希少なブルーサファイヤの一文字リング
5石のサファイヤが並んだ愛らしいサファイヤのリング。
このように横一列に同じ宝石が並んだリングを「一文字リング」と呼びます。
ダイヤモンドの一文字リングが多いですが、他にもトルコ石やアメジストなどで作られました。
明度の高いいわゆるコーンフラワー色ではないものの、濃すぎないきれいな青色のサファイヤです。
透明度もあり、状態も良いブルーサファイヤが5石綺麗に並んでいます。
ブルーサファイヤはアンティークジュエリーで意外なほど見つけづらい(数の少ない)宝石です。
各サファイヤが意外に大きさがあります
このように数多く宝石を用いたリングにしては、それぞれの石が直径3ミリ強としっかりとした大きさがあるのも魅力です。
地金はホワイトゴールドですが、年月を経ているのと14カラットゴールドであるせいか現代のホワイトゴールドより少し温かみのある色です。
フランスの14金の刻印であるサンジャック貝の刻印が押されています。
フランスのジュエリーは昔から基本が18カラットゴールドなので、珍しいケースです。
この独特の色合いを出すためであったと思われます。
20世紀初頭のフランス製。
指輪サイズは10.5号(有料でサイズ直し可)。
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「一文字リング」とはアンティーク指輪のデザインの一つです。
ダイヤモンド等の宝石が一列に入ったタイプの指輪の事を指します。
大抵の場合は横一列に、指の上に乗る分だけ宝石がセッティングされています。
ダイヤモンドの一文字リングはアンティークジュエリーにおいて、特にイギリスのアンティークジュエリーにおいてよく見られるデザインですが、フランスのアンティーク指輪でも存在します。
使われているダイヤモンドの数は色々で5石のものが多いですが、時々8石と指のかなり横のほうまでダイヤモンドが乗っている指輪も見られます。
この一文字リングはアンティーク指輪にしては珍しく、比較的長い時代にわたって少しずつデザインを変化させながら作り続けられた指輪デザインですが、一番作られたのは1880年-1900年頃です。
日常的に使いやすく日本女性にも人気があるタイプのアンティーク指輪です。
また縦幅は短く横に長いデザインですので、重ねづけもしやすいところがポイントです。
アンティーク一文字リングはダイヤモンド以外でも、ブルーサファイア、トルコ石が5石並んだもの、ルビー5石が並んだもの、ガーネット5石並んだものなどが存在します。
フランスでは、川に水が流れるように宝石を並べたものは「リヴィエール」と呼ばれることがあります。
リヴィエールとは元々フランス語で、「川」とか「流れ」といった意味を持ちます。
「リヴィエール」は、いろいろなことわざにも使われるフランス語です。
「一文字リング」の指輪デザインは(もちろんまったく同じ形や同じレベルの細工ではありませんが)現代ジュエリーでも存在するようで、現代ジュエリーでも同じ呼称のようです。
アンティーク指輪のデザインはクロスオーバーリングにしても一文字リングにしても後年に影響を残し、現代でも似たようなデザインのジュエリーが製作されているものもあります。
逆に言えば現代の洋服やジュエリーの元になっているのが、特にベルエポックの時代の頃のファッションやジュエリーなのです。
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