カボションガーネットとピンク色のガーネット
1850-70年代のフランス製。
1.4センチx9ミリもの大きな真ん中のカボションカットされたガーネットと、各直径6ミリほどの3粒の大粒で艶やかな天然パール。
見るものの目を奪う華やかなアンティークガーネットネックレスです。
大きい石でこそ、その魅力を発揮する丸みを帯びたカボションガーネットは、ガーネットの産出量が多かった時代の幸せな産物です。
貴重なピンク色のガーネットにも注目
カボションガーネットの周囲には、シードパールとガーネットが何とも可愛らしく配されています。
中心以外にもいくつかガーネットが配されていますが、それらが中央のカボションガーネットと異なり、ピンク色であるのにお気づきでしょうか?
ピンク色のガーネットはアンティークジュエリーにおいても、見かけることが大変少ない宝石です。
地金はヴェルメイユ(銀の上に金を上塗り)。
注:チェーン付き(45センチ、シルバー)ですが、チェーンはオリジナルではなさそうです。
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唐突ですが、宝石の価値っていったい何でしょうか?
昔からダイヤモンドやサファイアなどの宝石は、多くの人を惹き付けてけてきた魅力があります。
その一つの基準は、宝石は「希少価値」があるから貴重といえます。
しかし多くの人間がその価値を理解して、それを手に入れる手段を手に入れ始めるのとすればするほど、上質の宝石は枯渇が進んでしまうのです。
現在ではほとんどの宝石は、天然のままではなく、加熱処理や放射線を当てるなどの人工処理が施されています。
「天然宝石」と唄っていながら、天然のままの状態の宝石はとても少ないです。
アンティークジュエリーに使われている石は、まだ上質の石が豊富にあった時代だけに、今のような高度な人工処理などする必要はありませんでした。
下記のピアスのガーネットは、カボションカットがなされていますね。
カボションカットとは宝石のカット法の一つで、紀元前からあるカット方法です。
石を丸い山形に整えて研磨し、光の反射ではなく石そのものの光沢、つやと美しさを活かすカット技法です。
多数の面をカットしたファセットカットにはない、アンティークジュエリーならではの雰囲気が魅力があります。
語源ははラテン語の頭(カボ)からきています、
翡翠などの半透明な宝石やトルコ石などの不透明な宝石に施すことが多いですが、透明な石に対してもスター効果、遊色効果、などの光学的効果を求めて施されることがあります。
オパールは半透明の遊色効果を持つ石ですので、カボションカットが好まれる代表的な宝石のひとつです。
下記は当店で販売済みの翡翠の指輪で、やはり翡翠はカボションカットにされています。
下記はカボションカットされたオパールの指輪です。
光の反射に頼らない分、資質の良い宝石が必要になります。
アンティークジュエリーではブルーサファイアなどの透明石でカボションカットにされたものも数は少ないですが見つけることができます。
下記は珍しいエメラルドのカボションカットです。
しかしカボションに出来る宝石はそれが透明石であればなお更、きわめて質の良い宝石が必要になります。
現在では人口処理なしのままではまず不可能です。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。