非常に珍しいオパールが入ったソートワール
19世紀後期のイギリス製。
9センチ毎に美しいオパールが入れられたロングネックレス。
オパールに穴を通して金線を入れるということをさりげなく行っていますが、オパールに穴を開ける技術は極めて困難です。
アンティークジュエリーにおいてさえ滅多に見ない技法で、当店でもオパールが通されたネックレスは初めての取り扱いです。
わずかにずれてしまえば命取りになりますし、現在流通している安価なメキシコオパールでは素材としても耐えられないです。
(この時代にヨーロッパで使われたオパールはオーストラリア産で品質には雲泥の差があります)
まさにアンティークジュエリーだからこそできた、しかしアンティークジュエリーにおいても非常に稀有な作品です。
美しいファイアーを発するオパール
オパールはいずれも直径5ミリ程で、合計12粒チェーンに入れ込まれています。
地色が美しい水色で、赤みを帯びた美しいファイアーを発する、美しいオパール。
光を浴びるとオパールの影が赤橙系が仄かに移りこむ、あまり見たことのない素晴らしい色合いのオパールです。
小ぶりなのに青、緑、赤色の班模様も美しく出ています。
チェーンもハンドメイドならではの編みの細かさと繊細さが魅力的です。
しかも繊細なのに何度もゴールドを打ち込んで作っているのでとても丈夫。
だからこそこれだけしっかりと堅牢にオパールを支えることができえているのです。
長さ150センチとたっぷりとした長さで、地金は9Kゴールドです。
留め具のところは、片側を回転させてネジ緩めてから、横から開閉する昔のチェーンに時々見られる作りで、とても凝っています。
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アンティークジュエリーの中でもいつもとても問い合わせを多くアイテムにロングチェーンネックレスがあります。
このような特に150センチを超えてくるようなロングネックレスは、フランス語ではよくソートワール(sautoir)と呼ばれます。
時代や様式によりあらゆるデザインで作られたソートワール。
南仏プロヴァンスでは、ソートワールの「連の多さ」は社会的ステータスを表すと考えられていました。
そしてチェーンに十字架やメダル(メダイヨン)、時には時計を通したのです。
時計を通すときはあらかじめ胸の辺りにそれ用の小さなポケットも作られました。
下記は1900年頃の絵葉書で描かれた「アルルの女性たち」。
当時のソートワールの装いが分かる一枚です。
アンティークソートワールは金銀やプラチナで作られ、豪華なものにはダイヤモンドや真珠、オパールなどが挟まれたものもあります。
下記は当店で販売済みの19世紀後期のソートワールですが、間にオパールが挟まれています。
シェルシュミディでもこれまで金細工が秀逸な王政復古の時代のソートワール、1880-1990年頃のゴールドのフィリグリーのソートワール、1920年代のアールデコロングネックレスなど様々なロングチェーンをご紹介してきましたが、いつも出すたびにすぐに売り切れてしまいます。
現代の装いにも1重でロングで使ったり、2重、3重にしたり使い勝手がよく、しかもエレガントなジュエリーであるからでしょう。
下記は王政復古時代のソートワールで、留め具部分の手をモチーフにした金細工はセンチメンタルジュエリーでもあります。
下記はフィリグリー金細工のゴールドチェーンです。
またソートワールはゴールド製のものが多いですが、銀製でも下記のように秀逸な素晴らしい作りのアンティークソートワールがあります。
このように凝った留めに具メッセージが込められたものも存在します。
珍しい素材では象牙(アイボリー)のソートワールも過去に数点扱いました。
いつも需要が供給に対して逼迫しているアンティークジュエリーでもっとご紹介したいのですが、ソートワールは相続の時に半分にされてしまったりとオリジナルの長さを保っているものが年々少なくなってきています。
例えば2人娘がいた場合に長いネックレスを半分にして、ブレスレットにしてしまうというようにです。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。