[ペンダントは小さく、ダイヤモンドはしっかり
ダイヤモンドのミニペンダントトップです。
ペンダント全体の大きさが5ミリx1センチ(最上部の引き輪を含まず)と、とても小さいサイズのペンダントです。
ペンダント自体が小ぶりなのにダイヤモンドはしっかりとした大きさがあり、遠目にも目を引きます。
そして何と言ってもダイヤモンドのクオリティーが素晴らしい。
潤いを含み水が垂れてくるのではないかと思うほど、透明感があります。
これだけ潤うような艶に満ちたダイヤモンドはアンティークのダイヤモンドでも珍しいです。
小粒な作品ながら、宝石に力があり、むしろ全体が小さいからこそそのダイヤモンドの魅力が引き立った作品です。
オールドマインカットでペアシェイプ型になった珍しいカッティングのダイヤモンド
ダイヤモンドのカッティングもアンティークならではの珍しいカッティングです。
ガードルのアウトラインが四角帯びたオールドマインカット(クッションシェイプ)に似ていますが、全体がペアシェイプの形に仕上げられています。
恐らくこの滴るような艶の美しいダイヤモンドがまず手に入り、そこからデザインやカッティングを考えてこのようなペンダントが出来上がったのでしょう。
円形とは異なるがゆえ、カッティングの難易度も相当だったと思いますが、いずれの断面もシャープで綺麗です。
裏面は他の多くのアンティークダイヤモンドに見られるように、キューレットの先端を大胆に切り落としています。
また裏面から見ますと、意外に石に厚みがあることが分かります。
これだけ立派なダイヤモンドですから、もっと大きなジュエリーに仕立てると言うことも可能であったと思いますが、敢えてこのようなとても小さなペンダントになっているところが魅力です。
オリジナルの引き輪がとても小さいので、最上部の大きな引き輪のみ当店で足しています。
地金は銀製ですが、裏面の肌や衣服に触れる表面だけイエローゴールドになっています。
19世紀後期のイギリス製。
注:チェーンはついていません。
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アンティークダイヤモンドには、現代のブリリアンカットとは異なるアンティークジュエリー特有のダイヤモンドのカッティングがいくつか見られます。
その中の一つがクッションシェイプカット(クッションカット)です。
なぜ「クッション」と言うかというと、まるでクッションのような形だからです。
円形とスクエアの混ざったような形のダイヤモンドカットです。
オールドマインカットより後年に出てくるオールドヨーロピアンカットとの違いはアウトラインが角ばっていて四角帯びていること。
オールドヨーロピアンカットはシンメトリーですが、オールドマインカットは完全なシンメトリーではありません。
またオールドマインカット方がオールドヨーロピアンカットに比べても更に、クラウンに厚みがあり、キューレットが長いです。
ともにテーブル面は小さいです。
オールドマインカットもオールドヨーロピアンカットも真ん中は、まるで穴が開いているように見えると思いますが、これはキューレットの先端をカットしているからです。
まるで「座布団」のような形で、長いアンティークの歴史の中でも限られた時代にしか見えない希少なカッティングです。
クッションシェイプのダイヤモンドには質で厚みのある石が使われたことが多く、美しいダイヤモンドジュエリーが多いです。
オールドマインカットの次に出てくるオールドヨーロピアンカットに関しては、オールドヨーロピアンカットダイヤモンドとはをご参照ください。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
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