フィリグリー アンティークゴールドチェーン(ひし形)

アンティークディーラーが財産としてキープするアンティークチェーン フィリグリーとは線細工のことです。
このフィリグリー細工のアンティークチェーンは基本的にフランスのアンティークジュエリーでしかみられません。
一度イベリア半島(今のポルトガル)の製作と思われるフィリグリーチェーンを見ましたが、雰囲気は大きく異なります。
フランスのアンティークジュエリーに見られないことと近年のゴールドの暴騰により、市場から姿を消しつつあるフィリグリーーチェーン。
ここのところご紹介できているものは、リタイアされるディーラーさんのものをまとめて譲り受けたからです。
以前にも別のリタイアされるアンティークディーラーさんのアンティークチェーンをまとめて買い付けたことがあります。
これはなぜかと言いますと、こうしたゴールドアンティークチェーンを余裕のある時に脇に蓄えておくディーラーさんが少なからずいたのです。
個人年金のようなものです。 大きさと重さのあるフィリグリーチェーン フィリグリーチェーンと一言で言ってもモチーフの大きさや形にはバリエーションがあります。
このチェーンは、大きめのひし形を帯びた楕円形 です。
内側にはフィリグリーの定番というべき、葉を様式化したモチーフが描かれています。
長さが45センチと一重チェーンとして標準的な長さに対して、重量が良くあるフィリグリーチェーンの3倍ほどあります。
モチーフに厚みがありずっしりとした重さのある、高級感あるチェーンです。
色も艶やかさのある明るいイエローゴールドです。
1880-1900年頃のフランス製。
18カラットゴールド。
動画も撮影しています。
フィリグリー アンティークゴールドチェーン(ひし形)

  • 幅:450mm 
    重量:11.3g
    商品の状態:良好
  • 販売価格:売り切れました。

フィリグリー アンティークゴールドチェーン(ひし形)

  • モチーフは様式化された花。線細工の部分が多く見応えのあるフィリグリー
  • モチーフに大きさがあり重量もあるため、トップスの上からも着けるのも〇
  • 発色の良いゴールドと厚みのあるモチーフでひときわ華やかなフィリグリーです
  • モチーフや横が最大7.5ミリ、縦が最大で2.3センチ
  • フランス18カラットの刻印の他、フランスの工房印の一部が見えます
  • フィリグリー アンティークゴールドチェーン(ひし形)
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フィリグリー アンティークゴールドチェーン(ひし形)

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アンティークエピソード

アンティークジュエリーの金細工「フィリグリー」

アンティークジュエリーの醍醐味の一つはその手の込んだ繊細な金細工です。
あまりに緻密な細工であるため、時として肉眼では見切れないほどです。

肉眼で見切れないほどの金細工を当時、どのようにして職人さんは製作していたのでしょう?
それは手の感覚だったと言います。
熟練した職人さんは最後は手の感覚で、金細工を仕上げていったのです。

フィリグリー細工とは、金や銀を糸のように細くして巻きあげ模様をつくる金細工の一技法です。
可鍛性(かたんせい)といって、衝撃や圧力で破壊されることなく変形できるゴールドの性質を利用した加工方法です。
繊細な金細工で、20世紀初頭以前のジュエリーに見ることができます。
プラチナがジュエリーの世界で実用化されていくにつれ、このような手のかかる金細工技法は徐々に消えていきます。

フィリグリー細工は作られた時代が長期に及ぶので年代の特定が難しいところですが、下記の「マーユ」と呼ばれ楕円形の編みにフィリグリー細工を施したネックレスやブレスレットの大半は、1880-1900年頃のフランスで作られました。

アンティーク フィリグリー金細工ゴールドチェーン

まるで糸のように自由自在に美しいラインを描いています。
このようなフィリグリー金細工のゴールドあるいはシルバーの「チェーン」はほとんどがフランス製になります。
同時代のイギリスではまず見られません。
下記はやはりフランス製の銀製のフィリグリーチェーンです。

銀製アンティークフィリグリーロングチェーン(ソートワール)

一方、大陸ヨーロッパではフランスの他にも数は少ないですがドイツやオーストリアハンガリー帝国でもフィリグリー細工を用いたジュエリーは作られました。
しかしチェーンではなくブローチ等が多く、作品の雰囲気もフランスのフィリグリー細工とは異なります。
下記はロンドン、ヴィクトリアアルバート美術館所蔵のドイツ製のシルバーフィリグリーのブローチです(1872年製作)。

シルバーフィリグリー

(c)Victoria and Albert Museum, London 2018

銀製のフィリグリー細工はこの他、ポルトガル、エジプト等でも見られます。

下記はやはりフィリグリー細工のブレスレットで、素晴らしいフィリグリー細工に加えて更に金線に芥子真珠がセットされています。
年月とともにこうした芥子真珠は欠けていくことが多いのですが、非常に状態が良く残った希少な例です。

フィリグリー金細工アンティークチェーンブレスレット(シードパール)

下記はエナメルと共にフィリグリー細工が施された例です。

フィリグリー細工アンティークペンダント(透かし、赤エナメル)

特にフィリグリーのアンティークチェーンは皆様から多くのご要望をいただきますが、需要においつけていないアイテムです。
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