花びら一枚一枚はっきり見えるセッティングの良さ
1850-60年頃、第二帝政期のフランス製。
当時隆盛していた自然主義の影響を受けた「クラスターリング」と呼ばれる花モチーフのリングです。
ダイヤモンドは全てローズカットにされています。
とても質の良いローズカットダイヤモンドを花びら一枚一枚がハッキリ見えるようなな可憐なデザインでがセッティングがされています。
このように花びらにまでくっきりとした円らかなローズカットダイヤモンドが使われている指輪は稀です。
円らかで大粒のローズカットクラスターリング
真ん中のダイヤモンドは直径4ミリ強と大変ボリュームがあり、それを更に10粒の美しい小粒なローズカットダイヤモンドで囲んでいます。
19世紀半ばのダイヤモンドなのでそれほどクリアではありませんが、黒い内包物がなくとても綺麗です。
照りや艶もあり、当時のダイヤモンドとして上質のものが使われています。
台座の下には細やかな透かしが入っていて、上や横から見た時もその立体的で美しいシルエットが楽しめます。
全体は18Kゴールドで、この時代のジュエリーにしては珍しく、ダイヤモンドの台座に銀を使わず、イエローゴールドだけで仕上げています。
ちょっとピンク帯びたイエローゴールドに、白色のダイヤモンドが浮かび上がってくるような、愛らしいクラスターリングです。
指輪サイズは15.5号(有料でサイズ直し可)。
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クラスターリングとは、中央の石を中心に周りを一回り小さい石で囲むお花のようなデザインの指輪のことです。
石と石の間が同じ間隔で詰まっています。
19世紀後期に、イギリスやフランスで特にクラスターリングが流行しますが、それ以前からあった伝統的なデザインです。
現代でも使われ続けているデザインで、クラスターエンゲージリングといってプロポーズの時に贈られることも多い指輪デザインです。
「ヴィクトリア王朝時代末期のクラスターリング ダイヤモンド」
一言でダイヤモンドクラスターリングといっても、場所も時代も変われば雰囲気は大きく異なります。
下記はフランスで1930年頃に製作された「ダイヤモンド アンティーククラスターリング」。
先ほどのヴィクトリアンのクラスターリングに比べて大ぶりで、よりモダンな雰囲気が出ています。
下記は何と2重のクラスターリング。
中心の石を2周、小さい石で囲っています。
クラスターのClusterとはお花や果実などの「房」「かたまり」のことです。
アンティークのクラスターリングでは、ダイヤモンドのものが多いですが、「ルビーxダイヤモンド」「サファイアxダイヤモンド」等、ダイヤモンドと色石の組み合わせの指輪。
下記は当店で販売済みのブルーサファイヤxダイヤモンドのクラスターリング。
下記も当店で販売済みのクラスターリングで、すべてがガーネットでできています。
また「真珠とエメラルド」等、色石同士の組み合わせのものなど様々です。
「真珠とガーネットのクラスターリング」。
また「クラスターピアス、イヤリング」と言って、同じデザインのアンティークジュエリーでピアスになったものも存在し、やはりとても人気があります。
「アンティーククラスターピアス(ダイヤモンド、お花)」
ブローチでも存在します。
アンティーククラスターピアス(ダイヤモンド、お花)。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。