長さなんと152.5センチと超ロング アイボリーネックレス
ちょっとした女性の身長なみの長さがある超ロングネックレス(ソートワール)です。
象牙のネックレスでこれだけの尺のあるものは、この象牙のネックレスを譲ってくれたフランス人ディーラーさんも私も初めて見ました。
アンティークのロングチェーンはゴールド製であれシルバー製であれ、さっと羽織って表情をつけることが出来るのでとても重宝します。
このソートワールは彫刻さえないものの、むしろそのさっぱりさが現代のファッションとも相性が良く抜群に使い勝手が良いです。
20世紀初頭のロングネックレスが流行した時代に作られました(1910-1920年頃)。
良質なアイボリーのジュエリーはこの頃までに作られたものが多く、1930年代以降はまず見られません。
色焼けもほとんどなく、綺麗なクリーム色のアイボリー。
アンティークのアイボリーのジュエリーにありがちなレトロすぎる雰囲気がなく、モダンに着けていただくことができます。
くるくると回転させることで開閉できる留め具
象牙の珠を連ねた装飾性を抑えたネックレスですが、留め具のところがワンポイントになっています。
留め具は中心を左右それぞれ別方向にくるくると回転させることで、スムーズに開閉ができます。
約100年程経ていますが、緩くもきつくもなくスムーズな動きです。
以前も一度、アンティークアイボリーネックレスを扱ったことがあり、まったく同じような留め具だったのですが、アイボリーは耐久性に優れているようで状態がやはりとても良かったです。
長さがありますのでそのまま首にかけることができます。
留め具も機能的には不要といえなくもないのですが、細工の良さが分かるところが良いですね。
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象牙(ぞうげ)とはゾウの長大に発達した切歯のことです。
硬すぎず柔らかすぎず、古くからジュエリーや工芸品に愛用されてきた素材です。
西洋では無色のジュエリーが流行したこともあり、素晴らしいジュエリーの数々が作られました。
下記はイギリス、ヴィクトリア・アルバート美術館貯蔵。
カーブドアイボリーで描かれた風景のフレームが、18世紀のゴールド指輪のベゼルにセットされています。
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c Victoria and Albert Museum
象牙(アイボリー)は当時、インド、スリランカ、アフリカからヨーロッパに輸入されました。
先にご紹介したのはイギリスの作品ですが、カーブドアイボリー(象牙の彫刻)は特に大陸ヨーロッパで発展しました。
特に有名なのが南ドイツです。
エアバッハ (Erbach)の街には1781年に、カーブドアイボリーのための学校と工房が作られています。
それ以外ではスイスとフランスがアイボリーのジュエリーの製作の中心でした。
下記は当店で販売済みのカーブドアイボリーのネックレス(フランス製)。
象牙はジュエリー以外も古くから、多くの装飾品に用いられています。
下記はとても古い時代、18世紀の扇ですが骨組に象牙が使われています。
下記は数年前にササビーズロンドンの出展された象牙を用いた時計。
ベルエポック時代に活躍したリュシアン・ファリーズ(Lucien Falize)の作品です。
c 2016 Sotheby’s
1989年よりゾウの保護のために象牙の販売は、ワシントン条約によって制限されています。
しかし制限の対象になっているのはこれから作られるアイボリーであり、アンティークジュエリーのように過去に作られた象牙の加工製品は禁止対象ではありません。
しかしフランスでは実際に売買をするためには証明書を提出することが義務付けられており、それが非常に大変で更に費用もかかる作業だそうです。
象牙のアンティークジュエリーはもちろん貴重品ですが、それでもダイヤモンドなどに比べてそこまで1点ずつが高価なわけではないですから、業者としては割に合わない作業です。
それで一時的に(2016年現在)行き場のなくしたアンティークの象牙のアンティークジュエリーが出てきていて、比較的リーズナブルに数点のアイボリーのアンティークネックレスを仕入れることができました。
下記は何と152センチもある象牙のロングチェーンネックレスです。
下記は珍しいアイボリーの指輪。
しかしながらこれから象牙を用いたジュエリーは作ることができません。
アンティークの良質な象牙のジュエリーも少なくなってきています。
以上を踏まえますと長期的には確実にまたあがっていき、これまで以上に更に非常に品薄になるでしょう。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。