幻のアンティークロングチェーン
ご要望の多いアンティークチェーン。
特にこのような「ソートワール」と呼ばれるロングチェーンは、アンティークチェーンの中でも格別です。
相続の時などに2つや3つに分けられてしまうこともあり、アンティークチェーンの中でも特に希少です。
銀製のロングチェーンで特に編みの美しいものは、ゴールドチェーンと同様に見つけるのが困難です。
そんな中、見たこともないモチーフの銀製ロングチェーンを入手しました。
長さも123センチとロング丈です。
百合の花、白鳥、ライオン
角度によって3つのモチーフが見えてきます。
チェーンを斜めにすると「百合の花(4番目のお写真をご参照ください)」。
横にすると「白鳥(9番目のお写真をご参照ください)」です。
白鳥と同じく横にしたまま裏面を見ると「ライオン(8番目のお写真をご参照ください)」。
角度と向きによって3つのモチーフが見えてくる、面白いチェーンです。
このチェーンを譲ってくださったディーラーさんもこんなチェーンは見たことがないとおっしゃっていました。
私も初めてです。
一つずつのモチーフが手作業で彫られて作り上げられているのが分かります。
モチーフの数も多いので大変な職人技です。
1つずつのモチーフに厚みがあり、重さもある力強いチェーンです。
製作されたのは1890-1900年頃のフランス。
唯一無二のアールヌーボーのチェーンです。
動画も撮影しています。
銀製アンティークロングチェーン(3つのモチーフ ソートワール)
小さな写真をクリックすると大きな写真が切り替わります。
アンティークジュエリーの中でもいつもとても問い合わせを多くアイテムにロングチェーンネックレスがあります。
このような特に150センチを超えてくるようなロングネックレスは、フランス語ではよくソートワール(sautoir)と呼ばれます。
時代や様式によりあらゆるデザインで作られたソートワール。
南仏プロヴァンスでは、ソートワールの「連の多さ」は社会的ステータスを表すと考えられていました。
そしてチェーンに十字架やメダル(メダイヨン)、時には時計を通したのです。
時計を通すときはあらかじめ胸の辺りにそれ用の小さなポケットも作られました。
下記は1900年頃の絵葉書で描かれた「アルルの女性たち」。
当時のソートワールの装いが分かる一枚です。
アンティークソートワールは金銀やプラチナで作られ、豪華なものにはダイヤモンドや真珠、オパールなどが挟まれたものもあります。
下記は当店で販売済みの19世紀後期のソートワールですが、間にオパールが挟まれています。
シェルシュミディでもこれまで金細工が秀逸な王政復古の時代のソートワール、1880-1990年頃のゴールドのフィリグリーのソートワール、1920年代のアールデコロングネックレスなど様々なロングチェーンをご紹介してきましたが、いつも出すたびにすぐに売り切れてしまいます。
現代の装いにも1重でロングで使ったり、2重、3重にしたり使い勝手がよく、しかもエレガントなジュエリーであるからでしょう。
下記は王政復古時代のソートワールで、留め具部分の手をモチーフにした金細工はセンチメンタルジュエリーでもあります。
下記はフィリグリー金細工のゴールドチェーンです。
またソートワールはゴールド製のものが多いですが、銀製でも下記のように秀逸な素晴らしい作りのアンティークソートワールがあります。
このように凝った留めに具メッセージが込められたものも存在します。
珍しい素材では象牙(アイボリー)のソートワールも過去に数点扱いました。
いつも需要が供給に対して逼迫しているアンティークジュエリーでもっとご紹介したいのですが、ソートワールは相続の時に半分にされてしまったりとオリジナルの長さを保っているものが年々少なくなってきています。
例えば2人娘がいた場合に長いネックレスを半分にして、ブレスレットにしてしまうというようにです。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。