残った希少な例です。
下記はエナメルと共にフィリグリー細工が施された例です。
特にフィリグリーのアンティークチェーンは皆様から多くのご要望をいただきますが、需要においつけていないアイテムです。
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