昔のカルティエ社の非売品
カルティエのアンティークジュエリーで時々見かける、サンジャック貝がモチーフになったジュエリー。
サンジャック貝のシリーズは非売品でピンやブローチ、ピアスが作られました。
当時、カルティエ社が勤続年数を記念して従業員に贈っていました。
勤務年数が増していくとゴールドになったり、ダイヤモンドやルビーなどが入ったりと、豪華になっていきます。
このクリップはヴェルメイユ製(銀の上に金を上塗りでシルバーギルドです。
「10ans(10年)」と刻まれていますので、勤続10周年の時に与えられたもののです。
ほぼ同じ作りの同じサイズのクリップとまとめて仕入れましたが、ばら売りさせて頂きます。
重さが僅かに異なります。
(もう一つのクリップは先にアップして完売しています)
署名と刻印が入ってます
サンジャック貝のカルティエのアンティークジュエリーは、非売品ということもあり署名の入っていないものもありますが、サイン(署名)が入ってるのが嬉しいところです。
Cartier Parisと裏面に彫られています。
加えてフランスの銀の刻印(銀の上に金を上塗りしています)と、工房印も入っています。
針のついたブローチではなく、角度によって洋服に挟むクリップになっています。
挟む洋服の布地の厚さにあわせて開き具合を調整します。
ボタン穴に入れるとちょうど良さそうな大きさです。
20世紀初期のフランス製。
動画は下記をクリックしてご覧ください。
カルティエ アンティーククリップ(シルバーギルド) 署名入り










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カルチェ(Cartier)は、1847年にフランソワ・カルティエによってオープンした老舗のフレンチジュエラーです。
カルティエの最秀作はベルエポック期のプラチナジュエリーと、アールデコ期の時計とハイジュエリーだと言われています。
カルティエのすごさ、それは常に時代の一歩先を読んでいたところです。
例えば1900年頃、フランスでアールヌーボーが一世を風靡していた頃、カルティエはガーランドスタイルを先取りします。
そして1910年頃、ガーランドスタイルがやはり人気を博すと今度はアールデコを先取りするのです。
(カルティエがアールデコ期に製作したジュエリーの地金のほとんどはプラチナ、そしてプラチナは他のメゾンや工房より10年プラチナを早く取り入れていることでも知られています)。
下記は1930年にカルティエNY製作の花かごのブローチ。
ダイヤモンド(バゲットカットとブリリアントカット)にロッククリスタルとムーンストーンと言う白と透明色の色の組み合わせもまたアールデコならではの色彩です。
やはりアールデコ期、1933年製作のカルティエ社の珊瑚とダイヤモンドのバングル。
効果的な紅色の珊瑚の使い方、幾何学的でダイナミックなアールデコのデザインはいずれもカルティエ社の十八番です。

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下記は当店扱いの「漆(うるし)」を用いた当時のカルティエの化粧コンパクトです。
黒漆(ブラックラッカー)はアールデコ期にこのように額縁のように重用されました。
ギロッシェエナメルも得意としました。
下記は当店扱いのカルティエのボタン、推定1920年頃。
下記は当店で販売済みのちょっと珍しいカルティエのブローチ及びクリップです。
当時の非売品で勤続10年、20年、30年、35年の記念に当時の従業員に与えられて物です。
同じディーラーさんが、同じ方から入手したそうです。
下記も量産品ではない珍しいジュエリーです。
カルティエのメダル(メダイユ)で、製作されたのは1968年。
カルティエは、世界の様々な国に展開をしていきます。
下記はカルティエUSAの製作のヴィンテージのブローチです。
カルティエはまた近年では文化技術促進の活動も積極的に行っています。
先日はモナコ公国王妃を描いた「グレース・オブ・モナコ」で撮影に協力をしました。
モナコ公国の同意のもと、ダイヤモンドの婚約指輪やモナコ王妃が実際に所有していた「カルティエ」の5つのジュエリーをアトリエで完璧に複製。
また、パリのリュ・ド・ラ・ペ13番にある「カルティエ」のブティックが映画で出てくる他、パス・ベガやティム・ロスなどの出演者もさまざまーンで「カルティエ」のアイテムを身に着けます。
グレース・ケリー役のニコール・キッドマンがこれらのジュエリーを身につけています。
アンティークエピソード集のページでは、様々なアンティークに関するエピソードをご覧いただけます。
アンティークリング、アンティークネックレス、アンティークピアス、アンティークブレスレット等、希少なヨーロッパのアンティークジュエリーを随時100点以上揃えています。
シェルシュミディで取り扱うアンティークジュエリーは、全てオーナーが直接フランス、イギリスを主としたヨーロッパで買い付けてきたものです。