首にヒダのように拡がる優雅なデザイン
1890年頃のフランス製。
ドラップリーと呼ばれる、1910年前後にフランスで流行した独特のネックレスデザイン。
フリンジ部分が首にヒダのように優雅に拡がります。
ドラップリーは、フランスで当時のフランスでのみ、しかも非常に短かい期間だけ作られたので、数がとても少ないです。
日本女性にとても似合いやすいデザインですし、希少なので、当店でも自信を持ってお薦めしたいアンティークジュエリーの一つです。
全てのモチーフの両面にフィリグリー
デザインも魅力ですが、アンティークならではの美しいフィリグリー細工も魅力的です。
7つのフリンジ部分はもちろんのこと、チェーンに入れ込まれた小さなモチーフにまで、ぎっしりとフィリグリー細工が施されています。
しかも両面にとても丁寧に入れられています。
フリンジ部分(1.1センチ)もチェーン部分のモチーフ(8ミリx3.5ミリ)も小ぶりで、上品。
チェーンはすべて18K。
繊細な細工ですが、昔ならではのハンドメイドで堅牢にも優れたネックレスです。
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18世紀まで遡るアンティークジュエリーは少ないですが、さらにその前の17世紀になりますともうほとんど市場でも見ることがなく、市場にほとんど出回ることがありません。
どのようなジュエリーが作られたと思いますか?
ルネサンスからバロック初期
17世紀に入ると、16世紀までの「ルネサンス様式」を脱却した新しい装飾様式が見られるようになります。
それが顕著になるのが1625年頃からです。
ルネサンス期の女性が着ていた硬く窮屈なドレスへの反動から、ネックラインが下がった柔らかい流れるようなドレスが好まれるようになり、ジュエリーもファッションにあわせて変化していきます。
下記は16世紀末から17世紀初期にかけて活躍したフランス人のゴールドスミス、ダニエル・ミニョ(Daniel Mignot)によるペンダントのデザイン画です。
アラベスク模様が用いられ、また直線的にダイヤモンドを配したシンメトリーで整然としたデザインが見て取れます。
1625年以降、ジュエリーは自然主義の影響が見られるようになります。
それが顕著に見られたのはまずフランスですが、特に花をモチーフにしたジュエリーはその後、1630-1640年代にかけてヨーロッパ中に流行します。
下記は17世紀の幼い子供用のリング。
フルールドリスが描かれています。
バロック後期
17世紀後半になってくると、宝石のカッティングが発展し、宝石セッティングもより手の凝った繊細なものになっていきます。
ジュエリーデザインとしてはクラスターからリボンモチーフに流行が移って行きます。
元々ドレスに安全にジュエリーを留めるために使われたリボン(ノット)はやがてジュエリーのモチーフとしてもてはやされて、バロックジュエリーを代表するジュエリーモチーフになります。
下記は当店で販売済みのバロック様式の小物入れ。
17世紀も終わりに近づくと、今度はアンシメトリーな花束(ブーケ)や単体の花がジュエリーのモチーフになっていきます。
エナメルの使用が減り、日中に着けるデイジュエリーと寄るの柔らかいキャンドルの光の下で着けるナイトジュエリーが意識されるようになります。
この後、バロック様式に続いて18世紀初頭(1730年頃)よりフランスから流行しはじめるのがロココ様式です。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。