数が圧倒的に少ないゴールドのロングチェーンネックレス
1900年頃のフランス製。
約1メートルの18Kゴールドチェーンネックレス。
アンティークジュエリーがお好きな方はご存知だと思いますが、チェーン(特にゴールドのロングチェーン)は、探すのが困難で大変人気があります。
1900年頃のフランスではこうした18Kのモチーフの凝ったネックレスが作られましたから、こうしたロングチェーンネックレスはアンティークジュエリーとしてはそれなりの定番品ではあるのですが、何といっても需要に対して市場に出回る数が圧倒的に少ないです。
コアなファンの方がいることと、その見つけにくさから、通常のアンティークショップでは、だいたい50万円以上の値段をつけていることが多いです。
30万円以下でご提供できるのは、シェルシュミディがフランスに常時強いパイプを持っており、供給網に自信があるからに他なりません。
ベルエポック期の上品な網目(マーユ)こうしたゴールドのアンティークチェーンのほとんどは、1900年前後のベルエポック期のフランス及びイタリア製です。
細かな金細工に関しては、当時のイギリスよりフランスやイタリアに軍配があがります。
30以上のマーユと呼ばれる網目をひとつずつ、溶接して編んだゴールドネックレス。
網目の上品さも格別で、よく見ると格モチーフにミルグレインが施されています。
ルーペで見ないと良く見えないほど細かな細工を施していたのですから、人間業ではないですよね。
当時の卓越した金職人は、肉眼で見えないほど細かい細工を施すとき、触感を頼りにしていたそうです。
フランスの金の刻印あり。
注:開閉部分がないタイプのネックレスです 。
ロングチェーンなのでそのままかぶりますが、容易に二重にすることもできます。
小さな写真をクリックすると大きな写真が切り替わります。
アンティークジュエリーの中でもいつもとても問い合わせを多くアイテムにロングチェーンネックレスがあります。
このような特に150センチを超えてくるようなロングネックレスは、フランス語ではよくソートワール(sautoir)と呼ばれます。
時代や様式によりあらゆるデザインで作られたソートワール。
南仏プロヴァンスでは、ソートワールの「連の多さ」は社会的ステータスを表すと考えられていました。
そしてチェーンに十字架やメダル(メダイヨン)、時には時計を通したのです。
時計を通すときはあらかじめ胸の辺りにそれ用の小さなポケットも作られました。
下記は1900年頃の絵葉書で描かれた「アルルの女性たち」。
当時のソートワールの装いが分かる一枚です。
アンティークソートワールは金銀やプラチナで作られ、豪華なものにはダイヤモンドや真珠、オパールなどが挟まれたものもあります。
下記は当店で販売済みの19世紀後期のソートワールですが、間にオパールが挟まれています。
シェルシュミディでもこれまで金細工が秀逸な王政復古の時代のソートワール、1880-1990年頃のゴールドのフィリグリーのソートワール、1920年代のアールデコロングネックレスなど様々なロングチェーンをご紹介してきましたが、いつも出すたびにすぐに売り切れてしまいます。
現代の装いにも1重でロングで使ったり、2重、3重にしたり使い勝手がよく、しかもエレガントなジュエリーであるからでしょう。
下記は王政復古時代のソートワールで、留め具部分の手をモチーフにした金細工はセンチメンタルジュエリーでもあります。
下記はフィリグリー金細工のゴールドチェーンです。
またソートワールはゴールド製のものが多いですが、銀製でも下記のように秀逸な素晴らしい作りのアンティークソートワールがあります。
このように凝った留めに具メッセージが込められたものも存在します。
珍しい素材では象牙(アイボリー)のソートワールも過去に数点扱いました。
いつも需要が供給に対して逼迫しているアンティークジュエリーでもっとご紹介したいのですが、ソートワールは相続の時に半分にされてしまったりとオリジナルの長さを保っているものが年々少なくなってきています。
例えば2人娘がいた場合に長いネックレスを半分にして、ブレスレットにしてしまうというようにです。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。