重さのあるフィリグリーチェーン
大人気のフィリグリーチェーンですが、最近は一層入手が難しくなってきています。
こちらのチェーンは、リタイアされるディーラーさんからまとめて譲り受けた1本です。
古いディーラーさんの中には、このようなアンティークチェーンを半ば私物のように数本蓄えてらっしゃる方が多いです。
いつでも売却できるからです。
ディーラーさんのストックのアンティークチェーンは重さのあることも多いです。
こちらのチェーンも長さが49.5センチですが、同様の長さの標準的なチェーンの2-3倍ある重さです。
重さがありますのでストンと気持ちよく垂れます。
触れるとずっしりしますが、それほどモチーフは大きいわけではなくモチーフに厚みがあるのが特徴です。
ゴールド価格が暴騰しているということもあり、重さのあるフィリグリーチェーンは一層高価になってきています。
市場でこのようなチェーンを稀に見ても、驚くほどの価格がつくことが多いです。
普段ならシェルシュミディでも避けるような重量感のチェーンです。
キャンディー棒のように捻られたフィリグリーチェーン
モチーフは、少し角ばった楕円形でこの部分が2重になっています。
内側がフィリグリー細工になっています。
内側が棒状になった珍しい模様です。
棒状の部分には捻りが入った上に、凸部分にミルグレインが打たれています。
内側の楕円の縁にも、表裏両面にぎっしりとミルグレインが打たれています。
モチーフとモチーフの間はジャズロン編みでつながれています。
凝った作りと重厚感。
世代を渡って受け継ぐことのできる、高級感のあるフィリグリーチェーンです。
1880-1900年頃のフランス製。
18カラットゴールド。
動画も撮影しています。
フィリグリーアンティークチェーン(18カラットイエローゴールド)
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アンティークジュエリーの醍醐味の一つはその手の込んだ繊細な金細工です。
あまりに緻密な細工であるため、時として肉眼では見切れないほどです。
肉眼で見切れないほどの金細工を当時、どのようにして職人さんは製作していたのでしょう?
それは手の感覚だったと言います。
熟練した職人さんは最後は手の感覚で、金細工を仕上げていったのです。
フィリグリー細工とは、金や銀を糸のように細くして巻きあげ模様をつくる金細工の一技法です。
可鍛性(かたんせい)といって、衝撃や圧力で破壊されることなく変形できるゴールドの性質を利用した加工方法です。
繊細な金細工で、20世紀初頭以前のジュエリーに見ることができます。
プラチナがジュエリーの世界で実用化されていくにつれ、このような手のかかる金細工技法は徐々に消えていきます。
フィリグリー細工は作られた時代が長期に及ぶので年代の特定が難しいところですが、下記の「マーユ」と呼ばれ楕円形の編みにフィリグリー細工を施したネックレスやブレスレットの大半は、1880-1900年頃のフランスで作られました。
まるで糸のように自由自在に美しいラインを描いています。
このようなフィリグリー金細工のゴールドあるいはシルバーの「チェーン」はほとんどがフランス製になります。
同時代のイギリスではまず見られません。
下記はやはりフランス製の銀製のフィリグリーチェーンです。
一方、大陸ヨーロッパではフランスの他にも数は少ないですがドイツやオーストリアハンガリー帝国でもフィリグリー細工を用いたジュエリーは作られました。
しかしチェーンではなくブローチ等が多く、作品の雰囲気もフランスのフィリグリー細工とは異なります。
下記はロンドン、ヴィクトリアアルバート美術館所蔵のドイツ製のシルバーフィリグリーのブローチです(1872年製作)。
(c)Victoria and Albert Museum, London 2018
銀製のフィリグリー細工はこの他、ポルトガル、エジプト等でも見られます。
下記はやはりフィリグリー細工のブレスレットで、素晴らしいフィリグリー細工に加えて更に金線に芥子真珠がセットされています。
年月とともにこうした芥子真珠は欠けていくことが多いのですが、非常に状態が良く残った希少な例です。
下記はエナメルと共にフィリグリー細工が施された例です。
特にフィリグリーのアンティークチェーンは皆様から多くのご要望をいただきますが、需要においつけていないアイテムです。
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アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。